AppleはOpenAIに転職した社員らが自社の企業秘密を盗み出したとして訴訟を提起しています。これに関連し、AppleがOpenAIの別の社員に対して「弁護士と面会するように」と記した法的文書を送付していることが伝えられました。

Apple targets dozens of OpenAI employees with legal letters

https://www.ft.com/content/1b8c9d52-88a9-426b-ba47-f1811f859166

Apple targets former employees in battle with Sam Altman's OpenAI; sends letter asking to meet Apple lawyers with ... - The Times of India

https://timesofindia.indiatimes.com/technology/tech-news/apple-targets-former-employees-in-battle-with-sam-altmans-openai-sends-letter-asking-to-meet-apple-lawyers-with-/articleshow/132472705.cms

Appleは、元Appleの製品担当ヴァイスプレジデントで現OpenAIのハードウェア最高責任者であるタン・タン氏と元Apple社員のチャン・リュウ氏、OpenAI FoundationおよびOpenAI Group PBC、元iPhoneデザイナーのジョナサン・アイブ氏が立ち上げてOpenAIに買収されたio Productsを相手取って訴訟を起こしました。

AppleがOpenAIを企業秘密侵害で提訴 - GIGAZINE



Appleによると、タン氏はApple在籍中からOpenAIに協力していたほか、OpenAIに転職してからは採用担当として求職者から現在のAppleの情報を引き出していたとのこと。リュウ氏は退職時にAppleが求めた秘密保持契約に一切応じず、使用していたPCをそのまま持ち出したほか、OpenAI在籍時にAppleのシステムへ不正にアクセスしたとされています。

Appleは、OpenAIおよびio Productsとその関係者が組織レベルで連携して不正行為を行い、OpenAIのハードウェア市場参入を進めてきたとも主張しました。

経済紙のFinancial Timesによると、上記の訴訟に関連し、Appleは現在OpenAIで働いている約40人の社員に対して法的文書を送付したとのこと。この文書には、資料や通信記録を保存するよう指示し、Appleの弁護士との面会を要求する内容が含まれていたとのことです。

Appleは裁判所に提出した書類の中で、「提出した証拠は氷山の一角に過ぎない」と主張し、OpenAIにはさらなる不正がはびこっていると暗に示唆していました。

こうした申し立てに対し、OpenAIは「訴えに正当性があるという証拠は一切把握しておらず、他社の企業秘密には関心がない」と述べました。

訴訟ではアイブ氏が立ち上げたio Productsも被告として対象となっていますが、アイブ氏本人は名指しされていません。このことについてAppleに詳しいBloombergのマーク・ガーマン記者は「アイブ氏が不正に関与したとする証拠がない可能性も高いが、故スティーブ・ジョブズ氏の妻、パウエル・ジョブズ氏とアイブ氏の関係も重要な要因である。2人は親しい友人同士とされており、アイブ氏は2011年のスティーブ・ジョブズ氏の追悼式で弔辞を述べていて、パウエル・ジョブズ氏はio Productsに投資した。訴状にアイブ氏の名前を挙げることは、Apple社内で依然として大きな影響力を持つパウエル・ジョブズ氏との関係を悪化させるリスクがあったと考えられる」と推測しています。

Why Apple’s OpenAI Lawsuit Doesn’t Mention Jony Ive; AI Recording at Genius Bar - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/newsletters/2026-07-19/why-apple-s-openai-lawsuit-doesn-t-mention-jony-ive-ai-recording-at-genius-bar-mrrv4mix

OpenAIはアイブ氏と組んで新しいハードウェアの開発に着手しています。

OpenAIがAppleの元デザイナーであるジョニー・アイブのデバイススタートアップ「io」を買収、「世界がこれまでに見た中で最もクール」なAIハードウェアを開発中で2026年にも発売予定 - GIGAZINE