追加利上げ、ローン抱える若年層にはマイナス効果…高齢世帯の家計は2万円のプラスに
日本銀行による追加利上げは、低金利を前提としてきた家計や企業に幅広い影響を及ぼす。
家計では預金金利の上昇で利子収入が増える一方、住宅ローンの返済負担は重くなる。負債を多く抱える若年層ほど負担増になりやすい。
三菱UFJ、三井住友、みずほの3メガバンクは18日、11月2日から普通預金金利を年0・1%引き上げ、0・5%にすると発表した。日銀がマイナス金利政策を解除する前の2024年3月時点の0・001%と比べ、500倍の水準だ。
みずほ総合研究所の試算によると、今回の利上げによる家計の所得押し上げ効果は全体で年0・4兆円、1世帯(2人以上)換算では6000円となる。
ただ、世代によって影響は異なる。高齢世帯ほど金融資産が多く利子収入を得るため、60歳代世帯では2万円のプラスとなる。一方、若年世帯は住宅ローンの利払いが増え、29歳以下は2万2000円のマイナスとなる。
住宅ローン比較サイト「モゲチェック」の運営会社によると、5000万円を35年返済の変動型で借り入れ、適用金利が1・50%となった場合、毎月の返済額は15万3092円で、金利1・00%と比べ、月1万1949円増える計算だ。
日銀が利上げを続けた場合、世代間の差はさらに広がる。伊藤忠総研によると、26年度内に政策金利が1・50%程度まで引き上げられると、1・00%時と比べ、60歳代は年4万9000円のプラスとなる一方、30歳代と29歳以下では3万1000円のマイナスとなる。
企業にとっては、借入金利の上昇が収益を圧迫する。東京商工リサーチは、政策金利が0・75%程度だった昨年12月時点と比べ、今回の利上げで、中小企業の平均経常利益は1・75%減り、4642万1000円になると試算。赤字企業の割合は27・7%から29・4%に上昇すると推計している。
