STVニュース北海道

写真拡大

北海道・知床沖の遊覧船沈没事故をめぐる民事裁判が、9月17日に結審しました。

最大の争点となったのは、危険な海への「出航判断」。

沈没直前の船内から乗客が撮影した動画が公開され、そこには荒れ狂う海と緊迫した船内の様子が残されていました。

船体に激しく打ち付ける荒い波。

26人が乗っていたこの船はおよそ90分後、沈没。

17日の裁判で、この映像が証拠として提出されました。

乗客の家族ら32人が、遊覧船の桂田精一社長と運航会社を相手取り、およそ15億円の損害賠償を求めている裁判。

17日に裁判は結審を迎えましたが、桂田社長は法廷に姿を現しませんでした。

2022年4月、知床沖で遊覧船「カズワン」が沈没し、乗客・乗員26人が死亡・行方不明となった事故。

最大の争点は、波浪注意報が出ていた中での「出航判断に過失があったかどうか」でした。

桂田社長側は「海が荒れたら引き返す条件付き運航を決めていた」と主張。

これに対し、原告の家族側は「出航すれば事故に至ることは容易に予見できた」と責任を厳しく追及してきました。

この事故をめぐっては2026年6月、刑事裁判で釧路地裁が「事故は容易に予見できた」として桂田被告の過失を認定。

禁錮5年の実刑判決を言い渡しています。

司法による責任追及が続く中、あの日の船内がどのような状況だったかを物語る新たな記録が証拠として提出されました。

激しく左右に揺れ続ける船内。

窓の外には、荒れ狂う海が広がっています。

今回復元された3分間の映像。

撮影したのは、千葉県の当時34歳の男性です。

この動画を公開した男性の父親はー

(男性の父親)「息子の執念が生んだ奇跡だと思いますし、今後の安全啓発にも活かされることをきっと望んでいると思います。裁判で有効活用されることを願っています」

ずさんな安全管理の責任をめぐり、司法はどのような判断を下すのか。

民事裁判の判決は、2027年2月25日に言い渡されます。