9日、北京の天安門広場にある「毛主席記念堂」を訪れる多くの人たち

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 【北京=東慶一郎】カリスマ的権威で中国を率いた毛沢東(1893~1976年)の死去から9日で50年を迎えた。

 国全体を混乱に陥れた文化大革命(文革)の発動など負の側面もあるが、中国では「偉大な領袖(りょうしゅう)」と毛を崇拝する声が今も根強く、ゆかりの地には多くの人々が追悼に集まった。

 毛の遺体が安置されている北京中心部の毛主席記念堂には9日、参観者の列ができていた。記念堂は参観時間を普段より延長して対応したが、それでも予約が埋まる盛況ぶりだった。

 毛は1921年の中国共産党創設メンバーの一人で、49年の中華人民共和国建国を主導した。絶対的権威を確立して以降、大増産運動「大躍進」や文革を強行し、多大な犠牲を出した。死去後、党指導部は権力の暴走を防ぐため、「個人崇拝の禁止」を掲げて集団指導を重視したが、習近平(シージンピン)国家主席は権力の一極集中を進め、毛路線への回帰が指摘されている。

 中国のSNSには、9日に合わせて毛の故郷である湖南省韶山で行われた追悼集会の様子が多数投稿された。動画では、毛の像の前で大勢の若者らが「毛主席万歳」と気勢を上げる中、「週休2日を実行せよ」「労働待遇の改善を」といったかけ声も聞こえた。毛をたたえる集会が現政権に対する不満のはけ口になっているとみられる。習政権はこうした動きにも神経をとがらせており、動画では当局者が周囲で警戒している様子も確認できた。