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英国での生産も始まった3代目リーフ

日産リーフといえば、他社に先駆けて2010年に発売された、現実的に使えるバッテリーEVの先駆け。だが、電動化へのシフトが進むにつれ、存在感は薄くなっていた。

【画像】毎日付き合いやすいクロスオーバー 日産リーフ 競合の電動モデルたち 2代目リーフも 全174枚

初代の進化形にあった2代目から一新した、3代目が発表されたのは2025年6月。欧州仕様は、英国サンダーランド工場で生産される手はずだったものの、駆動用バッテリーを作る工場の都合で遅れていた。だが遂に、英国市場への提供が始まった。


日産リーフ 75kWh エボルブ(英国仕様)

プラットフォームは、ルノー・日産・三菱のアライアンス関係で開発された、CMF-EVを採用。上位モデルの日産アリアや、ルノー・メガーヌ E-テックなどと共有する。だが、5 E-テックの兄弟といえる、マイクラ(マーチ)とは別のアプローチにある。

メーカー間での結びつきは緩く、駆動用モーターにバッテリー、ボディシェルは、日産独自のもの。開発コストは上昇してしまうが、クルマとしての個性を高めることには繋がる。スペック表での競争力は、悪くない。

ライバルより躍動感あるスタイリング

新世代で優先されたのは、エネルギー効率。ずんぐりしたハッチバックからクロスオーバーへ生まれ変わったが、垂直に切り落とされたカムテールにダックテールスポイラーを備え、空気抵抗を示すCd値は0.25と非常に小さい。全高も抑えられている。

フロントから滑らかにルーフが伸び、テールライトは1990年代の日産フェアレディZを彷彿とさせるもの。整った面構成で、スタイリングは主なライバルより躍動感がある。


日産リーフ 75kWh エボルブ(英国仕様)

フロア下に敷かれる駆動用バッテリーは、英国仕様では52.9kWhか75.0kWhの2択。どちらもニッケル・マンガン・コバルト(NMC)セルで、サンダーランド工場近郊に構えるAESCエンビジョン社が生産している。

駆動モーターは、インバータとリダクションギアが一体になった、3イン1ユニット。これは、日本から運ばれてくる。最高出力は、バッテリー容量の小さい方が176ps、大きい方は217psと差別化。前輪駆動で、オーソドックスなパッケージングといえる。

多くの機能へ用意された物理スイッチが強み

インテリアは、日産エクストレイルと同様にデジタル技術が導入されつつ、人間工学も重視されたもの。ダッシュボード上には、タッチモニターとメーターモニターが一体になったワイドなパネルが載るが、大きすぎず、画像はシャープで好ましい。

オーディオの音量やドアミラーの角度、ヘッドアップディスプレイの変更など、多くの機能へ用意された物理スイッチが、確かな強み。ステアリングホイールにも、ソリッドな感触のダイヤルやボタンが並ぶ。


日産リーフ 75kWh エボルブ(英国仕様)

ただし、エアコンはモニター下部のタッチセンサーで操作し、反応は安定しない様子。ドアを開いた時にシートをスライドするかどうかや、アダプティブ・クルーズコントロールの調整などは、メーターモニターを見ながらステアリング上のボタンで行う。

タッチモニターのシステムはグーグルベースで、反応は素早く、メニューは理解しやすい。スマホとのミラーリングには、無線で対応。ホーム画面はカスタマイズでき、ショートカットのサイドバーもある。急速充電器を探せる、ナビの機能は有用だろう。

内装の質感は高くても、見た目ほど広くない空間

内装の製造品質は高く、肌に触れるような部分には合成皮革やクロスが積極的に用いられ、風合いも悪くない。試乗車は、天井の内張りが走行中にカタカタ鳴っていたが。

試乗車のような上位グレードでは、ブラックの合成皮革でシックに仕上げるか、クリーム・ホワイトとパープルの個性的な2トーンで、コーディネート可能。下位グレードでは、ダークグレーとなる。別の素材も選べれば望ましいが、居心地は良い。


日産リーフ 75kWh エボルブ(英国仕様)

全高が低めということで、キャビンは見た目ほど広くない。運転席は座面が高めに感じられ、背の高いドライバーは特に、ダッシュボードを見下ろすような姿勢になる。シートはチルト調整も可能ながら、腰回りのランバーサポートが弱く思えた。

後席は、座面が低く膝が持ち上がる。傾斜したルーフの影響で、頭上空間の余裕も少ない。スクエアなシルエットのライバルの方が、大人を乗せる場合は向いている。荷室は437Lで、これも同クラスでは狭め。仕切りに使える、床面のプレートは便利だ。

気になる走りの印象とスペックは、日産リーフ 75kWh(2)にて。