「脂肪肝」になると現れる症状・原因とは?医師が監修!

みりんと砂糖の違いとは?メディカルドック監修管理栄養士が1日の摂取目安や健康面・調理法での使い分けについて解説します。

この記事のまとめ

・みりんと砂糖の最大の違いは「成分の構成」と「アルコールの有無」で、砂糖の主成分はショ糖のみだが、本みりんはブドウ糖やオリゴ糖など多種類の糖類を含み、約14%のアルコールも含まれる。

・本みりんはアルコールや糖類の働きにより「煮崩れ防止」や「消臭効果」、照りやつやを出す役割があるのに対し、砂糖は親水性を活かして食材を柔らかく仕上げたり、メレンゲを安定させたりする役割がある。

・大さじ1杯あたりのカロリー・炭水化物量は、みりん(18g)が約43kcal・炭水化物約7.8g、砂糖(9g)が約35kcal・炭水化物約8.9gである。

・煮崩れ防止や照りつけには本みりん、お菓子作りや食材を柔らかく仕上げたい場合は砂糖が向いており、両者を組み合わせることで根菜や肉・魚の煮物などで甘みと照り・コクを両立させることができる。

監修管理栄養士:
太田 美紀子(管理栄養士)

給食委託会社で給食管理業務に携わる傍ら管理栄養士資格を取得。現在は高齢者施設で、高齢者の栄養管理や食事支援に従事しています。秋田県糖尿病療養指導士、血糖サポートマスター認定。

みりんと砂糖の違いは?

みりんとは?

みりんは、日本食品標準成分表で「し好飲料類(混成酒類)」または「調味料」に分類されます。もち米や米麹、焼酎または醸造アルコールなどを原料として、糖化・熟成させて造られる「本みりん」と、本みりんに焼酎やアルコールを加えた「本直し(やなぎかけ)」があります。起源には、室町時代の甘い酒に焼酎を加えたことに始まる日本ルーツ説と、中国から伝わった甘い酒「蜜淋」を起源とする説があります。一方「みりん風調味料」は、糖類やうまみ成分などを原料とした、みりんに似た風味を持つ調味料です。商品によって原材料やアルコールの有無・量が異なるため、使用する際は表示を確認しましょう。

砂糖とは?

砂糖はしょ糖を主成分とする天然の甘味料で、他の成分の含有量は少ないとされています。製法により糖蜜を含む「含蜜糖」(黒糖、和三盆など)と、糖蜜を分離した「分蜜糖」に大別されます。分蜜糖はさらに、結晶が大きいざらめ糖(グラニュー糖など)、水分がやや多い車糖(上白糖、三温糖など)、角砂糖や粉糖などの加工糖、液体状の液糖に分類されます。

みりんと砂糖の違いは?

最大の違いは「成分の構成」と「アルコールの有無」です。砂糖(上白糖)の主成分は二糖類の「ショ糖」がほとんどですが、本みりんはブドウ糖やオリゴ糖など多種類の糖類を含みます。また本みりんには約14%のアルコールが含まれます。これらが調理で「煮崩れ防止」や「消臭効果」といった砂糖にはない役割を果たします。

みりんと砂糖の一日の摂取量

みりんの一日の摂取量は?

みりんの1日の摂取量目安は、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」やWHOでも個別には定められていません。本みりんにも糖類が含まれるため、砂糖などと同様に使う量を意識することが大切です。
大さじ1杯(18g)で約43kcal・炭水化物約7.8gです。

砂糖の一日の摂取量は?

WHOはむし歯・肥満のリスクを下げるため、遊離糖類の摂取量を総エネルギーの10%未満、望ましくは5%未満に抑えることを推奨しています。一方、日本人の食事摂取基準(2025年版)では、日本人の糖類摂取量を把握することが難しいことなどから、糖類について具体的な目標量は設定されていません。
大さじ1杯(9g)で約35kcal・炭水化物約8.9gです。

大さじ1杯あたりの比較

みりん(18g):約43kcal、炭水化物約7.8g

砂糖(9g):約35kcal、炭水化物約8.9g

みりんと砂糖の栄養と健康効果は?

みりんに含まれる栄養と健康効果は?

本みりんはアルコールを含む調味料で、糖類やアミノ酸などを含んでいますが、特別な健康効果が科学的に確立されているわけではありません。うまみ成分を含むぶんだけ砂糖や塩を控えても味が決まりやすい点があります。また、妊娠中・授乳中の方や子どもなど、アルコールを避けたい場合は、使用する商品や料理方法を確認し、必要に応じてアルコールを含まない調味料を選ぶなどの配慮をしましょう。

砂糖に含まれる栄養と健康効果は?

上白糖はほぼショ糖からなり、たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルなどはほとんど含みません。ショ糖は体内でブドウ糖と果糖に分解され、ブドウ糖は脳や赤血球などのエネルギー源として利用されますが、積極的な健康増進効果を示すエビデンスはありません。糖類の摂取量が多くなりすぎないよう、食事全体のバランスを考えながら使用することが大切です。黒糖などの含蜜糖は上白糖よりミネラルをやや多く含みますが、糖質・エネルギー量は大差ないため、種類にかかわらず使用量を意識しましょう。

みりんと砂糖の具体的な使い分けは?

煮物などの煮崩れ防止や照りつけにはみりん?

本みりんは、料理に照りやつやを出したり、臭みを感じにくくしたり、味をなじませたりするなど、さまざまな調理上の働きがあります。

お菓子の味付け、食材を柔らかく仕上げたい場合は砂糖?

砂糖は水に溶けやすい性質(親水性)から、脱水・保水・浸透など多彩なはたらきを持ちます。卵白の水分を抱え込み気泡を安定させるためメレンゲが崩れにくくなり、肉や卵のたんぱく質の凝固を穏やかにして柔らかく仕上げます。でんぷんの水分保持で酢飯や餅菓子が固くなるのも防ぎ、還元糖とアミノ酸などが反応するメイラード反応によって焼き色や香りが生じます。お菓子作りや肉を柔らかく仕上げたい煮物に広く使われ、塩味や酸味を和らげる役割もあります。

砂糖とみりんの代用は可能?

本みりんは砂糖とは糖の種類や組成が異なるため、同じ分量でも甘みの感じ方が異なります。代用する場合は、料理の味を見ながら分量を調整しましょう。

両方使用するとおいしくなる食材・料理はある?

レシピによっては、だし・しょうゆ・みりんなどを一定の割合で組み合わせる方法もあります。砂糖でしっかりした甘みの土台を作り、みりんで照り・つやとコクを加えることで、家庭料理でも仕上がりに差が出ます。根菜や肉、魚の煮付けなど、じっくり加熱する煮物全般で組み合わせるのがおすすめです。

みりんと砂糖を使用する際の注意点

みりんを使用する際の注意点

本みりんはアルコール度数約14%の「混成酒類」に分類される調味料です。妊娠中・授乳中の方や子ども、アルコールを控えたい方は、アルコールを含まない調味料を選ぶなどの配慮をしましょう。

砂糖を使用する際の注意点

上白糖はほぼ糖質(ショ糖)のみで、他の栄養素はほとんど含みません。量を控えたいときは、羅漢果由来の甘味成分やエリスリトールなど、カロリー・糖類がほとんどない甘味料に置き換えるのも一つの方法です。

みりんと砂糖の保存方法や期間

みりんの保存方法や期間

本みりんは直射日光を避けた冷暗所での常温保存が基本です。開封後は、商品の表示に従って保存し、なるべく早めに使い切りましょう。

砂糖の保存方法や期間

砂糖は品質が劣化しにくい食品で、食品表示基準では消費期限・賞味期限や保存方法の表示を省略できる食品として明記されています。高温多湿を避け、密閉容器で常温で適切に保存すれば長期保存しやすい食品です。

「みりんと砂糖の違い」についてよくある質問

ここまでみりんと砂糖の違いについて紹介しました。ここでは「みりんと砂糖の違い」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

みりんと砂糖で、血糖値の上昇や身体への負担に違いはありますか?

太田 美紀子(管理栄養士)

血糖値の上昇そのものについては、みりんと砂糖を直接比較した公的なデータは見当たらず、明確な差があるとは言い切れません。
同じ重量であれば炭水化物量はみりんの方が少なくなります。ただし料理で使う量は砂糖とみりんで同じとは限らないため、実際に摂取する糖質量を単純に比較することはできません。また本みりんはアルコールを含むため、体質や状況に応じてアルコール代謝への考慮も必要となります。

両方の調味料を一緒に使う際、健康面での注意点はありますか?

太田 美紀子(管理栄養士)

「みりんを使っているから砂糖は控えめでいい」と思われがちですが、実は落とし穴があります。
みりんと砂糖を合わせて使用すると糖質・エネルギーが単純に足し算され、思った以上に高くなりやすいのです。対策としては、レシピの分量どおりに計量することが基本です。ただしアルコールは加熱しても完全には抜けきらないため、妊娠中の方やお子様の料理では、みりんの使用量そのものを控えめにするのも一つの方法です。

編集部まとめ

みりんと砂糖はどちらも和食に欠かせない甘みの調味料ですが、中身は異なります。上白糖はほぼ純粋なショ糖なのに対し、本みりんは、ブドウ糖やオリゴ糖など複数の糖類を含み、もち米や米麹などを糖化・熟成させて造る、アルコールを含む酒類調味料です。照り・つや・臭み消しが得意なみりんと、保水性やお菓子作りに強い砂糖、それぞれの持ち味を活かして使い分けたり、肉じゃがのように両方を組み合わせて調理することで、料理の仕上がりに差が出ます。どちらも糖質・エネルギーを含む食品なので、量を意識しながら活用しましょう。

「みりんと砂糖」と関連する病気

「みりんと砂糖」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
みりんや砂糖そのものが特定の病気を引き起こすという意味ではありませんが、糖類やエネルギーの摂取量、食生活全体などとの関連がある病気について紹介します。

代謝・生活習慣病系

肥満

2型糖尿病

歯科

虫歯(う蝕)


消化器系

脂肪肝

「みりんと砂糖」と関連する症状

「みりんと砂糖」と関連している、似ている症状は3個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

体重増加

高血糖が持続した場合ののどの渇き

歯の痛み

参考文献

日本食品標準成分表(八訂)増補2023年_電子書籍(第2章を除く)

食品成分データベース

甘味(砂糖)の適正摂取方法|生活習慣病などの情報(e-ヘルスネット)|健康日本21アクション支援システム

本みりんの知識|全国味淋協会

料理に役立つ!砂糖の性質と働き|農林水産省

伝統調味料は「黄金比」で手間いらず|農林水産省