「ドイツ車のような走り」目指す チェリー、英国向け新型SUV『ティゴX』など4車種投入 研究開発センターを新たに開設
英国で好調の中国ブランドに新展開
中国のチェリー(奇瑞汽車)は、新型SUV『ティゴX(Tiggo X)』をはじめとする4つのモデルと、新たに開設する研究開発センターを軸に、英国市場でのさらなる展開を進める計画だ。
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チェリーブランドとしては英国での販売開始から1年を迎え、これまでに約2万9000台を販売した。兄弟ブランドのジェイクー(Jaecoo)やオモダ(Omoda)には及ばないものの(ジェイクー7は2024年後半の発売以来、単独で5万3000台近くを販売)、好調な売れ行きを示している。

ティゴX チェリー
チェリーの英国法人のマネージングディレクターであるファレル・シュー氏は、すでに2026年の販売目標を上回っていると述べた。フォルクスワーゲンなどのブランドに挑戦し、いわゆる「大衆車」を販売することを目標としているという。
その目標達成の鍵となるのが、ラインナップの急速な拡充だ。現在、英国では『ティゴ4』、『ティゴ7』、『ティゴ8』、『ティゴ9』といったSUVを販売しており、いずれもフォードやフォルクスワーゲン、スコダなどのライバル車種と競合している。
来年は、新型または改良型のSUVを4車種投入する予定で、そのうちの1台はEVとなる。まだ確定していないが、今年の北京モーターショーで公開されたティゴXがラインナップに含まれる可能性が高い。
大柄で角張ったフラッグシップモデル
ティゴXは全長5.0mの7人乗りSUVであり、ファッショナブルな角ばったデザインとプラグインハイブリッド・パワートレインを備え、チェリーのフラッグシップモデルとして位置づけられている。
中国メディアの報道によると、合計出力は482ps、最大トルクは64.2kg-mで、中国のCLTCテストサイクルにおける電気のみでの航続距離は約200kmとされている。

ティゴX チェリー
その他のモデルに関する詳細はまだ明らかにされていないが、シュー氏は、既存モデルに「新しい感覚」をもたらすと述べた。これは、「ライフスタイル」に重点を置き、より角ばったスタイリングと軽度のオフロード走行能力を備えることを示唆している。
チェリーはまた、英国市場に適した車両になるよう取り組むとしている。英国ベッドフォードシャーにあるUTACミルブルック・プルービング・グラウンドに新設された研究開発センターは、当初は「翻訳センター」として機能するとシュー氏は述べた。現地の顧客やメディアからのフィードバックを、中国のエンジニアが実際の形に落とし込み、翻訳する役割を担う。
また、中国の道路に比べて道幅が狭く、カーブが多く、全体的に路面状態が悪い英国の道路に対応するため、ステアリング、シャシーのセッティング、先進運転支援システム(ADAS)の調整も行われる。
いずれは全車種をPHEV化
シュー氏は、ドイツのライバル車のような走りを目標としていると示唆した。
「ドイツ車の走りを好む人は非常に多い。ドイツ車のように走るクルマには、本当に良い印象を抱くものです。これはわたし達が学ぶべき点です。将来的には他の市場(およびメーカー)を指導できるかもしれませんが、現時点では彼らから学ぶ必要があります」

すでに英国で販売されているティゴ9 チェリー
長期的には、ミルブルック拠点からのフィードバックが、チェリーのグローバル製品ラインナップ形成においてより大きな役割を果たす可能性がある。自動運転や人工知能における英国の専門知識も活用されることになるだろう。
同様の改良は、チェリーの兄弟ブランドであるオモダ、ジェイクー、レパスのモデルにも適用される。
シュー氏はまた、チェリーの「スーパーハイブリッド」PHEVが、ブランドの魅力を高める上で極めて重要であると指摘した。PHEVはこれまでの英国事業売上の4分の3を占めており、販売は需要ではなく供給上の制約によって抑制されてきたようだ。
シュー氏の抱くビジョンは、最終的にすべてのチェリーモデルにPHEVパワートレインを標準装備し、消費者がバッテリー容量--ひいては電気走行距離--のみを選択できるようにすることだ。シュー氏はこれを、新しいiPhoneのストレージ容量を選ぶようなものだと例えている。

