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■Ⅰ.米国株式市場

1.NYダウの推移1)9/3、NYダウ+624ドル高、53,686ドル            (日経新聞)・9/3の米国株式市場でNYダウは前日比+1.17%高と続伸して終えた。米国連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事の講演を受けて早期利上げ観測が後退した。米国長期金利が低下し、主力株に買いが入った。

・FRBのウォラー理事は9/3朝の講演で、足もとのインフレ動向について「鈍化の兆しが見られ始めている」との認識を示した。今後発表されるデータでこのような傾向が続く場合には、9/15~16に開く米国連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを支持したいと述べた。

・市場では「ウォーシュFRB議長の前週末の講演で9月の利上げ観測が高まっていただけに、ウォラー氏の発言を受けて安心感が広がった」との声が聞かれた。

・米国債券市場では長期金利が一時、前日比▲0.05%低い4.73%を付けた。金利の低下で株式の相対的な割高感が薄れたとの見方から株式に買いが入った。景気敏感株や超大型ハイテク株に買いが入り、NYダウの上げ幅は一時+680ドルを超えた。

・NYダウの構成銘柄ではないが、ビッグデータの管理・分析サービスのスノーフレイクが一時+25.7%高をした。9/2夕に発表の2026年5~7月期決算では売上高などが市場予想を上回り、人工知能(AI)関連製品への需要の高さが確認された。

・市場では「スノーフレイクの好決算を受けて、ほかのソフトウェア銘柄に買いが波及した」との指摘があった。NYダウの構成銘柄では、マイクロソフトとセールスフォースの買いが目立った。

・9/3の米国原油先物相場は4日続伸した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の10月物は前日比+0.3%高・+0.29ドル高の1バレル=91.30ドルで取引を終えた。中東情勢への懸念は根強く、93.14ドルと期近物としては7月下旬以来の高値を付ける場面があった。

・米国とイランの攻撃の応酬が続いている。9/3にはイスラエルのカッツ国防相が、イランがイスラエル攻撃に及べばイランのエネルギーインフラなどを空爆すると警告した。中東での攻撃の応酬が激化し、ホルムズ海峡の輸送再開が遅れる可能性が意識された。

・その他のNYダウの構成銘柄では、ゴールドマン・サックスやトラベラーズ、ウォルマートが買われた。アルファベットとJPモルガン・チェースも高かった。半面、シスコシステムズとウォルト・ディズニーが下落した。

・ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日比+1.39%高と続伸した。テスラやメタプラットフォームズに買いが入った。半面、前日に四半期決算を発表した半導体のブロードコムは下落した。

●2)9/4、NYダウ▲271ドル安、53,414ドル            (日経新聞)

・9/4の米国株式市場でNYダウは前日比▲0.50%安と3日ぶりに反落した。朝発表の8月の米国雇用統計が市場予想を大幅に上回る内容で、米国連邦準備理事会(FRB)の早期利上げ観測が広がったことが、株売りを誘った。NYダウの下げ幅は▲390ドルとなる場面があった。

・8月の米国雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比+16.2万人増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想+5.3万人増を大幅に上回った。6月分と7月分は上方修正をした。失業率は4.1%と市場予想と一致した。平均時給の前月比の伸び率も+0.3%上昇と、市場予想と同じだった。

・市場では、「来週発表の米国物価指標が再来週の米国連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利が据え置きか・利上げになるかを動かすことになる」との声が聞かれた。一方、「FRBはインフレへの焦点を維持しつつ、利上げへのハードルは下がった」との受け止めもあった。

・米国短期金利先物の値動きから米国の金融政策を予測する「フェドウォッチ」では、9/4夕時点で9月の利上げ確率が58%程度と前日の49%から上昇した。米国債券市場では長期金利の指標となる10年債利回りが一時前日の終値を+0.05%上回る4.81%を付けた。金融政策の影響を受けやすい2年債の利回りは2025年1月以来の高水準を付ける場面があった。金利の上昇で、株式の相対的な割高感が意識されやすかった。

・クリーブランド連銀のハマック総裁は9/4、ビジネスSNS「Linkendln(リンクトレイン)」への投稿で「金融政策は制限的ではなく、インフレは高すぎる」との見方を示した。一方、9/3にはウォラー理事がディスインフレの兆しがあるとの考えを示していた。市場では9/11発表の8月の米国消費者物価指数(CPI)を見極めたい雰囲気が強かった。

・半導体関連には買いが入った。NYダウの構成銘柄ではないが、半導体メモリーのマイクロン・テクノロジーが+6.0%高となった。人工知能(AI)向けで需要が強い広帯域メモリー(HBM)の生産能力の倍増を検討していると、9/3の韓国メディアが報じた。サンディスクやラムリサーチなど関連銘柄にも買いが波及した。

・米国では9/7がレーバーデーの祝日で全市場休場となる。市場では、「3連休を控えた持ち高調整の動きもみられる」との声が聞かれた。

・NYダウの構成銘柄では、アップルやマイクロソフト、セールスフォースが下げた。アムジェンとトラベラーズも売られた。半面、キャタピラーやハネウェル・テクノロジーズ、エヌビディアが買われた。

・ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は前日比▲0.28%安と、3日ぶりに反落した。

・テスラが▲5.9%安と下げが目立った。米国運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は9/4、テスラのロボタクシー(自動運転タクシー)専用車両の調査を始めたと発表し、売り材料視された面がある。一方、インテルやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)、アプライドマテリアルズは上昇した。

●2.米国株 : 9/15~16開催の米国連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策に注目

1)9/15~16開催の米国連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策に注目⑴米国はインフレ加速で金利引き上げ観測を受けて、長期金利が上昇していた。⑵ところが、ウォラーFRB理事の9/3朝、講演で「インフレ鈍化の兆し」との認識を示した。講演を受け、金利引上げ観測が後退し、長期金利は低下し、9/3の株式相場は買いが入りNYダウが+624ドル高と大幅高した。ウォーシュFRB議長にとっては、ウォラー理事の講演は援軍になっただろう。⑶しかし、このウォラー理事は、トランプ氏の指名でFRB理事に就任し、一貫して、トランプ大統領を支持し「金利引下げ」を主張し続けてきた人物で、パウエル前FRB議長の席を狙っていた。いわくつきの人物の講演内容を受け、なぜ株式市場が反応したか?不明である。⑷米国は、イラン戦闘で終結・拡大の「袋小路」に陥っている。中国・ロシアがイランを支援しているため、米国による封鎖の効果が限定的になっている。そのため、原油高が高値止まりし、米国の経済や政治にも悪影響を及ぼしている。米国インフレも上昇傾向にあり、米国の中間選挙を控え、トランプ氏としては共和党支持率上昇・トランプ支持率を引上げたいところである。⑸イラン戦闘が「泥沼化」に陥るなか、中間選挙を控え、トランプ大統領は蜘蛛の巣に絡まれて身動きできない様相を醸し出している。そのなかで、トランプ大統領が求める「FRBによる金利引下げ」はその解決の一助になるだろうか?ますます「混迷を深める」だけのように思えるが・・。⑹それだけに、9/15~16開催の米国連邦公開市場委員会(FOMC)での金融政策決定内容に注目したい。

●3.トランプ氏、イランとの戦争は「取るに足らないこと」、米兵死亡の紛争をまたも矮小化(CNN)

●4.米国軽油価格が過去最高、背景にイラン・ウクライナ情勢も、米国政権に痛手(毎日新聞)

1)全米自動車協会(AAA)は9/4、軽油の平均小売価格が1ガロン(約3.9リットル)当たり5.85ドル(約912円)となり、バイデン政権下の過去最高値を更新したと発表した。中東情勢の混乱で原油価格が高止まりするなか、ロシアによる輸出禁止措置も価格を押し上げた。2)軽油はトラック、ディーゼル車、小型船舶、農業機械の燃料にも使用される。秋の収穫期を控え、農産物価格にも影響し、物価上昇(インフレ)に拍車が掛かる可能性がある。3)ガソリン価格も平均小売価格は4ドル超の高値が続いている。4)米国民の間では、物価引き下げを公約に掲げたトランプ政権への不満が募る。

●5.バンス副大統領「住宅購入しやすくする」ため、FRBに金利引下げを要求       (FNN)

1)インフレ率や消費者物価指数(CPI)を見れば利下げは適切で責任ある判断だ。

●6.トランプ氏、FRBに利下げを要求、「応じなければ対米国赤字国との貿易停止」(ロイター)

1)高金利は米国を極めて不利な立場に置いている。そうしたことは容認しない!」とした上で、「米国の金利は世界のどの国よりも低くあるべきだ」と自身のSNSに投稿した。2)米国労働局(BLS)が9/4発表した、8月雇用統計は雇用者数が予想を大幅に上回る伸びとなり、市場ではFRBが今月にも利上げに動くとの見方が再び強まった。

●7.米国雇用統計は市場予想を大幅に上回る、トランプ大統領は「金利を下げろ」とFRBに要求

1)8月雇用統計は前月から+16.2万人増加し、市場予想+5.6万人増から大幅に上回った。2)失業率は4.2%で、前月から横ばい。               3)トランプ大統領は「米国は以前よりはるかに信用力が高まっている」として、FRB(連邦準備理事会)に対し、「金利を下げろ」と改めて利下げを要求した。さらに、「高い金利は米国を極めて不公平な不利な立場に追いやる。私は許さない」と訴え、FRBへの圧力を強めています。       (FNN)                                

●8.米国とカナダの金86トンを英国に移送、オランダ中央銀行が「地政学的な不安の高まり」受け

1)背景として、長引くイランとの戦争による米国経済の不透明感や、米国とカナダ間で貿易戦争が続いていることを挙げている。2)オランダ中央銀行が所有する612トンの金の保管先はこれまで、米国が最も多く全体の31.3%を占めていたが、今回の措置で米国とカナダが同率の18.5%となった。3)オランダ中央銀行のスレイペン総裁は声明で、「有事への対応力と備えの強化は不可欠だ」と強調しています。                 (テレ朝)

■Ⅱ.中国株式市場

1.上海総合指数の推移1)9/3、上海総合+0.7高、3,942              (亜州リサーチ)・9/3の中国本土マーケットで上海総合指数は、押し目買いが優勢となる流れで、前日比+0.02%高と3日ぶりに反発した。

・中国発の新規材料が乏しいものの、政策に対する期待感は続いている。先週8/28に閉幕した全国人民代表大会(全人代)常務委員会の第24回会議では、国内経済の成長が鈍化していることを認めたうえで、2026~2030年にかけた内需拡大戦略の実施計画を本格的にスタートさせる方針が確認された。

・直近では、「住宅ローンの最長期間を30年から40年へ延長」や「住宅ローン利子補給の拡大」などの不動産支援策や、消費財消費の拡大・高度化に向けた新たな政策などが打ち出されている。効果は薄いとの見方もあるが、徐々に改善すると期待された。

・また、「広東省深圳市の住宅市場で、8月に実際の成約動向が持ち直した」と報じられたことも改めて材料視されている。

・ただ、株価指数の上値は重い。

・中東情勢が気懸りだ。米国・イランの攻撃応酬が続くなか、原油相場は高止まりしている。トランプ米国大統領は9/2、イランと攻撃応酬について、「再び攻撃する準備は常にできている」と述べた。

・業種別では、不動産の上げが目立つ。保険は全面高。自動車、素材、運輸、電設、電子機器、医薬、エネルギー、食品飲料なども買われた。半面、銀行は安い。・各行の中間決算は好調で、配当の増額方針を明らかにしたことなどで今週は上昇が目立っていたものの、いったん好材料の出尽くしも意識された。半導体、公益も売られた。

●2)9/4、上海総合▲11安、3,930               (亜州リサーチ)

・9/4の中国本土マーケットで上海総合指数は、投資家の慎重スタンスが強まる流れとなって、前日比▲0.30%安と反落した。

・中東情勢の不透明感が重しだ。米国・イランの攻撃応酬が止まらず、ホルムズ海峡の正常化に時間がかかると危惧されている。9/3のNY取引所でWTI原油先物は前日比+0.3%高の91.30米国ドル/バレルと4日続伸し、一時93.14米国ドルと7月下旬以来の高値を付けた。

・その他、米国の対中国圧力も警戒された。9月下旬の米国・中国首脳会談を前に、米国の中国を牽制する動きが強まっている。

・もっとも、株価指数の下値は限定的だった。中国政府の政策に対する期待感は根強く、株価指数はプラス圏で推移する場面もあった。足元では、当局が不動産支援策を強めているほか、消費財消費の拡大・高度化に向けた新たな政策を打ち出している。    ・業種別では、ハイテクの下げが目立つ。非鉄・産金も安い。医薬も冴えない。海運、自動車、インフラ建設、公益なども売られた。半面、不動産は物色された。消費も高い。銀行・証券、空運、軍需産業も買われた。

■Ⅲ.日本株式市場

1.日経平均の推移1)9/3、日経平均▲111円安、64,214円              (日経新聞)・9/3の東京株式市場で日経平均は前日比▲0.17%安と、4日続落して終えた。8/4以来およそ1ヵ月ぶりの安値水準となった。金利の先高観が根強く、株式に相対的な割高感を警戒した売りが優勢だった。もっとも、前日の米国株高を受けて調整していた日本株には自律反発を狙った買いも入り、日経平均は上昇する場面もあった。

・世界的に金利の上昇圧力が掛かるなか、国内では日銀は利上げペースを速めるとの見方が広がっている。9/3の国内債券市場では長期金利が低下したものの、日銀が断続的に利上げすれば長期金利の水準は一段と切り上がるとの見方が多い。米国とイランの対立が再び先鋭化し、原油高を通じたインフレ圧力への懸念もくすぶり、金利高が景気や企業業績の下振れにつながるとの見方が株価の重荷となった。

・日経平均は下げ幅を▲500円あまりに広げ、取引時間中としては約1ヵ月ぶりに節目の6万4,000円を割り込む場面があった。ハイテク株比率の高い韓国総合株価指数(KOSPI)や台湾加権指数が下落に転じると、人工知能(AI)・半導体関連株に売りが増えて、日経平均も連れ安した。だが、売りの勢いは鈍くKOSPIが上げに転じたのに連れ、日経平均も次第に下げ幅を縮めた。

・「金利上昇局面で特に投資妙味が下がりやすいAI・半導体株をこれまでのような勢いで買う地合いではなくなっている。午後に下げが加速した局面では、大口の投資家がリスク資産を圧縮する目的で売りを出したとの観測が出ていた」との声があった。

・朝方は日経平均が一時+400円近く上昇した。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は9/2、米国CNBCのインタビューで「インフレ期待は落ち着いている」などと語り、早期の利上げに慎重だとの観測が広がった。米国金利の騰勢が一服し、9/2の米国株式市場で主要な株価指数が上昇した。9/2は東京市場で日経平均が▲1,900円近く下げて全面安の様相を呈していたため、米国株高を受けて商社や銀行などバリュー(割安)と位置づけられる銘柄を中心に自律反発を狙った買いが目立った。

・東証株価指数(TOPIX)は+0.50%高と反発した。JPXプライム150指数も+0.56%高と反発して終えた。

・東証プライムの売買代金は概算で7兆5,770億円、売買株数は21億8,832万株。東証プライムの値下がり銘柄数は685、値上がりは805、横ばいは65だった。

・個別銘柄では、ファーストリテイや良品計画が安い。アドバンテストやイビデン、フジクラも下落した。一方、ソフトバンクG(SBG)やニトリが高い。レーザーテクのほか、三菱商事や三菱UFJも上昇した。

●2)9/4、日経平均+806円高、65,020円              (日経新聞)

・9/4の東京株式市場で日経平均は前日比+1.26%高と、5営業日ぶりに反発した。米国の早期利上げ観測の後退を背景に米国長期金利が低下し、9/3の米国株式相場は上昇した。とりわけ大型ハイテク株の上昇が目立ったことから、東京市場でも人工知能(AI)・半導体関連が買われ、日経平均を押し上げた。日経平均は一時+900円を超えて上昇した。

・米国連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は9/3の講演で、足元のインフレ動向について「インフレ鈍化の兆しが見られ始めている」との考えを示した。米国長期金利は低下し、超大型テック株などに買いが入った。米国ハイテク株高の流れを受け、東京市場でも朝方からアドバンテストやキオクシア、フジクラなどのAI・半導体関連が買われ、株価指数を押し上げた。

・9/3の米国株式市場でソフトバンクG(SBG)傘下の英国半導体設計アームが大きく上昇したことを背景に、アーム株の上昇で運用収益が改善するとの期待からSBG株が買われた。SBGは前日比+11%高で終え、1銘柄で日経平均を+470円程度押し上げた。

・また、SBGは9/4、国内企業が発行する個人投資家向けで最大規模となる1兆円の社債の発行条件を決めた。利回りは年4.75%で、同社の社債利回りとしては2009年以来、17年ぶりの高さとなる。SBGが保有する株式価値に対する純有利子負債の割合である負債カバー率(LTV)は6月末時点で13%と、SBGが財務規律として掲げる25%未満に収まる。1兆円という巨額の起債ではあるものの、足もとではLTVが低下基調にあり「財務の健全性は保たれている」との声が聞かれた。

・半面、外国為替市場で円相場が対ドルで上昇していることからトヨタやホンダなど自動車株は下落した。9/4午前の東京外国為替市場で円相場は9時過ぎに一時1ドル=155円25銭近辺まで上昇し、約1ヵ月ぶりの高値を付けた。

・東証株価指数(TOPIX)は+0.03%高と続伸した。JPXプライム150指数も+0.22%高と続伸して終えた。

・東証プライムの売買代金は概算で8兆3,282億円、売買株数は22億1,033万株。東証プライムの値上がり銘柄数は788、値下がりは712、横ばいは55だった。

・個別銘柄では、ファーストリテイやファナック、太陽誘電が上げた。一方、三菱商事などの商社株の下落が目立った。信越化学やダイキンも下げた。

●2.日本株 : 海外短期投機筋の仕掛けには慎重な対処を!

1)海外短期投機筋の仕掛けには慎重な対処を!➀9/4の主要株価指数の動き(前日比)  日経平均   +1.26%高  TOPIX    +0.03  JPXプライ ム +0.22②日経平均を上昇させたい市場関係者がいる ・それは、海外短期投機筋である。 ・海外短期筋の手法は「株価先物」を使った「買い」である。現物株では、AI・半導体関連銘柄も買いの主力である。個人投資家などの短期筋を巻き込みながら、日経平均を動かしてきた。 ・このまま日経平均が下落することは損失を抱える・含み益の減少となる。このため、海外短期筋にとって投機資金回収のめどが付くまでは、日経平均の下落を見過ごすことはできない。そうした思いが、9/4の日経平均が+1.26%高を演じさせたのではないかと思料する。③証券会社は、今の「日経平均は高すぎる」と評価している。 ・証券会社の自己部門は総計で8/28現在「▲2兆2,430億円の売り越し」となっている。海外短期筋の買いに対抗して、売りスタンスを継続している。④海外短期筋は巨額の資金を背景に、日経平均を買い進んできたが、 ・いつまでも買い進めることはできない。どこかの時点で、手仕舞いをしてくると思われる。⑤彼らの買い主力株の株価推移は、決して長期上昇を示してはいない。   ・ソフトバンクG(終値ベース)   ・アドバンテスト    6/02  8,632円          8/17  37,780円    7/30       4,622      8/25    34,450    8/17     5,886        8/26   35,700    9/02      4,924       9/03     32,280    9/04      5,590        9/04     33,090

   ・東京エレクトロン        ・キオクシア       7/01  78,800円         6/22  108,700円    7/29       50,000     7/29       38,380    8/14      59,130      8/17     61,840    9/04       53,320      9/04 54,460

   ・したがって、海外短期投機筋が仕掛ける「日経平均上昇」には慎重なスタンスで臨むのが得策と思われる。彼らの仕掛けに乗ったとしても「早乗り⇒早降り」に徹するべき。

●2)日経平均の日中の動き

⑴9/3の日経平均の動き  前日終値(64,325円)  始値 +399         自律反発を狙った買いが入った  高値 +399         しかし、始値がこの日の最高値  安値        ▲552  金利の先高観が根強く、売り優勢となる  終値     ▲111     韓国株が買われ、下げ幅を縮めた          (64,214円)

⑵9/4の日経平均の動き  前日終値     (64,214円)  始値       +284   米国金利低下でハイテク株上昇が波及   安値         +13 円高で自動車・商社が売られた  高値 +967         AI・半導体関連株に買い、日経平均押し上げ  終値  +806        週末で持ち高調整の売りが出た     (65,020円)

●3)日経平均を動かす、寄与上位5銘柄の状況

⑴9/3、日経平均▲111円に占める寄与上位5銘柄は円、占有率  銘柄         寄与額   下落率   株価下落幅  ファーストリテイ  ▲193円安  ▲3.41%安 ▲2,400円安     アドバンテスト   ▲ 63    ▲0.79   ▲ 260        イビデン      ▲ 33    ▲2.40   ▲ 485        フジクラ      ▲ 28    ▲2.73   ▲ 139       TDK        ▲ 26    ▲1.80   ▲ 52        合計       ▲343円安

 ・マイナス寄与したAI・半導体関連は4銘柄で合計は▲150円。 ・プラス寄与下AI・半導体関連は3銘柄で、ソフトバンクG+62円など合計+99円。 ・AI・半導体関連上位5位の日経平均の与えた額は差引合計▲51円。日経平均への関与度は45.94%。

⑵9/4、日経平均+806円高に占める寄与上位5銘柄は875円、占有率108.56%  銘柄         寄与額   上昇率   株価上昇幅  ソフトバンクG    +474円高 +11.74%高 +  589円高  アドバンテスト   +196   + 2.51   + 810  ファーストリテイ  + 89   + 1.62   + 1,100  キオクシア     + 65   + 5.40   + 2,790  イビデン      + 51   + 3.83   + 755   合計       +875円高

■Ⅳ.注目銘柄(投資は自己責任でお願いします)

 ・4507 塩野義製薬     業績堅調 ・6902 デンソー      株価底値圏 ・7180 九州フィナンシャル 業績好調 ・8267 イオン       業績好調

執筆者プロフィール

中島義之 (なかしま よしゆき)
1970年に積水化学工業(株)入社、メーカーの企画・管理(財務含む)を32年間経験後、企業再生ビジネスに携わる。現在、アイマックスパートナーズ(株)代表。メーカーサイドから見た金融と企業経営を視点に、株式含む金融市場のコメントを2017年から発信。発信内容は、オープン情報(ニュース、雑誌、証券リポート等々)を分析・組み合わせした上で、実現の可能性を予測・展望しながらコメントを作成。http://note.com/soubatennbou