元警視庁刑事で治安戦略アナリストの小比類巻文隆氏が、YouTubeチャンネル「元警視庁刑事・小比類巻文隆【最後の取調室】」にて、「脇が甘すぎる!【特捜検事、取り調べ相手と性的関係に】刑事罰を問われる可能性も:元刑事が解説」と題した動画を公開した。動画では、東京地検特捜部に在籍していた男性検事が、自身が取り調べた女性容疑者と性的関係を持ったとされる問題について、適用される可能性のある刑事罰や過去の事例を元刑事の視点から解説した。

動画の冒頭で小比類巻氏は事件の概要に触れ、該当の40代男性検事が、昨年までに事件の容疑者として取り調べた女性と性的関係を持ち、トラブルを起こしていると説明した。さらに、特捜部が捜査のために利用していたホテルで不適切行為に及んでいたことも判明しており、現在最高検察庁が処分を含めた調査を進めている。5月の段階で倫理に反する行為がなかったか問われた際には、「全くない」と否定していたという。小比類巻氏はこの情報が表に出た経緯について、取り調べを受けていた女性側からマスコミへ情報が持ち込まれたのではないかと推測している。

続いて小比類巻氏は、今回の件が単なる倫理的・道義的な問題にとどまらず、「特別公務員暴行陵虐罪(刑法第195条)」に問われる可能性があると指摘した。この法律は、裁判官や検察官、警察官などの特別公務員が職務を行うにあたり、被告人や被疑者に対して暴行や陵虐行為をした場合に適用され、7年以下の懲役または禁錮が科される。たとえ両者の間に合意があったとしても、職務上の圧倒的な地位や権力を背景に同意させた場合は「陵虐」とみなされると解説した。過去にも女性受刑者と関係を持った刑務所の刑務官に同罪が適用された判例があり、多くの場合は執行猶予がつくものの、今回のケースでも逮捕や起訴に至る余地は十分にあると語った。

動画の終盤では、小比類巻氏が現役の警察官だった時代に、同じ職場で働いていた上司が取調室で被疑者と不適切な行為に及び、同罪で逮捕されたという自身の衝撃的なエピソードを明かした。別の容疑者の取り調べのために訪れた留置所で、逮捕された元上司と手錠姿で鉢合わせた際の驚きを赤裸々に振り返っている。最後に、人間としての性欲には理解を示しつつも、「性欲を発露させる場所がそこじゃないだろう」と、職務上の立場を悪用した行為に対して厳しく苦言を呈した。

チャンネル情報

元警視庁刑事・国際捜査官。1993~2023年警視庁。爆弾処理班配属後、警視庁中国語通訳を経て国際捜査官に。以降、国内外の銃器・薬物犯罪の情報収集、秘匿捜査に従事する。ほか殺人、強盗、誘拐事件などあらゆる捜査に参加。退官後、30年に及ぶ警察人生の知見を世の中へ貢献すべく治安戦略アナリストとして活動中。