大雨の翌日も冠水したままの富山県氷見市内(28日、読売ヘリから)=小林武仁撮影

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 石川、富山両県を襲った記録的な大雨から一夜明けた28日、浸水した住宅では住民らが土砂のかき出し作業に追われ、孤立が続く集落にはヘリコプターで支援物資が届けられた。

 農地での冠水などの状況も徐々に明らかになってきた。罹災(りさい)証明書の申請では2024年の能登半島地震で被災した住民の姿もあり、「また被災するとは」という声が漏れた。(金沢支局 阿部友志、北裏功、富山支局 深井陽香)

 石川県では午後3時現在で1人が軽傷。70歳代女性が排水作業中に転倒しけがを負った。住宅は羽咋市など4市町で計167棟が床上・床下浸水した。少なくとも住宅80棟の床上浸水が確認された羽咋市では、収穫前の田んぼが水につかり、河川が氾濫した地区では泥が一帯に広がっていた。同市のコメ農家の男性(68)は「見ただけでやる気を失う。農機具も水没して使えなくなってしまった」と肩を落とした。

 羽咋市役所では28日から罹災証明書の受け付けが始まり、初日は35件の申請があった。自宅が高さ50センチほどまで泥水につかったという同市の男性(85)は「地震では屋根などが崩れたが、ここまでひどい被害はなかった。先のことは考えられない」と話した。

 同市社会福祉協議会は同日、災害ボランティアセンターの窓口を開設。29日から土砂撤去作業などへの派遣を始めるという。

 石川県内では28日午後5時時点で、宝達志水町の4地区74世帯142人が孤立しており、県は消防防災ヘリなどで3日分の食料や衛星携帯電話などを届けた。

 一方、28日も大雨が降った富山県氷見市では、市街地や水田などの水が引かず、同市の会社員男性(42)の一家4人は同日午後、ボートで救出された。27日夜に胸の高さまで達していた周辺道路の水位は28日朝になっても下がらず、救助を要請したという。「こんなに水が引かないとは思わなかった。家に残っていたらと思うと怖い」と話した。富山県によると、28日午後1時現在、氷見市など3市町の住宅計587棟で床上・床下浸水が確認された。氷見市内6地区の48世帯108人が土砂崩れなどで孤立している。

 文部科学省によると、28日正午現在、富山・石川両県で小中高校、大学など計52校で校舎内の雨漏りや床上浸水の被害があり、富山県では小中高校など104校が休校となった。