「日本の『平和愛好国家』は偽装戦術」反日のアクセル踏む金与正氏
談話は、日本が先月実施した海上自衛隊イージス艦「ちょうかい」からのトマホーク発射試験や、改良型12式地対艦誘導弾、高速滑空弾の配備などを列挙。「日本の武力配置は先制攻撃型、海外侵略隊形へと再編されている」と主張した。
談話は米国への批判にも多くの紙幅を割いた。日本へのトマホーク供与や艦艇改修、試射環境の提供はいずれも米国によるものだと指摘し、欧州では北大西洋条約機構(NATO)を通じてロシアを圧迫し、中東では地域の平和を損ない、アジア太平洋では日本や韓国を「突撃隊」として利用していると非難した。
北朝鮮は近年、日本の「反撃能力」保有や日米韓安全保障協力の強化を繰り返し批判してきたが、今回の談話では日本を「戦犯国」「軍国主義の後えい」と強い言葉で攻撃し、「必ず後悔するようにすべきである」と威嚇する表現も盛り込んだ。
注目されるのは、こうした対日強硬メッセージを発信したのが金与正氏自身だった点だ。
(参考記事:「妹じゃなきゃ処刑だ」金正恩と与正の微妙な権力均衡と"後継者ジュエ"登場の衝撃)
同氏は2024年、日本が北朝鮮への敵視政策を改めるのであれば、「首相の平壌訪問の日が来ることもあり得る」と述べ、日本との対話の可能性に言及していた。一方で拉致問題については「すでに解決済み」との従来の立場を崩さず、日本側がこれを外交課題とする限り首脳会談は実現しないとの条件も付していた。
それから約2年。日本が防衛力強化を進め、日米韓の安全保障協力も一段と深化する中で、北朝鮮の対日メッセージは再び対決色を強めた格好だ。
今回の談話で最も重い意味を持つのは、「日本の変身に応じた明確な軍事的選択案を追加設定する」との一文だろう。単なる非難声明にとどまらず、日本を念頭に置いた新たな軍事的対応を検討していることを公式に示したものであり、今後のミサイル開発や軍事演習などを正当化する布石となる可能性もある。北朝鮮が対日姿勢で再び「対話」より「対決」に軸足を移したことを印象づける談話と言えそうだ。
