人気女性YouTuber・Rちゃんも登録…一般化した「ギャラ飲みアプリ」最大手企業を徹底検証した
人気アプリ2社を使ってギャラ飲み体験
かつては紹介だけで行われる限られた人の遊びだった「ギャラ飲み」は、いまやすっかり市場として定着した。背景にあるのは専用アプリの増加だ。現在は20近いアプリが存在するといわれ、「女性25歳以下」「女性30歳以上」「エロ飲み専門」といった細分化も進んでいる。
その最大手が『pato』だ。’17年の開始以来、累計登録キャストは1万7000人、マッチングは75万回を超える。’25年11月にはYouTuberのRちゃんをCBO(最高ブランディング責任者)に迎えた。さらに今年4月にRちゃんは『お金がないのでpatoで働きます』と題した動画で、自らキャストとして登録すると発表。一連の発信にはそのたびに批判も集まってきたが、裏を返せば、それだけギャラ飲みが身近になりつつあるということでもある。
しかし、一方でギャラ飲みを巡る事件もこれまでにいくつか起きている。’22年11~12月には会社役員の男らが港区のバーや文京区のホテルでギャラ飲みの最中に酒に覚醒剤を混ぜて意識をもうろうとさせ、20代女性2名にわいせつな行為をした容疑などで逮捕された。今年5月には、ギャラ飲み女子に全裸で組体操をさせてシャンパンをかけるなどした動画がSNSにアップされ、炎上するなど、怪しい話も枚挙にいとまがない。
では、ギャラ飲みアプリにはどんな女性が登録しているのか。筆者は『pato』と、2番手とされる『aima』の両方に登録し、1対1で会い2つのアプリについて検証してみた。【前編】では『pato』で出会った女性について紹介する。
まずは『pato』から。アプリにログインすると、女性から次々にメッセージが飛んでくる。その多くは“ザ・港区女子”といった出で立ちで、一緒に飲むための料金は30分あたり2万円近い。いかにも“プロ”という印象だ。何人かとやり取りをしたうえで、感じの良かった24歳の女性を選んだ。あまりギャラ飲み女子らしくない、というのが決め手だった。
登録女性の面接合格率は10%
システムを簡単に説明しておく。『pato』はポイント制で、男性はアプリ内で事前にポイントを購入し、そこから支払う。決済はクレジットカードのみで現金の手渡しは一切発生しない。男性側も登録時に本人確認書類の提出を求められる。1対1で会う場合の料金はキャストが自分で設定する仕組みで、相場は30分5000円から1万5000円ほど。利用は最低1時間からで、以降は30分単位で自動延長される。
待ち合わせの店に現れた彼女は、目のぱっちりした今どきの顔立ちだった。約束の時間より前に来て、すでに席で待っている。料金設定は30分7500円。2時間でちょうど3万円になる。
『pato』のキャストに登録するには面接があり、合格率は1割程度とされる。だが彼女に会って驚いたのは、容姿より会話力のほうだった。自分の話もするし、こちらにも質問を返してくる。初対面特有のぎこちない感じがほとんどない。合格率1割の狭き門を通っているだけのことはある、と思わせる。
始めたきっかけは友人からの紹介だったという。前の職場を急に辞めてしまい、次が決まるまでの間に手っ取り早く収入をつくる方法を探していたとのこと。
「オファーはけっこう来ました。時給に直すとバイトよりずっといいです。でも、それが逆に危ないなと思って」
活動期間は2ヵ月。しかし、ちょうど今月でやめるそうだ。
「この世界に慣れたらダメだと思った」
「単純に疲れました。知らない人と短期間にたくさん会ったので。あと、時給が良すぎて、この世界に慣れたらダメだと思ったんです。会社に知られるかもしれないし、税金のこともよく分からないし。リスクが大きいなって」
2ヵ月でいくら稼いだのかを尋ねると、およそ150万円。当初の設定は1時間1万5000円で、手数料を引かれた手取りが1時間1万円ほど。3時間の席で手取り1回3万円として、単純計算でそれを50回近くこなした勘定になる。昼から夜まで予定を詰め、朝まで付き合った日もあった。オファーを取るために、30分5000円程度まで下げたこともあったという。
「もう、オファーをもらえるだけでうれしかったので」
稼げる一方で、怖い思いもしている。
「1対1だと思って行ったら、大人数だったことがあります。あと、会員制のバーの個室で、お店の名前も分からないところに呼ばれたときは一番怖かったですね」
若い利用者ほど日程が直前まで決まらない、という不満も口にした。
「向こうから連絡が来るまで、こっちは予定を空けて待つしかないんです。都合よく使われている感覚はありました」
変な客はいたかと聞くと、「全然いました」と即答だった。
飲みゲーで盛り上がるような、いわゆる“ウェイ系”の場は本当に苦手だったという。むしろ年齢が高い相手のほうが優しく、落ち着いていることが多かった、とも。恋愛対象も以前は同年代だったが、いまは28歳から40歳くらいがしっくりくるらしい。理由を聞くと「落ち着いていて、余裕があるから」とのこと。
規約上は禁止されているアプリ外でのやり取りも、「いい人だったら、LINE交換してます」と、あっさりしたものだ。アプリを介さずに直接会えば、双方に金銭的なメリットがある。女性は運営に2~3割の手数料を引かれずに済み、男性のほうも割高な料金を払わずに済むからだ。とくに男性側の負担が大きいのが延長で、30分あたりの単価が1.3倍に跳ね上がる。
では、LINEを交換したあとはどういうおつき合いができるのだろうか。
「もし直接会うとしたら、1時間1万円でお願いしてます」
アプリを離れてなお、単価は時給で決まる。今回の彼女の手取りが1万円ちょっと。運営を通さないのだから手取りは下げたくない--そう考えるのは当然だろう。1時間単位で値段がつくといういかにもギャラ飲み女子的な発想は、個人的な関係になっても変わらないようだ。
【後編】では、2番手といわれる『aima』でマッチングした女性に会ったときのことについて、詳しく紹介している。
取材・文:パパ活あるある早く言いたい局長
