※写真はイメージです

写真拡大

 肌のくすみや肩こり、疲れやすさなど、年齢とともに現れるさまざまな不調。これらに深く関わっているといわれるのがリンパの流れだ。全身には血液と同じようにリンパ管を通ってリンパ液が流れており、流れが悪いと不調の原因にもなる……そんな話を、聞いたことがある人も多いだろう。しかし「リンパを流そうとマッサージしているのに、不調が改善されない」という声も。一体なぜか。

この記事のすべての写真を見る

リンパが流れれば血流も改善する

「リンパマッサージはもともと、血行促進、代謝向上、リンパ浮腫のケアなどを目的として開発されたもので、力を入れず、やさしく行うのが特徴。ゴリゴリ押し流すのではなく、力を入れないほうがリンパはスムーズに流れます」と語るのは、指リンパセラピストのはちみつMIOさん。

 MIOさんは、日本でも一部保険適用にもなっている医療・セラピー技法「ボッダー式リンパドレナージ」の資格を取得し、高い効果を実感。そこで医療用リンパをベースに、誰でも手軽にできるよう考案したのが「指リンパ」だ。

「やり方は、人さし指と親指で皮膚をやさしく引っ張り、ゆっくり戻すだけ。毎日続けるのが理想ですが、思い立ったときに行うだけでも効果が期待できます」(はちみつMIOさん、以下同)

 驚くほど簡単だが、ケア直後からスッキリ感を得られる人もいるほど即効性があるという。その理由はリンパケアのポテンシャルにある。

「あまり知られていませんが、血液がサラサラでもリンパの流れがスムーズとは限らないんです。ですが、リンパの流れが良くなると、血行も良くなりやすい。ですから、まずリンパの流れを意識してケアするほうが効率がいいのです」

 指リンパは、西洋医学に基づくリンパドレナージの考えをベースにしつつ、中医学の視点も取り入れて考案された施術で、1つのケアで複数の効果が得られる。

「例えば鼻筋のリンパは、花粉症や副鼻腔炎による不快感の軽減が期待できるほか、肌ツヤのアップやシミの軽減などの効果も期待できます。美容や健康の悩みを複合的に抱える50代以降の女性におすすめです」

 他にも適切に指リンパを行えば、ばね指や内臓ケアにも効果が期待できるという。さらに、これからの時季特有の不調対策にも。

「梅雨から真夏にかけては、高温多湿の気候の影響で、むくみやだるさを感じやすくなります。リンパをケアしておけば、身体にたまった余計な水分や老廃物も流れやすくなり、身体がラクになるのを感じられるはず」

指リンパケアのポイント

 やり方は、親指と人さし指の腹で皮膚に触れ、残りの3本の指は自然に伸ばしておくのが基本。ポイントは、絶対に力を入れないこと。ティッシュペーパーを1枚だけ破れないようにつまむイメージで、やさしく行って。

※療養中の疾患がある場合は、医師に相談の上、適切に行ってください

各部位のリンパケア

美容の土台づくりに「鼻筋のリンパケア」

くすみ・乾燥肌・シミ・花粉症・副鼻腔炎

 顔の中心にあり、顔全体のリンパの流れや美容の土台づくりに欠かせないのが鼻筋のリンパケア。鼻筋をケアすることで、肌ツヤアップのほか、鼻の肥大化、まぶたのたるみの予防・改善にも効果が期待できる。

(1)右手の親指と人さし指で小鼻のあたりを軽くはさみ、皮膚をやさしく寄せ、引っ張って戻す

(2)鼻筋の真ん中、付け根(目と目の間)も同様に行う。なお、鼻の付け根はとてもデリケートなので、一度に行うのは3回までに

POINT…指を離すときに、勢いよくはじくようにするのはNG

アンチエイジングにマスト!「腎のリンパケア」

腰やひざの痛み・頻尿や耳鳴りなど加齢による衰え・冷え・記憶力・集中力アップ・髪のツヤ・ボリューム復活

「これだけはやっておくべき」というおすすめの指リンパ。中医学で成長や生殖、寿命に関わるとされる「腎」をケアすることで、老化に伴う心身の不調を軽減。寝る前に5〜10回のほか、気づいたときに行って。

(1)人さし指、中指、薬指、小指が腎臓の位置(背中のウエストライン)に当たるように両手を置く

(2)腎臓の真ん中を中心に皮膚をやさしく寄せ、引っ張って戻す。引っ張れない場合は寄せるだけでOK

POINT…気づいたときにこまめに、無理のない範囲で行って

手のむくみを感じたら「手のリンパケア」

ばね指・手の不快感・手の乾燥・手指のむくみ

 指輪がきつく感じられたら、リンパが停滞しているサイン。放置すると関節が動かしにくくなり、ばね指や手根管症候群などの一因に。指リンパで指の間や指をケアしておこう。(2)の工程は違和感がある指のみでもOK。

(1)左手の親指と人さし指の間を、右手の親指と人さし指ではさみ、やさしく引っ張って戻す。残りの指の間、右手も同様に行う

(2)左手の親指の先を、右手の人さし指と中指ではさみ、親指の根元に向かってさする。残りの指、右手も同様に行う

POINT…手の甲側と手のひら側だけでなく、左右の側面をさすってもOK。力が入ってしまう場合は小指と薬指ではさむといい

暑い時季のセルフケアにも「頭のリンパケア」

片頭痛・緊張型頭痛・脳の疲れ・薄毛・眠気

 頭のリンパケアは、人さし指、中指、薬指、小指の4本指を使う。頭痛や薄毛ケア、眠気覚ましに。ブラッシングやシャンプーのついでに行ってもOK。頭にこもった熱を放散してくれるので、熱中症予防にも効果的。

(1)両手の指を立て、おでこの生え際に置く。爪を立て、頭頂部に向かって頭皮をなぞるようにやさしくすべらせる。2〜3回行う

(2)両耳の後ろから頭頂部、後頭部の生え際から頭頂部も同様に行う

POINT…力を入れすぎて頭皮を傷つけないよう注意

教えてくれたのは…はちみつMIOさん 指リンパセラピスト。管理栄養士、Dr.ボッダー式リンパドレナージ・セラピー1セラピスト。誰でも簡単にできて医療用リンパの理論がベースの施術を模索し、2023年に「指リンパ(R)」を商標登録。著書に『30秒引っ張るだけで美肌も健康も手に入る! 魔法の指リンパ』(KADOKAWA)がある。

取材・文/當間優子

週刊女性2026年7月28日・8月4日号