子どもたちに投げ方を指導する倉俣徹さん【写真:編集部】

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倉俣徹さんが解説…水泳に学ぶ「分習法」で投げる土台づくり

 小さな子どもに正しいボールの投げ方を、どう教えるかに悩む指導者・保護者は多いだろう。ジャイアンツアカデミーの立ち上げに携わり、中学硬式野球チーム監督として2025年に全国制覇を達成した倉俣徹さん(高崎中央ポニー監督)は、スポーツ医学の知見をもとに幼児や低学年向けの指導法を確立している。ポイントとなるのは「分習法」という教え方だ。

「投げる動作には、足を上げるバランス動作、トップを作って前に踏み出す体重移動、リリースまで持ってくる回転運動、そして、腕を速く振るためにグラブを持つ手を使うテコの原理の動作と、大きく分けて4つポイントがあります」(倉俣さん)

 日本での一般的な投げ方指導の99パーセントは、実は“ハイレベル”だという。「足を上げて、ステップして……」というように動作を順番通りに教えたり、いきなりキャッチボールをやらせたりする方法では、肘が下がったり、アーム投げになったり、悪癖がつくリスクが大きい。一気に全体を教えるには、指導者の高いスキルが必要になるのだ。

 そこでポイントになるのが、水泳のビート板練習のように部分ごとに分けて教える「分習法」だ。具体的には、上半身の回転運動→下半身を使う体重移動、の順で教えていき、それらを連動させて全身を使った投げ方へと集約させる。

 未就学児や低学年では、野球未経験の親が教える場面も多い。分習法であれば、専門用語を使わず「これなら私も教えられる」という簡単なドリルに落とし込める。短い距離で狙ったところに投げる遊び要素を交えて段階的に行っていくとよいという。低学年のうちに正しい体の使い方を身に付けておけば、高学年・中学生になって悪癖修正に戸惑うこともない。いきなり全体の動作を求めるのではなく、正しい順番で、楽しみながら投げ方の基礎を築きたい。(First-Pitch編集部)