返還された大小暦板を紹介する秋沢館長=7月、江戸民具街道

 江戸時代に商家の軒先につるされていた「大小月板」(大小暦板)が、中井町の私設博物館「江戸民具街道」に帰還した。希少性から国立科学博物館(東京)に貸し出されていたが、同博物館の展示更新に伴い今春返却。江戸民具街道の秋沢傑館長は「暦は天文学に結び付くが江戸の生活にも大きく関係する。初代館長の父がなぜ大事にしていたのか、改めて思いが分かった」と感慨を込めている。

 大小暦板はケヤキでつくられた直径約35センチの看板で、表と裏にそれぞれ「大」「小」と記載。現代のカレンダーのような存在で、商店の前につるされていたと考えられる。詳細な年代や当時の所有者は不明ながら、秋沢館長は「庶民文化が花開き、経済が潤った江戸中期以降のものではないか」と説明する。