山形放送

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山形新聞と山形放送の今年の8大事業「山形・モンゴル未来創造プロジェクト」の取材リポートです。最終回は、首都・ウランバートルで開かれた「山形・モンゴル交流創造フェア」の様子をお伝えします。山形の特産品の展示や試食が行われ、ある郷土料理が人気を集めていました。

モンゴルの首都・ウランバートル。ここで市民に話を聞きました。山形を知っていますか?

モンゴル国民:「東京」
モンゴル国民:「知らない」
モンゴル国民:「知ってる。観光のビデオを見て知った」
モンゴル国民:「聞いたことがある」

「聞いたことがある」という声がある一方で…

モンゴル国民「知らない」「知らない。ごめんね」

名前は知っているものの、どんな都市なのかはあまり知られていない様子です。
こうした中、9月7日、ウランバートルの会場で「山形・モンゴル交流創造フェア」が開催されました。

(山形新聞社・佐藤秀之社長)「このフェアで山形とモンゴルの距離がますます縮まれば、これに勝る喜びはございません。みなさま、どうぞごゆっくりお楽しみください」
(記者リポート)「会場にはサクランボのお菓子のほか、芋煮や山形牛など、多くの山形の特産品が並んでいます」

会場に並ぶ山形の特産品。モンゴルの人たちに山形を知ってもらおうと、県内から10の企業が参加しました。

(でん六 経営戦略本部・田中篤士本部長)「お酒も飲まれる国ということもありますし、我々の商品はお酒と一緒に楽しんでもらえるような商品を作っているので、そういう文化がある国に輸出をするというのは、我々としてもやっていきたい仕向地(しむけち)の一つ」

また、今回は特産品だけでなく、県内の大学のブースも設置され、学長自ら説明を行いました。

(山形大学・出口毅学長)「これから18歳人口が日本では減っていくので、我々も多様な留学生の獲得ということを目指していく必要がある。専門をしっかり学んでいただいて、可能であれば山形県を中心として日本でも就職をしていただくことを期待している」

この日、多くの人が集まったのは、山形の郷土料理・芋煮のブースです。

(来場者)「すごくおいしいです」「very good」

早速、モンゴルのバイヤーの目にも留まりました。

(商談のやり取り)
「直接販売などはやっていない?」
「できれば代理店を通していただきたい」
「モンゴルはお肉を食べると思うので、お肉用のソースもある」
「ぜひいろいろお話ししたい」

およそ4時間にわたったフェア。

(来場者)「とってもおいしい」

一般公開の後は、商談会が始まりました。

(モンゴル人バイヤー)「たくさんのモンゴル人が味見してみて、どんな感想でしたか?」
(でん六 経営戦略本部・田中篤士本部長)「これも全部なくなったので、食べて(モンゴル人の)好みにもマッチする商品なのかなと思った」
(モンゴル人バイヤー)「職場にも朝何個か商品を持って行って食べさせたら、職場の人も味が好きだとコメントしていた」

一方で、課題も浮かび上がりました。

(でん六 経営戦略本部・加藤航係長)「賞味期限なんですけど、弊社の商品、180日くらいがメイン」

材料に使っている豆が酸化するため、賞味期限は半年ほど。これに対しバイヤーは…

(モンゴル人バイヤー)「ちょっとした問題ではあります。モンゴルに入ってくるまで2か月かかってしまう。モンゴルのお店は賞味期限の残りが3分の1の場合、商品を買わないケースが非常に多いので」

(でん六 経営戦略本部・田中篤士本部長)「賞味期限1年の商品がやはりベターだと、そのような話もありましたので、我々の商品の特性とマッチしない部分もあります。これは今後の我々の課題でもある」

また、別のブースでもこんな課題が。

(楯の川酒造・佐藤淳平代表取締役)「難しいですね」

蒸留酒が盛んなモンゴルでは、日本酒を扱う商社が少ないといいます。

(楯の川酒造・佐藤淳平代表取締役)「若い人が海外に行ったり日本に行ったりして、日本酒を飲んで戻ってきて……みたいなのが増えない限り難しいのかなと」

課題は残りつつも、モンゴルの人たちにアピールできた山形の特産品。

(丸十大屋 営業課・奥山泰由課長)「食文化も含めてモンゴルに広まっていることが分かったので、弊社の商品も広がっていく近道なのかなと思うので、芋煮をやってよかった」
(酒田米菓 企画部・今野啓明チーフ)「これからモンゴルへの米菓進出の可能性を、改めて感じるところ」

(山形県酒類卸・高橋裕一代表取締役社長)「山形のワインはすごく飲みやすく軟らかいという表現で、『どこで売っているの?』『いつ売れるようになるの?』など前向きな意見を聞けて、可能性があると思った」

そして、この日の夜はレセプションが開かれ、訪問団のほかモンゴルの関係者らが集まりました。

(新モンゴル学園創立者・ジャンチブ・ガルバドラッハさん)「今の私がいるのは山形に留学したからです。日本とモンゴルの交流は人間・人で成り立っています。この行き帰り、お互いを訪問し合うことで交流は楽しくなります。これからの山形とモンゴルの交流が発展することを祈念して、ごあいさつとさせていただきます」

会場ではモンゴルの伝統楽器の演奏、さらにミス花笠による踊りが披露され、最後は会場の全員で花笠音頭に合わせて踊り、互いに交流を深めました。

(エム・エス・アイ・金子昌弘代表取締役社長)「本当にモンゴルはすばらしい人材、すばらしい若者がたくさんいる。モンゴルと日本、山形との絆がますます深まればうれしいことだと思う」

人材の交流促進や物流の活発化など、モンゴルの可能性を見出した今回の訪問。山形とモンゴルの未来への一歩を踏み出しました。