スポニチ

写真拡大

 ◇セ・リーグ 阪神9―1巨人(2026年8月11日 東京ドーム

 確信の弾道が、右中間へ一直線に伸びた。24度で放たれた阪神・佐藤輝のライナーは、虎党の歓声とG党の悲鳴を切り裂き、スタンド最上段の大型LEDビジョンに映る「RENOSY(リノシー)」の広告に直撃。飛距離はNPB今季最長の146メートル。同社CM出演者の生田斗真、池田エライザに挟まれた江口洋介にぶち当てる、驚愕(きょうがく)の24号2ランだ。

 「良い当たりだったので、良かったです」

 7―1と大勢が決した9回1死一塁でも集中力を研ぎすまし、代木の141キロカットボールを粉砕した。虎の“看板役者”には、今シーズン初の「ビッグボードホームラン賞」として、賞金100万円が贈られた。場内アナウンスが響くと、三塁ベンチでガッツポーズ。「(賞金を)何に使うか決めてないですけど、良かった」と満面の笑みを浮かべた。

 世間は盆休みに突入した。東京ドームには列島各地からファンが集結。試合前練習では、最前列席に座った子どもたちから熱い声援が届いた。自身も約20年前は、球場でスターの名を叫んでいたはず。夢を与える立場となった今、日頃からファンサービスに熱心な主砲は、この日もある少年にティファニーブルー色の打撃用手袋プレゼントし、その約4時間後には特大弾も披露。球場まで足を運んだ少年少女に、一生の思い出を届けた。

 「1戦目を取れたので、またあした(12日)も、みんなで頑張っていきたいなと思う」

 一発が出やすいビッグエッグなら、残り2戦も佐藤輝の“花火大会”が期待できる。3本差で追うキング森下の背中も、そう遠くはない。(八木 勇磨)