秋篠宮ご夫妻

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8月13日の会見で

 南米パラグアイ公式訪問(18〜26日)にあたって記者会見に臨まれた秋篠宮さまの発言が波紋を呼んでいる。先の国会で成立した改正皇室典範に関し、記者団からの質問に回答された発言の一部、具体的には、「私も生身の人間なんですよね」「私としてはなかなかそのことについて、お話しすることができないというのが現状です」の箇所だという。

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 改正皇室典範の議論の受け止めについて問われた際に秋篠宮さまは、以下のように回答された。

「皇室典範等の一部を改正する法律が成立したことは承知しております。国会において議論がなされた上で成立したものと受け止めています。この間、報道等でもいろいろ皇室典範についてのことが掲載されていて、私自身も色々と考えるところはありましたし、先般、天皇陛下が話されたことももっともだと、その通りだと私は思っています。ただ、ここでそのことについて何かお話しするというのは、制度に関わることでありますので控えたいと思います」

秋篠宮ご夫妻

「2年ぐらい前でしょうか」

「先般、天皇陛下が話されたこと」とは、6月に天皇陛下が会見で述べられた「皇族数の確保の在り方についての議論においても、国民の皆さんの理解が得られるものとなることを望んでおります」を指す。

 話を今回の秋篠宮さまの会見に戻すと、記者から以下のような関連質問があった。《秋篠宮さまは「発言を控えたい」としつつも天皇陛下の発言には「もっとも」だとされました。典範改正の議論を見ていると、皇室の方々の置かれた境遇とかお気持ちとかが議題として明確に示されたと国民は感じられなかったのではないでしょうか。秋篠宮さまは皇族方のご意向の表明とか皇室の方々の置かれているお立場についての説明について、現状のままでよろしいとお考えなのでしょうか》

 これについて秋篠宮さまは、以下のように回答された。

「2年ぐらい前でしょうか、私が、女性皇族の話だったのかな、それぞれ生身の人間っていう話をしました。私も生身の人間なんですよね。ですから、いろいろと思うところはもちろんあります。なかったらおかしいと私は思いますけれども。ただ、じゃあそれをどうやって発信することができるか、それから伝えていくことができるか、さらにそれが法律ともし関わってきた場合どうするか、その辺の関係というのは非常に難しいと思います。そういうことから、私としてはなかなかそのことについて、お話しすることができないというのが現状です」

2年前の質問

 記者から、《もう少し研究の余地があるとお感じでしょうか》と問いかけられ、秋篠宮さまはこう回答された。

「お話しするのは難しいことではありますけれども、やっぱり世の中って進歩していくことが大事ですから、常にどうあったらいいのかということをですね、いろいろな人が考えていくことは大事じゃないかなと思います」

 秋篠宮さまの「2年ぐらい前でしょうか」の部分は、2024年11月の誕生日に際する会見での発言を指す。少し長くなるが振り返ってみよう。記者の質問は《衆参両院議長は、女性皇族が結婚後も皇室に残る案についてはおおむね賛同を得られたとの見解を示した。秋篠宮さまは2009年の記者会見で、今後の皇室の在り方を議論する際には、「将来当事者になる皇太子ほかの意見を聞く過程が必要」との考えを述べられましたが、今回の過程で当事者のご意見を聴取する機会が必要とお考えでしょうか》といったものだった。

「宮内庁のしかるべき人たちは」

 これに対する秋篠宮さまの回答は次のようなものだった。

「基本的にこれは皇室のシステム、制度に関わることでありますので、これについて私が何かお話しするということは控えることにいたします。ただ一方で該当する皇族は生身の人間なわけで、その人たちがそれによってどういう状況になるのか、そのことについて私は、少なくとも、そういう人たちを生活や仕事の面でサポートする宮内庁のしかるべき人たちは、その人たちがどういう考えを持っているかということを理解して、もしくは知っておく必要があるのではないかと思っております。少し質問からそれてしまいましたけれども、今の考えをお伝えいたします」

 担当記者によると、

「具体的な言及は控えられつつもお考えのヒントのようなものは常に示されている、そのスタンスはこれまでと変わらないというふうに宮内庁内では受け止められています。その一方で、“生身の人間”などと使われる言葉は共通しているが、“私も生身の人間なんですよね”の箇所に象徴されるように、より踏み込んだ印象があるとの指摘もありました」

秋篠宮さまとのコミュニケーション

 あくまでも秋篠宮さまのお考えは推察するほかないわけだが……。

「“宮内庁のしかるべき人たち”との溝は依然として存在しているのだなぁという受け止めも当然あります。一概には言えませんが、“秋篠宮家、特に秋篠宮さまとのコミュニケーションはなかなか難しい”という声はしばしば耳にするものです」(同)

「なかなか難しい」についてはどうか。現在、結婚してアメリカで生活する長女の小室眞子さんをめぐって2025年5月に出産報道が持ち上がった際、宮内庁は「申し上げることは何もない」としたが、その後に一転して「第1子出産」を発表。秋篠宮さまと吉田尚正皇嗣職大夫ら宮内庁側とのコミュニケーション不足を問う声があがった。

「性別については現在も明らかにされていませんが、眞子さんはすでに民間人であるため、出産の事実を認めて公表するか否かについて議論があったとされています」(同)

オブラートに包んで

 皇室典範も日本国憲法も、ネットやSNSが存在しなかった時代のものである。一般人の皇室への意見が可視化されることはなかった。また皇族が知る情報にも限りがあった。いかに「人間宣言」がなされたとしても、皇室と国民との間には相当な距離があったのだ。
 しかし今日、「生身の人間」としては耐え難いことが増えているのは容易に想像できるところである。これは秋篠宮さま一人の気持ちではないだろう。

「秋篠宮さまの今回の発言は、改正された内容の是非はともかく経緯や過程への不満をお抱えになっている、少なくともそう見られても仕方ないという指摘はあります。秋篠宮さまもそのようなスタンスのもと発言をなさったように受け止めています。具体的な事案はともかく、これまでも言われてきたように“政治側とのコミュニケーション不全”という現実が横たわっていのかもしれません。秋篠宮さまの言葉の中にあった“じゃあそれをどうやって発信することができるか、それから伝えていくことができるか”の部分に、秋篠宮さまの苦悩も見て取れる印象です」(同)

 各方面に対してハレーションを生む可能性もある中、ご自身のお考えをできる限りオブラートに包んでもあえて発言された秋篠宮さま。それは秋篠宮さま一人の考えというよりは、皇室の気持ちを代弁していると見ることもできる。それだけに今後もそのご発言には注目が集まるのは確実。毎年、11月30日の誕生日の際には会見が開かれる。その発言への注目度はかつてないものになるかもしれない。

デイリー新潮編集部