東海汽船の大型客船「さるびあ丸」(同社ホームページから)

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 東京と伊豆諸島間などで定期旅客船を運航する「東海汽船」(東京都港区)で複数の法令違反の疑いがある問題で、国土交通省関東運輸局は28日、同社に対し、海上運送法に基づき安全統括管理者と運航管理者の解任命令を出した。

 解任命令は同社で2例目となる。

 国交省は解任命令に加え、同法に基づく輸送の安全確保命令と、船員法に基づく是正命令も発出した。同社に既に通知している事業停止命令の行政処分案については、9月までに提出される改善計画案などを審査した上で、最終的な処分を決定する方針だ。

 発表によると、同社では今年の元日、大型客船「さるびあ丸」と「橘丸」の2隻で、船長を含む複数の乗組員が運航中に集まって飲酒し、直後にアルコール検査を行わないまま当直勤務を行った。当直を抜け出して飲酒し、再び勤務についた乗組員もいた。元日の新年会は長年の慣例で、国交省の調査に対し、山崎潤一社長や安全統括管理者の川崎真也・執行役員運航本部長も飲酒を認識していたと説明したという。

 4月にはジェット船の乗組員がアルコール検査の身代わり受検を行ったほか、大型客船では同検査を行わない運用が常態化していた。旅客乗船口を閉じないままの出航も頻繁に行われ、さるびあ丸では昨年11月7日に東京―大島間、同12月24日に式根島―神津島間で、乗船口を閉じないまま運航したという。

 海上運送法違反に当たるこうした行為は13項目あった。国交省は同社について、アルコール検査体制が形骸化している上、不適切な安全管理体制を改善するための対策が取れない状態にあると判断した。

 東海汽船は命令を受け、「極めて重く、深刻に受け止めている。安全管理体制の抜本的な再構築など改善措置を速やかに講じる」などとするコメントをホームページに掲載した。