高安「達成感ある」大の里撃破で通算7個目&36歳6か月年長9位の金星「やっぱり気持ちがいい」
◆大相撲秋場所4日目(16日、東京・両国国技館)
東前頭2枚目・高安が横綱・大の里を突き倒して、通算7個目の金星を獲得した。36歳6か月での金星は、昭和以降で新入幕の力士では年長9位の記録。3日目に敗れた綱取りの大関・霧島は西前頭筆頭・琴栄峰を寄り切り。大関昇進に挑む関脇・熱海富士は西前頭4枚目・藤凌駕を押し倒して、ともに連敗はせず。全勝は琴桜ただ一人となった。
座布団が舞う土俵上で、高安は丁寧に手刀を切り、懸賞の束を受け取った。横綱・大の里との結びの一番。強烈な体当たりで押し込むと、たまらず引いた相手を攻め立てた。土俵際でいなされても、左足で回転しながら懸命に残し、逆に勢い余った横綱が土俵下に落ちた。支度部屋では落ち着いた面持ちで「まわり込まれたが、落ち着いてついていくことができて良かった」と振り返った。
現役では2位となる通算7個目の金星を挙げた。もみあげに白髪も混じる幕内最年長の36歳は「やっぱり気持ちがいい。これだけの歓声を浴びると、やりがいがある」と実感を込めた。
高安にとって大の里は、兄弟子の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の弟子で、入門前から声をかけてきた間柄。今場所も対戦したこの日を除き、初日から横綱土俵入りの太刀持ちとして、26歳の横綱を後ろから支えてきた。さらに大の里の横綱昇進後は初めての勝利ということもあり、喜びはひとしお。「久しぶりに勝てた。あれだけ破竹の勢いで上がってきた横綱。やっぱり強い人に勝つと達成感がある」と感慨深げに語った。
近年は持病の腰痛に悩まされ、さらに夏巡業は「左内転筋筋損傷」で途中休場した。場所前の横綱審議委員会による稽古総見や二所ノ関一門の連合稽古への参加は見送り、慎重な調整で間に合わせた。「ぬかりなく準備して場所に臨む」と、支度部屋でも入念な運動で汗をかき、土俵へ向かう。3日目には綱取りの霧島にも土をつけた実力者のエンジンが、一気にかかってきた。(大西 健太)
◆高安の金星
▽現役2位 玉鷲に次ぐ7個目の金星。3位は大栄翔の6個。
▽元大関最多タイ 3個目で、昭和以降では過去に三根山(すべて57年で1月場所と5月場所に鏡里、9月場所に千代ノ山から)、琴奨菊(17年秋に日馬富士、18年初場所に稀勢の里、19年名古屋場所に白鵬から)がいる。
▽年長9位 36歳6か月の金星は昭和以降の新入幕力士で9番目の記録。
