4年後も生き残るのは誰だ? “2030年W杯”日本代表を占う。確実視される3人と運命を分ける条件
今大会の招集メンバー26人のうち、カタール大会から引き続き選出されたのは13人だった。また、ブラジル戦に先発した11人で見ると、前大会の最終戦となったクロアチア戦にも先発したのは6人。スタメンとサブ組を含めて、約半数が4年間(正確には3年半)を生き残っていた。
今大会も森保ジャパンの集大成と見られるチームだけに、ロシア大会の後ほどドラスティックな新陳代謝ではないとしても、4年後のメンバーはより広範囲に、半数を超える入れ替えが発生する可能性はある。佐藤龍之介、高井幸大、佐野航大、藤田譲瑠チマ、市原吏音など期待される選手たちの成長次第だが。
その場合、今回の26人から生き残るのは誰だろうか。
ほぼ確定と言っていいのは、GKの鈴木彩艶だ。実力的には申し分なし。むしろ、よくぞ今大会に間に合ったと言える、目覚ましい成長を見せた。次のW杯は27歳とピークを迎えるタイミングであり、クラブでのキャリアアップも薔薇色。誰も異論はないだろう。
佐野海舟もそれに近い存在だ。ブラジル戦で見せたインターセプトとドリブルシュートは鮮烈だった。クラブでも似たプレーは何度も見せているので、W杯で興味を引かれた欧州クラブは彼の映像をチェックし、唸ることになるだろう。所属のマインツからステップアップする可能性も高く、ひょっとすれば彩艶同様にビッグクラブ行きもあり得る。次のW杯では29歳。脂ノリノリだ。
そして、次こそ、久保建英のW杯になってほしい。パリ世代ながら21年の東京五輪に出場して悔し涙を流した彼だが、W杯については22年も26年も、発熱と怪我であまり試合に出られなかった。ワンダーボーイも30年はいよいよ29歳。一般的には全盛期で勝負できるラストチャンスだ。
彩艶、佐野海、久保。この3人は、4年後も堅い。
次に、カタールと北中米の大会で、チームを牽引した現在の主軸選手たち。冨安健洋、板倉滉、堂安律、田中碧、上田綺世、前田大然らの東京五輪組にとっては、30年は3回目のW杯となり、年齢は32歳前後でベテランの域に突入する。4年後のメンバーに全員が残ることは難しいかもしれないが、今大会でも30歳を超えた伊東純也が活躍し、遠藤航も直前までチームを引っ張ってきた。まだ充分、中核で戦える年代だ。
特に昨季オランダリーグで得点王を取った上田は、もう一段キャリアアップの気配があり、1トップの人材不足も含めて、この中核グループでは4年後に生き残る可能性が頭一つ抜けている。
誰が4年後に生き残るか否か。結局のところ、それを占うのはクラブでのキャリアだ。ブラジル戦が終わった後、堂安はセレソンに入れるレベルの選手が日本代表に何人いたのか、と厳しく言った。それは5大リーグのビッグクラブで主軸を務める選手が何人いるのか、という問いに似ている。
3年前の23年、遠藤にリバプールというチャンスが訪れたように、今大会の主軸選手たちは、最後になるであろうキャリアアップの機会を掴めるか。それが叶わなくても、5大リーグでのプレーを維持できるか。4年後に生き残るか否かは、ここがポイントだ。それは前田や中村敬斗など、代表では鮮烈なプレーを見せつつも、クラブでのキャリアアップに苦戦する選手にも言える。

