三菱パジェロ新車解説・購入ガイド 7年ぶり復活で、ラグジュアリー路線へシフト!

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歴代パジェロの歴史を解説


 

三菱は、5代目となる新型パジェロを世界初公開した。新型パジェロは、約20年ぶりのフルモデルチェンジ。2019年に一旦生産が終了したこともあり、7年ぶりの復活になる。

2026年度の販売は、生産拠点のタイからスタートし、日本、オーストラリアに投入予定、次年度以降、アセアン、中南米及び中東など世界約100カ国へ順次展開していく計画だ。日本では、2026年10月1日から予約受注を開始する。

初代パジェロは、1982年に誕生。本格的な悪路走破性と高い信頼性、乗用車並みの快適性を高次元で融合させたクロスカントリー4WD車としての価値を提供。

2代目パジェロは、1991年に登場。バブル期だったことに加え、スキーやアウトドアブームが追い風になり、2代目パジェロは爆発な大ヒットモデルとなった。この大ヒットにより、国内ではパジェロブランドが確立された。その後、国内のRVブームをけん引していく。

しかし、3代目以降、リコール隠しが発覚するなど、三菱ブランドが失墜。リーマンショックなどの影響も受け、パジェロは存在感を失っていった。一方でSUVブームが起き、また三菱がアウトランダーPHEVなど電動モデルに注力していたこともあり、国内では2019年に販売を終了した。

国内販売が低迷する中、2000年頃から、タイを生産拠点しASEANをターゲットにすることで、三菱は活路を開く。トライトンやパジェロスポーツ、エクスパンダーなどが主力モデルへと成長。その後、トライトンは、2024年に再び日本での発売も開始された。



 

 

世界的にも人気が高いラグジュアリーSUV


 

パジェロ復活は、こうしたASEANで着実にブランド力を強化してきた三菱にとって、従来無かったラグジュアリーオフローダーを富裕層向けにという狙いもある。

また、世界的にラダーフレームをもつラグジュアリーオフローダーの人気が高い。日本でもランドクルーザーやディフェンダーなどが、よく売れている。そんな新たなマーケットにチャレンジするモデルが、新型パジェロということになる。



 

 

新型パジェロの顔はは「剣道の面」にインスパイア

 

そんな新型三菱パジェロの外観デザインは、初代モデルから受け継ぐ水平基調のスクエアで塊感のある力強いプロポーションをベースに、力強いフェンダーや立体感あふれるボディへと進化させた。

フロントフェイスは、従来のパジェロをまったくイメージさせない斬新なものになった。剣道の面からインスパイアされたデザインで、精巧さを表現する横桟タイプと、無駄のない機能美や高強度をイメージさせるハニカムタイプの2タイプを設定。ヘッドライトは、先進感あふれる特徴的なT字型を採用した。サイドは、初代パジェロのロールバーから着想を得たCピラーを採用。リヤには歴代モデルの背面タイヤを想起させるヘキサゴンデザインモチーフを採用している。





 

 

大型ディスプレイと3連メーターが個性的なインテリアデザイン


 

インテリアデザインは、初代パジェロから受け継ぐ水平基調のインストルメントパネルを採用。メーター類は、視認性に優れた2枚の14.3インチ大型ディスプレイでを装備。そして、パジェロ伝統の3連メーターを現代的に進化させたマルチメーターを含む直感的なグラフィックスとした。

また、インストルメントパネルやドアトリムには、日本の伝統工芸「木目込み」に着想を得た縫製技法を施したソフトマテリアル使用。フラッグシップモデルにふさわしい立体感と上質感を表現している。

ボディカラーは、2色のテーマカラーのうち、アーマーカッパーメタリックは塊感のある重厚な金属を彷彿とさせ、ボディの断面が厚く力強いプロポーションを際立たせている。ファントムブルーメタリックは、ソリッド調のグレイッシュブルーをベースに光の当たり方によってゴールドのハイライトが浮かび上がる品格のあるカラー。新型パジェロの先進性、精緻さや機能美を象徴するカラーとした。
インテリアカラーは、高級感と機能美が際立つ上質な空間を演出。自然素材本来の色合いを追求するとともに、汚れの目立ちにくさにも配慮したキャメルをベースに、ブラックとの2トーンが生み出す上質なコントラストや、力強いエクステリアと調和させている。



 

 

トライトンとの関係は? スペックを比較


 

新型パジェロは、すでに発売済みのピックアップトラックであるとライントン(LC)系のラダーフレームやエンジンをベースとしていると思われる。そこで、新型パジェロとトライトン(LC系)のボディサイズや搭載エンジンなどを比較してみた。

 
新型パジェロとトライトン(LC系) ボディサイズ、エンジンなどの比較表

 
























































新型パジェロ(2026年公開モデル)トライトン
全長4,920 mm5,320 ~ 5,360 mm
全幅1,925 mm1,865 ~ 1,930 mm
全高1,910 mm1,795 ~ 1,810 mm
ホイールベース2,870 mm3,130 mm
搭載エンジン2.4L 直列4気筒クリーンディーゼルターボ(予想)
(4N16型・シングルVGターボ仕様)
2.4L 直列4気筒クリーンディーゼルターボ
(4N16型・2ステージツインターボ仕様)
最高出力150 kW(204 ps) / 3,500 rpm(予想)150 kW(204 ps) / 3,500 rpm
最大トルク480 N・m / 1,750-2,500 rpm
470 N・m / 1,500-2,750 rpm
トランスミッション新開発 8速AT6速AT
乗車定員 / 形状7人乗り(3列シート) / SUV5人乗り / ピックアップトラック


 

このように、新型パジェロはトライトンのラダーフレームをベースにしているとはいえ、乗用車ということもありひと回り小さなボディサイズとなっている。

ラダーレームは、高張力鋼板の採用拡大で軽量化。フレーム断面積の拡大などにより、ねじり剛性と曲げ剛性を大幅に高めた。

サスペンションには、フロントにダブルウィッシュボーン式を採用。リヤに新開発の5リンク式リジッドを採用した。リヤサスペンションは、トライトンのリーフスプリングとは異なる。その結果、優れた路面追従性と高い悪路走破性を確保。自然なステアリングフィールとフラットで快適な乗り心地を実現した。

また、エンジンも基本的に同じとみられるが、ターボの違いやセッティングを変更し、新型パジェロ用に最適化されている。そして、より上質で快適な走り、低燃費化を目指し、ミッションは新開発の8速ATを搭載している。



 

 

 

三菱の最新4WD技術を搭載!

 

4WDシステムは、SS4-Ⅱ(スーパーセレクト4WD-II)を採用し、意のままの操縦性と卓越した安定性を実現する車両運動統合制御システム「S-AWC」と組み合わされた。2H(後輪駆動)、4H(フルタイム4WD)、4HLc(センターデフロック)、4LLc(ローギヤ+センターデフロック)の4つのモードを任意で選択でき、オフロードでの高い走破性とオンロードでの優れた操縦安定性を両立する。

さらに、フロントブレーキにより左右輪間のトルクを制御するAYC(アクティブヨーコントロール)、滑りやすい路面で駆動力を最適に配分して安定性を高めるASTC(アクティブスタビリティ&トラクションコントロール)、制動時のタイヤのロックや横滑りを防止するABSを統合制御。さまざまな天候や路面において、安心・安全で快適なドライブを可能とした。

ドライブモードは、NORMAL/ECO/GRAVEL/SNOW/MUD/SAND/ROCKの7モードを設定。新型パジェロは、三菱のもつほぼすべての4WD技術が投入され、圧倒的な悪路走破性を誇る。



 

 

新型パジェロの弱点とは?


 

このように、新型三菱パジェロは、ラグジュアリーSUVらしさと本格派オフローダーとしての悪路走破性という、2つの個性を併せ持つモデルへと進化した。

しかし、長期的にみると、物足りない部分もある。それは、環境性能だ。デビュー時に用意されたのは、ディーゼルターボエンジンのみ。さすがに、純内燃機関だけということになるとASEANのみでの販売になってしまう。今やクルマの電動化は、避けて通れない。

そうした視点から見ると、新型三菱パジェロのブランド力をさらに強化するのであれば、PHEVやBEV(バッテリー電気自動車)の設定も早期に必要。メルセデス・ベンツでは、GクラスにもBEVを設定しているほどだ。

三菱は、今後に向けて電動化技術の投入も検討中。三菱には、アウトランダーPHEVで、世界をリードしてきたPHEV技術をもつだけに、新型三菱パジェロの電動化にも期待したいところだ。



 

新型パジェロの価格を予想


 

新型パジェロの価格を予想してみた。参考にしたのは、ラダーフレームやエンジンなどをベースにしているトライトンの価格。トライトンの価格は約550万円だ。

新型パジェロは、ラグジュアリーSUVで三菱のフラッグシップSUVでもある。トライトンからの変更点や豪華装備などを含めると、かなり高額になると予想。エントリーグレードでも200万円アップは確実と予想。そうなると、新型パジェロの新車価格は、約750万円からと予想した。上級グレードは800万円台となるだろう。

こうなると、三菱の国内営業の営業力も注目される。国内三菱の販売車種の中で、最も高価な高額車になり、従来のパジェロユーザーからの乗り換えはあまり期待できないだろう。そのため、新規の顧客へ売らなくてはならない。高額車が買える富裕層は、今までに三菱が経験したことのない未知の顧客。こうした富裕層へリーチしなくてはならないため、非常にハードルは高い。逆に言えば、国内三菱営業の腕の見せ所でもある。

 

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三菱パジェロボディサイズ、エンジンなどスペック


 

全長×全幅×全高  4920×1925×1910mm

ホイールベース  2870mm

最低地上高  230mm

車両重量 -

乗車定員  7名

駆動方式  スーパーセレクト4WD

サスペンション型式  前:ダブルウィッシュボーン 後:5リンク式リジッドサスペンション

エンジン  2.4Lディーゼルターボ

最大トルク  480Nm

ミッション 8速AT