千葉豪雨、水につかった店内で「パチンコ台」が稼働する動画拡散…もし「感電事故」が起きたら?千葉豪雨後に潜む危険
感電したら洒落にならん──。
千葉県を襲った記録的な豪雨は、市民生活や店舗の営業に大きな影響を与えている。さらに、雨がおさまったあとの復旧作業にも、思わぬ危険が潜んでいる。
●浸水した店内でパチンコ台が動き続ける
8月13日から14日明け方にかけて猛烈な雨が降り、千葉市では24時間雨量が350ミリを超えた。
県内では店舗の浸水も相次ぎ、休業を余儀なくされた飲食店も少なくないようだ。
そんな中、SNSには、床上まで浸水したパチンコ店で、パチンコ台が動き続けている様子も投稿された。「感電しないのか」と心配する声があがっている。
消防庁のホームページによると、電気製品に水がかかると、漏電や火災などの原因になるという。たしかに見過ごせない状況だろう。
●客が感電した場合、店の責任は?
では、浸水した店舗で電気を切らず、機械を動かし続けることに法的な問題はないのだろうか。
たとえば、こうした状況で営業を続け、客が感電した場合はどうだろうか。
店側が漏電や感電の危険を予測できたにもかかわらず、安全確認をしないまま営業を続けたり、危険な場所への立ち入りを制限しなかったりして、その結果、客が感電してケガをした場合、民法上の不法行為として損害賠償責任を負う可能性がある。
また、事故の原因が店舗の電気設備などにあり、その設備が通常備えるべき安全性を欠いていたと判断されれば、民法717条の「工作物責任」が問題になることも考えられる。
●従業員を働かせたら「安全配慮義務」の問題も
もちろん、危険にさらされる可能性があるのは客だけではない。そこで働く従業員についても、店側には責任がある。
労働契約法では、使用者に対して、労働者が生命や身体などの安全を確保しながら働けるよう、必要な配慮をすることを求めている。いわゆる「安全配慮義務」だ。
漏電や感電のおそれを認識しながら、十分な安全確認・対策をせずに従業員に片付けをさせ、実際に事故が起きれば、安全配慮義務違反として会社側が損害賠償責任を問われる可能性がある。
●水が引いても「安全」とは限らない
豪雨が去ったあと、「早く片付けて営業を再開したい」と考えるのは自然なことだ。しかし、水が引いたからといって、電気設備まで安全になったとは限らない。
浸水した店舗では、片付けや営業再開を急ぐ前に、まず電気設備の安全を確認することが重要だ。復旧を急いだ結果、感電や火災といった二次災害を起こしてしまっては元も子もない。
