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中国の李強首相は国務院(内閣に相当)の会議で、外需の安定化と国際的な経済・貿易協力の拡大に取り組むよう指示した、とロイター通信が報じた。李首相は会議で「現在、内需不足の問題が依然として顕著で一部の産業や企業が直面する困難は増している。外部環境の不確実性も高まっている」とした。

ロイター通信によると、中国経済は長期化する不動産不況を背景に投資や個人消費の弱さが続いており、成長下支えのために依存を高めているのが輸出だ。ただ、こうした構造は主要貿易相手国との摩擦や中東情勢の緊迫化などによって、中国製品に対する世界的な需要が減速した場合のリスクを抱えている。

17日に発表された経済指標によると、7月の鉱工業生産と小売売上高はいずれも伸びが鈍化。第2四半期(4〜6月)国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比4.3%となり、政府が掲げる通年目標の4.5〜5.0%を下回った。

一方で中国のモノの輸出は引き続き主要な成長エンジンとなっている。世界的な人工知能(AI)インフラ整備の進展に伴い、中国製ハイテク製品への需要が拡大。半導体やAI関連製品の価格上昇も輸出の追い風だ。

こうした状況を踏まえて李首相は会議で、年間の経済発展目標の達成に全力を尽くす考えを改めて示した。その上で「外需の安定化に積極的に取り組み、互恵的な国際経済・貿易協力を拡大し、均衡の取れた貿易発展を推進すべきだ」と訴えた。外需をどのように安定させるかについて、具体策には言及しなかったという。

さらに李首相は既存政策を最大限活用するとともに、実効性の高い新たな政策を適時に打ち出す方針を表明。内需拡大を戦略上の重点課題と位置付け、雇用と所得の増加を促進するほか、新興分野への投資を支援し、インフラ分野への民間投資を呼び込むための資金調達手法の革新を進めるよう求めた。

中国経済をめぐって政府は3月の全国人民代表大会(全人代)で、より積極的な財政政策とやや緩和的な金融政策を継続し、内需喚起や新興産業の育成、対外開放を拡大する方針を示した。

一連の政策運営を追い風に足元では一部の大都市で不動産市況が持ち直しつつあるものの、地方都市では不動産不況に底打ちの兆しがみえず、地域ごとのばらつきが鮮明になっている。さらに若年層を中心とする雇用回復の遅れは、個人消費や不動産投資など幅広く内需の足かせとなっており、李首相の発言は外需に頼らざるを得ない実態を改めて浮き彫りにした。(編集/日向)