佐藤輝明(C)日刊ゲンダイ

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 夢は膨らむばかりだ。

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 16日、阪神の佐藤輝明(27)が広島戦の初回に先制28号2ラン。打率.315、78打点に続いて、本塁打でも同僚の森下(29本)に1本差とした。

 このままいけば、2022年のヤクルト・村上宗隆(現ホワイトソックス)以来の三冠王獲得が現実味を帯びるだけでなく、本人がかねて公言しているメジャー挑戦にもグッと近づくのではないか。

 先日は、米紙「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン記者が「メッツが獲得調査を行っている」と報じた。ヤンキース、ドジャースなども関心を持っているという。MLB公式サイトも同記事を紹介したが、「実際、メジャーの評価は非常に高い」と言うのは、米特派員のひとりだ。

「今年は鈴木誠也が4年連続20本塁打を達成したうえ、移籍1年目の村上、岡本和真が揃って活躍。投手に比べて低評価だった日本人野手の評価は上がっている。規格外のパワーはもちろん、メジャークラスの打球速度を誇る佐藤輝は、三塁、外野を守れるユーティリティー性もある。米誌『ニューズウィーク』は今年5月に、『村上や岡本は9桁の1億ドル契約には届かなかったが、今まさに世界トップクラスのプレーを続ける佐藤輝であれば、そこに到達しても不思議ではない』と、160億円規模の大型契約を結ぶ可能性があると報じていますが、今オフは一番の売り時ですから、絵空事ではありません」

 その佐藤輝はかねて、ドジャースのムーキー・ベッツらが所属する米代理人事務所「VC Sports Group」と契約。昨オフは代理人のショーン・ノバック氏が中心となり、阪神に米球界移籍の容認を直訴した。11月から交渉を重ねたものの、早期流出を避けたい球団側との間で話し合いが長期化。12球団唯一の「未更改」で越年した末、1月30日にようやく、年俸1億5000万円から大幅アップとなる年俸4億5000万円プラス出来高の総額5億円でサインした。

 その際、佐藤輝は交渉が長期化した理由について、「ポスティングの件と年俸の件について、代理人と球団とでじっくり時間をかけて話し合いをした。想定より時間はかかったが、納得してキャンプ前に契約できてよかった」と説明。「これからも時間をかけて球団と話し合っていく」と継続協議する意向を示していた。

 そんな中、佐藤輝の移籍のタイミングを巡って、日米球界で議論が巻き起こっている。

 今年はMLB機構と選手会による労使協定が現地時間12月1日に失効。一部では、年俸総額やドラフトの問題で交渉が難航するとの見方が浮上している。

「前回21年の労使交渉は最低年俸やぜいたく税などに関して合意が遅れ、27年ぶりのロックアウトに突入。翌22年3月11日(日本時間)に新協定が締結されるまで、移籍交渉が凍結した。ロックアウト突入前にポスティング申請していた広島・鈴木誠也(現カブス)もその影響を受け、先の見えない日々を強いられた。ロックアウト解除後の同16日にカブスと5年総額8500万ドル(約100億円=当時)で契約したものの、佐藤輝も同じ轍を踏む可能性はある。球団や代理人サイドとの話し合いの末、もう1年待ってからポスティングを申請する可能性はあるでしょう」(マネジメント業界関係者)

 一方で、米球界からはこんな声が聞こえてくる。

「ロックアウトお構いなし」

「本人は労使交渉の動向がどうあれ、今オフに移籍したい気持ちが非常に強いと聞いている」と、米メディア関係者がこう続ける。

「現状、阪神球団は佐藤輝側に今オフのポスティングを容認するか否か、ハッキリとした回答はしてはいないものの、球団としては主砲の流出による戦力ダウンを懸念していると聞く。とはいえ、佐藤輝側も折れるつもりはないようだ。昨季は本塁打、打点の2冠を獲得してリーグ優勝に貢献、今季は三冠王とリーグ連覇を視野に入れている。関係者によれば、本人はロックアウトの問題に関しては想定内であり、全く意に介していないという。22年の鈴木の例を見ても、たしかに先の見えない時期はあっても、評価が高い選手はどのみち、契約を結んでいる。その点で自信があるのだろう」

 今オフこそは何が何でもメジャーへ──。佐藤輝側の意思が強いというなら、今年も球団との交渉は難航を極めそうだ。