アマチュア天文家による流星の観測を統括するための学術団体・国際流星機構(IMO)が、サイバー攻撃を受け「深刻な打撃」を受けたと報告しました。

International Meteor Organization - temporarily offline

https://imo.net/



Nonprofit that tracks meteors taken down by "critical blow" from a cyberattack - Ars Technica

https://arstechnica.com/security/2026/09/nonprofit-that-tracks-meteors-taken-down-by-critical-blow-from-a-cyberattack/

IMOが、サイバー攻撃により老朽化したインフラストラクチャーが深刻な打撃を受け、ウェブサイトの大部分がオフライン状態に陥ったと報告しました。IMOは新しいインフラストラクチャーへの移行に伴い、数週間にわたって部分的なサービス停止状態が続くこととなる見込みです。復旧可能な機能は順次提供予定となっています。

IMOは火球の目撃情報を報告するための機能の復旧を最優先事項としていて、以下のページからも報告を受け付けています。なぜ火球の報告を重要視するのかというと、空で目撃される30秒未満の火球は流星であるケースが多く、科学的に重要な出来事につながる可能性があるからだということです。

Report a Fireball

https://fireball.imo.net/members/imo/report_intro



IMOは流星の観測報告の統一基準策定に貢献してきた組織で、テキスト・写真・動画で構成される流星および火球の観測報告データベースには、この分野で働く専門家にとって不可欠なデータが大量に保管されています。

IMOがサイバー攻撃の標的となった理由は記事作成時点では不明です。ただし、データの窃取があっても大部分は既にインターネット上で公開されているデータであるため、なぜ盗もうとしたのかが不明であるとテクノロジー系メディアのArs Technicaは指摘しています。

カンピオン・カレッジの天文学者であるサム・ローラー氏は、「IMOのサイトが停止しているのを見て、とても悲しく思います。私は個人的につながりがあるわけではありませんが、本当に役に立つサイトです」と語りました。



Ars Technicaによると、宇宙観測や研究などに関する組織に対するサイバー攻撃は、他の業界への攻撃と比べると珍しいそうです。ただし、過去に事例がなかったわけではなく、2011年にNASAのシステムがルーマニア人のハッカーに攻撃された事例や、アメリカ国立科学財団のNSF国立光赤外線天文学研究所がハッキングされた事例、チリのアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)に対するサイバー攻撃事例などがあります。

2023年にはアメリカの気象学会がランサムウェア攻撃の標的となったこともあります。なお、今回のサイバー攻撃において犯行声明や身代金要求を出した組織・個人は記事作成時点では確認されていません。