広島出身・西川美和監督 戦争テーマの初作品の映画「わたしの知らない子どもたち」
10月公開の映画「わたしの知らない子どもたち」についてお伝えします。戦争孤児を描いた映画で、監督は広島出身の西川美和さんです。カンヌ国際映画祭に出品された「ゆれる」などの作品で知られています。そんな西川監督が今回、初めて戦争をテーマにした作品を手がけました。
映画の見所のひとつが音楽です。映画「国宝」の音楽を担当した原摩利彦さんがテーマ曲などを手がけました。今回、原さんと子どもたちのオーケストラがタッグを組み、映画の音楽に向き合う姿を取材しました。
広島出身の西川美和監督が、初めて戦争をテーマに手がけた作品です。
主演の小八重葵美さんと二階堂ふみさんらに加え、役所広司さんや岡田准一さんなど新たなキャストが、29日公開されました。
■岡田 准一 さん
「社会性が含まれていて、何か問いかけるものとかを感じる緻密(ちみつ)な台本だなというのは、すごく感じました。」
■役所 広司 さん
「今は世界中でいろんな戦争・紛争が起きているなかで、描かれるべき映画に着目されたのかなと思います。監督が。」
そしてもう一組。映画の音楽を東北ユースオーケストラが演奏することも発表されました。東日本大震災で被災した3つの県の子どもたちが、音楽家の坂本龍一さんのもとに集った楽団です。
■広島出身 西川 美和 監督
「震災という大きな出来事をきっかけに、子どもたちが音楽をもう1回取り戻して、みんなで奏でている音を私も聴きたいなと思いました。」
ことし4月、福島県に集まったのは東北ユースオーケストラに所属する中学生から大学院生の40人。
■東北ユースオーケストラに所属するメンバー
「仙台です。」
「岩手です。」
「岩手です。」
「仙台。」
映画のテーマ曲を演奏するメンバーが、初めての全体練習に臨みました。
■西川 美和 監督
「こんにちは。映画監督の西川美和といいます。初めまして。『わたしの知らない子どもたち』という作品名です。主人公が音楽家の娘という設定なんですね。きっと自分も将来的には音楽に関わったり、演奏したりする将来があるんだろうなと普通に思っていたと思うんですけど、そういう子が音楽を奪われていくというような話だったんですね。地震や津波で皆さんの環境でも音楽と触れる機会を奪われたり、つらい思いをされた方もたくさんいるんじゃないかなと思います。ぜひとも皆さんの演奏をこの映画に乗せていただければなと思います。」
東北ユースオーケストラが演奏するのは、ラストシーンで流れる一曲。映画を見て演奏に向けての気持ちを高めます。
映画のテーマ曲「太陽と子どもたち」。全ての子どもを太陽が等しく照らすという希望を描いた曲です。
作曲したのは、原摩利彦さん。映画「国宝」の主題歌なども手がけた音楽家です。
■テーマ曲を制作 原 摩利彦 さん
「この映画が戦後に残された子どもたちが、たくましく生きていく映画ですので、東北ユースのメンバーたちの音楽に対する気持ちは、絶対ぴったりだと思っていました。」
■大学4年 奥山 愛唯さん
「私たちも震災のことを忘れない、風化させないように活動しているんですけど、今回は戦争がテーマということで、こういうふうな作品を通して知ることは、とても大切。」
■高校2年 駒井 心響 さん
「きれいな曲だけど、その裏に戦争という毒々しいものが隠されているというのを忘れないように演奏したい。」
■西川 美和 監督
「とても若々しくてフレッシュな音で、それだけでもぐっときた。この映画自体が子どもの映画ですし、子どものための映画でもあるので演じ手も子どもたちが、やってくれていますけれども、ほかのいろんなことに若い人が加わってくれるのは、すごくいいことだなと思いましたので、いい音が本番でとれると思います。」
東北の子どもたちの思いも乗せた映画は、この秋、全国公開です。
今回描かれているのは、東京大空襲で孤児になった子どもたちなんですが、この戦争で日本では12万人が孤児になったとも言われています。
戦争を描いた映画は、なかなか子どもに親しみがないことも多いのですが、今回、西川監督は出演者をはじめ、作品のさまざまな部分に子どもに関わってもらうことを大切にしていて、子どもにもぜひ見てほしい映画だと話しています。
8月6日のテレビ派には西川監督が生出演し、映画に込めた思いなどを語っていただきます。
【2026年7月30日 放送】

