KNB北日本放送

写真拡大

人口減少が進む中、県は県内の企業で働く人たちの結婚を後押ししようと独自の「婚活アプリ」の運用を今年から始めています。AIが恋のアドバイスをしてくれるというこの婚活アプリ、どのように活用されているのでしょうか。

富山市で精密機械の板金加工などを行う企業で働く20代前半の男性です。

勤務する企業が福利厚生の一環として導入した県の婚活アプリ「TOYAMA goen」を利用しています。

「出会いが今まであまりなかったので、せっかくなら始めてみようかと思って」

「TOYAMA goen」は、登録した情報をもとにAIが相性をパーセントで示し、高い人を優先して紹介します。

そして、相手への好感を示す「いいね」を互いに送信すると、個別でメッセージのやりとりができるようになります。

利用を始めて1週間という男性はー。

記者
「何人くらいに『いいね』した?」
男性
「まだ3人,4人くらい」
記者
「楽しい?」
男性
「そうですね、きょうはどんな人が紹介されるかなと」

森田製作所 清野美芳社長
「昔であれば、お節介のおばさんがいて、どこどこに年頃のお嬢さんがいますよというような話だったと思うんですけど、今どきそういう方はおられなく なってしまって、なかなか自分で探すというのは難しくなってきてですね、そこを補う形で若い人に特にそういった出会いの場を会社として設けてあげればいいなと」

「TOYAMA goen」は、企業の従業員専用の婚活アプリを提供する東京の会社と県が共同で開発しました。

最大の特徴は、メッセージを送り合う過程でAIがアドバイスする点です。

恋愛成就の象徴とされる狛犬に扮したAIが、互いの本心をヒアリングしたうえで、デートに誘うタイミングなどをアドバイスします。

男性
「(AIが)文章もある程度作ってくれる。文章を考えるのが得意ではないので良い。30代前半ぐらいまでには結婚できた方が良いのかなと」

新たな出会いに期待を寄せる男性ですが、別のマッチングアプリでは苦い経験をしたといいます。

男性
「(別のアプリでは)最初の出会いが、隣の県まで行ってマルチ商法の勧誘だった」

「TOYAMA goen」は、県内に事業所を持ち仕事と子育てを両立するための計画を作成しているなど一定の条件を満たした企業が有料で導入しています。

今月12日時点で、63社の729人が利用していて、6組のカップルが成立したということです。

県内で結婚するカップルの数は、2000年の6300組ほどから減少傾向で、去年は3300組あまりとおよそ半数にまで減っています。

一方、県が3年前に行った県内の独身男女へのアンケートでは、およそ8割が「結婚したい」と回答しました。

県人口未来課 荒谷宏行課長
「国が実施した調査では、40歳未満の既婚者の約4人に1人がマッチングアプリをきっかけに出会った人と結婚したとの結果もある。導入企業、登録者は増えている。アプリを通じて食事や映画とか実際の出会いにつながっている話も聞いている」

高岡市の建設会社では、SNSやマッチングアプリを通して結婚する社員が増える中、今回「TOYAMA goen」を導入しました。

塩谷建設 塩谷洋平社長
「やっぱり我々の世代と違って、その場所に行かないと人に会えないっていうところではないので、そういった意味ではかなり期待できるんじゃないかなと思っています」

自治体が、企業の従業員向けの婚活アプリを提供するのは、全国で初めてです。

県人口未来課 荒谷宏行課長
「仕事のやりがいとか、ウェルビーング向上にもつながって、企業の業績の活性化や人材確保、定着にもつながるようなこともアプリ事業を通じて期待している」

県は、このアプリ以外にも、富山市や高岡市で大規模なマッチングイベントを開くなど出会いの機会を支援しています。