食べ物を床に落としちゃった!一瞬ならOK?“3秒ルール”は真実か 食品衛生の専門家が明かす「秒数よりも重要なこと」とまさかの“本音”
「あ、落とした!」
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焼きたてのパンや、お酒のつまみ。床に落ちたその瞬間、頭をよぎるのが「3秒ルール」。あなたは信じていますか?
専門家による検証で、驚きの結果が明らかになりました。
3秒ルール、あなたは信じる? 街の人は
床や地面に食べ物を落としてしまったとき、すぐに拾い上げれば問題はないとする俗説「3秒ルール」。
世界を見渡せばアメリカには「5秒ルール」も存在するようで、人間だれしも、ちょっと落としたくらいでもったいない、という思いがあるようです。
大分市中心部では様々な声が聞かれました。
(街の人)
「パンとかなら食べちゃいますね」「落ちた瞬間諦めます」「学校給食では落ちても3秒ルールだもんと言って食べていた気がします」
街の人の意見は二分しましたが、本当に食べても大丈夫なのか?食品衛生の専門家による実験で、驚きの実態が明らかになりました。
汚れを可視化してみると、驚きの結果
食品衛生に詳しい別府大学の狩生徹教授。「床の汚れを目に見えるような形にしてみましょう」と簡易的な実験を行いました。
新品のカーペットに、蛍光色素の入った液体を垂らして均一にならし、その上に食べ物を落として付着した色素を汚れに見立てます。
まずは、落としやすいグミから。
3秒で拾い上げましたが、ブラックライトを照らすと確かに光る色素が付着しています。
続いて、水分量の多いリンゴ。落としていないものと比べると一目瞭然。
こちらもはっきりと汚れに見立てた蛍光色素が確認できます。
最後に、忙しい朝によく食べる、そして落としやすそうなバターロールパン。
(狩生徹教授)
「水分量が少ないので比較的つきにくいんですが、それでもわかりますよね。手で汚れを払うようにしてみても色素は変わりませんし、むしろ広がってしまいます」
3秒ルールを守っても、床にいた菌はしっかりと移ってしまうようです。
何秒なら大丈夫?一瞬で拾い上げてみると
では、もっと短ければ大丈夫なのか?教授に一瞬だけ落としてすぐに拾い上げてもらいました。
1秒足らず落としただけでも、蛍光色素がついた面積はそれほど変わりません。
(狩生徹教授)
「実は秒数は関係なくて、食品と床次第なんですよ」
アメリカ・ラトカーズ大学が2016年に行った研究で「環境次第」という結果が出ています。落とす食べ物、床の材質、落とす時間などを調べると、秒数は関係なく、食品の水分量と床の材質によって菌の移動量が変わることがわかっています。
(狩生徹教授)
「つるっとした材質よりもカーペットのほうが案外菌はうつりにくい。ただ、床にどのような菌がいるのかが問題です。日頃から綺麗にしていれば大丈夫でしょうが、例えばキッチンで生肉を落としてしまい、それをスリッパで踏んでダイニングまで行けば、O-157が移動してしまう、なんてこともあります」
(渡辺敬大キャスター)
「つまり、3秒ルールは信じてはいけないんでしょうか…?」
(狩生徹教授)
「床に落としたのであれば、秒数に関係なく汚れや菌が付着していると考えた方がいいと思います。それが食べていいかどうかはあくまで個人の判断になるかなとは思いますね」
これなら大丈夫?街の疑問 狩生教授が答えます
街頭インタビューで聞いた街の声を、狩生教授にぶつけてみました。
Q.ピーナッツなどお酒のつまみ、いわゆる「乾きもの」は落としても食べても大丈夫?
「水分をそんなに含まないですが、まったく菌が移らないというわけではないので自己責任ですね」
Q.フーフーして息で払えば、食べても大丈夫ですか?
「ホコリや髪の毛など目に見える大きなものは吹けば飛んでいくんだと思いますけど、汚れとか菌は飛びませんから、注意は必要ですね」
Q.床についた部分を切り落とせば、食べても大丈夫ですか?
「菌はゼロにはならないでしょうね。細菌学的に言えば焼くのもひとつですね。ただ熱に強い菌もいますので、焼けばOKとも一概にはいえない」
Q.家で焼肉中に肉を落としてしまったら、焼いて食べれば大丈夫ですか?
「生肉を落としたときは、その床をきちんとアルコール消毒したほうがよいですね。私は気にせず焼いて食べると思いますけど(笑)」
科学的には「NG」…だけど?“まさかの本音”
「床に落としたのであれば、秒数に関係なく菌がついていると考えた方がいい」というのが科学的な結論でした。しかし、どうしても諦めきれず、こんな質問をしてみました。
(渡辺敬大キャスター)
「先生なら何秒までなら食べますか?」
(狩生徹教授)
「私は自分の家であれば、きちんと妻が掃除してくれていますので、拾って食べます。子どもが落としても、ちょっとぐらいだったら食べなさいって言いますね」
「床にどんな菌がいるか」が問題であり、日頃から綺麗にしていればそこまで神経質になる必要はない、むしろ精神衛生上よくない、というのが狩生教授の結論でした。
科学的には1秒でもアウト。しかし、「3秒ルール」を信じるか信じないかは、あなたの家のお掃除事情とお腹の調子次第です。

