命を守る最前線“救急隊”に密着 猛暑で熱中症搬送が増加
猛暑が続く今年の夏、熱中症患者の救急搬送も増えています。夏の終わりにも搬送が相次ぐ中、人々の命を救う救急隊に密着しました。
8月の広島市消防局管内の熱中症患者の救急搬送は311件(28日午後3時時点)、過去最高に迫る件数です。
助けを求める声に、いち早く反応するのが救急隊員です。広島市中消防署の大手救急隊。
■広島市消防局 通信指令室
「119番消防局です。火事ですか?救急ですか?」
大手救急隊の谷口誠治隊長(43)は、救急隊員になって17年目です。
Q.今は何をしている?
■大手救急隊 隊長 谷口 誠治 さん
「救急1件ずつ出動したら業務報告書を作るんですけども、それを1個ずつ間違いがないか、ミスがないかチェックをしている状況ですね」
■大手救急隊 隊長 谷口 誠治 さん
「かかりましたね」
■アナウンス
「救急指令、普通救急、急病」
インタビューの途中にも出動指令が。1分1秒を争い、現場に駆けつけます。
■隊員
「60代女性の熱中症疑い、ふらふらしている。意識はある」
この日の広島市の最高気温は34.5℃。ふらついている女性を見かけた人が通報しました。
■隊員
「水分もとっとって、昨日もよく寝られてます?」
「分かりました」
「体温高い。お熱がね、39.1度あります」
体温が上がっていた女性、自覚症状はありませんでした。
人々の命を救う救急隊員自身も、熱中症と隣り合わせです。
■大手救急隊 隊長 谷口 誠治 さん
「きょうは暑いですね」
Q.ちなみに今着られてたのは?
■大手救急隊 隊長 谷口 誠治 さん
「感染防止着といって。血液だったり液体とか、そういったもの全部防ぐように着るためのもの。本当に中に熱がこもってしまって、風通しもないんで暑くて暑くて」
出動の合間に水分補給をします。救急隊は3人で1つのチームです。谷口隊長のもと、隊員の土屋陽介(33)さんと副隊長の大田辰也さん(35)の3人で24時間勤務となりなす。
Q.出動したら、のど渇きますか?
■隊員
「汗ビシャビシャになりますから」
「のどカラカラになります」
「手袋とか外すと、もうチタタタタタってくらい(汗が)出てきます」
■大手救急隊 隊員 土屋 陽介 さん
「出動件数も多いので、自分が体調崩さないように、しっかり水分とったり、休めるときは休むのを心がけています」
■大手救急隊 副隊長 大田 辰也さん
「大変な時もあるんですけど、3人でやるんですけど、すごいチームワークを大事にしてやっているので、なんとかやっていけてます」
■大手救急隊 副隊長 大田 辰也さん
「私は一番大事にしているのは・・・」
■大手救急隊 隊長 谷口 誠治 さん
「かかります」
休憩もつかの間、次の出動指令です。
■隊員
「62歳の女性、熱中症疑い。頭痛、手のしびれ」
「ご協力ありがとうございます。救急車交差点に入ります。ご注意ください」
前の日より大幅に気温が上がったこの日、夕方になっても30℃を超えていました。
■隊員
「救急車、入りますよ」
「今どうです?吐き気する?ひどいね。まだ強い」
「吐いたりしてるのも2時半くらいからずっと?」
女性は涼しい日が続いたため日中はエアコンをつけず、家で過ごしていたといいます。女性は熱中症中程度の症状で、病院に搬送されました。
■大手救急隊 隊長 谷口 誠治 さん
「今は大丈夫だろう、そんなにしんどくないなと思っていた後から、突然症状が出るというパターンは結構ある。しっかり涼しいところで過ごす、水分補給をしっかりすることを心がけていただけたら」
夏の終わりの熱中症。その要因について、県立広島病院の医師に聞きました。
■県立広島病院 総合診療科 原田 和歌子 主任部長
「一番は涼しくなったかなと思ってエアコンを切るとか、食事をとらない、お水をとらない、ということが重なった結果、熱中症、脱水症になる」
猛暑の中で蓄積された夏の疲れ。高齢者を中心に、これからの時期も熱中症に注意が必要だということです。
人々の命を救う救急隊員、先ほど出動のため聞けなかった救急隊員として、一番大切にしていることを改めて聞きました。
■大手救急隊 副隊長 大田 辰也さん
「患者さんが一番しんどくて不安もあったりするので、患者さんの気持ちに寄り添いながら対応して、素早く搬送するように心がけてます」
■大手救急隊 隊長 谷口 誠治 さん
「10年以上救急やって、年間でも4000件近く救急出動していて、慣れてくる部分はあるんですけど、優しい声かけ、適切な処置、そういうことをしながら、できるだけ早く病院に搬送してあげることを心がけている」
患者の一番苦しいときに駆けつけ、寄り添う救急隊員、きょうも現場に向かいます。
【2026年8月28日 放送】
