ONE PIECE』作中通貨(ベリー)の価値は現実に換算するとどれくらい?アニメのワンシーンを現実に置き換えて検証してみた

写真拡大 (全2枚)

「ONE PIECE(ワンピース)」の第45話で、ナミが新聞を配達するニュース・クーに対して「また値上げしたの!ちょっと高いんじゃない」と、愚痴をこぼすシーンがあります。しかし、作中通貨である「ベリー」はそもそも空想上の通貨であり、現実の価値をイメージしづらい読者もいるのではないでしょうか。   本記事では、考察ファンの間で広がる有力な見解を例に挙げ、この見解がどの程度信ぴょう性がある考察なのか、アニメのワンシーンを現実に置き換えて妥当性を検証します。

考察ファンの間では「1ベリー=1円」が有力な見解

単行本53巻のSBS(質問コーナー)にて、ベリー通貨の見た目が公開されています。紙幣は1万ベリー・5000ベリー・1000ベリーの3種類、硬貨は500ベリー・100ベリー・50ベリー・10ベリー・5ベリー・1ベリーの6種類が存在し、日本円と似たデザインです。
また、食事や新聞の値段が日本円と非常に近い感覚で描かれていることから、「1ベリー=1円」とする考察が有力視されています。
ただし、「1ベリー=1円」は公式設定ではなく、SBSでも明言されていません。

「1ベリー=1円」の妥当性をお金を支払うシーンから考えてみる

ここからは、アニメのワンシーンを実社会に当てはめて、「1ベリー=1円」の妥当性を検証します。
 

ナミがカモメから新聞を買うシーン(100ベリー)

アニメ「第45話 賞金首!麦わらのルフィ 世に知れ渡る」で、新聞を受け取ったナミが代金を支払うため、ニュース・クーのカバンに100ベリー硬貨を入れるシーンです。
 

セリフを一部抜粋

ナミ「また値上がりしたの!ちょっと高いんじゃない?あんたんとこ」
(ナミが100ベリー硬貨で新聞代を支払う)
ナミ「今度上げたらもう買わないからね」

株式会社毎日新聞社によると、2023年5月11日時点で朝刊は160円、夕刊は50円です。平均で約100円となるため、新聞代100ベリーは妥当だと考えられます。
 

スモーカー大佐(当時)がアイスのお詫びをするシーン(500ベリー)

アニメ第48話で、スモーカーが「わるいな、俺のズボンがアイスくっちまった。今度は5段を買うといい」と言って子どもに渡したのが、500ベリー硬貨です。
B-R サーティワンアイスクリーム株式会社によると、2025年5~6月に実施された「毎週木金土日は、よくばりフェス!」という企画では、5段アイスを810円で提供していました。
ただし、アニメ第48話は2000年に放送されており、当時の物価であれば500円で買えた可能性は十分に推測できます。
 

ゾロがローグタウンの武器屋に訪れたシーン(5万ベリー~500万ベリー)

偉大なる航路(グランドライン)直前の町で、麦わらの一味が買い物をするシーンです。(アニメ「第49話 三代鬼徹と雪走!ゾロの新刀と女曹長」より)
刀の値段はそれぞれ50万ベリー・30万ベリー・70万ベリー・10万ベリー・20万ベリー・9.8万ベリーで、店主の後方には100万ベリー・500万ベリーの刀も見られます。
刀には最上大業物12工、大業物21工、業物50工があり、ゾロの保有する和道一文字は大業物に分類され、1000万ベリー以上はくだらないそうです。(たしぎの携帯する刀図鑑より)
美観堂によると、現実の日本刀は特別重要刀剣が500万~1000万円、重要刀剣が100万~500万円、特別保存刀剣30万~300万円、保存刀剣は10万~100万円程度で取引される傾向があるようです。
武器屋で広く取り扱う刀のランクが保存刀剣や特別刀剣、ちょっと高価な重要刀剣を店主の後方に配置し、ゾロの和道一文字が特別重要刀剣と仮定すると、非常に妥当な値段設定に感じられます。
 

たしぎ曹長(当時)の赤ぶち眼鏡(2万ベリー)

アニメ第49話で、ゾロがたしぎ曹長の眼鏡を壊し、お詫びとして1万ベリー紙幣2枚を渡します。
現代において、眼鏡は2万円あれば買える代物です。例えば、株式会社ジンズでフレーム(8900円)と極薄レンズ(1万1000円)を選択した場合、約2万円になります。
 

2人乗りのヤガラブル(1000ベリー)

ヤガラブルとは、水の中を顔を出して泳ぐ生き物の背中にいかだを固定した「水上タクシー」です。(アニメ「第229話 疾走海列車と水の都 ウォーターセブン」より)
東京無線タクシーによると、東京都特別区(23区)及び武蔵野市、三鷹市の区域での運賃は距離制で初乗り運賃が最初の1キロメートルまで500円、加算運賃はその後232mを増すごとに100円です。つまり、1000円で行ける範囲は2.1キロメートル以内に限られます。
ウォーターセブンのモデルと言われているイタリアのヴェネツィア本島は、島の規模がおおよそ全長3~4キロメートルです。2.1キロメートル走れば島中をある程度移動できるため、1000ベリーは妥当であると考えられます。
 

サウザンド・サニー号(推定3億ベリー)

アニメ第233話で、ウォーターセブンの市長兼造船会社ガレーラカンパニー社長のアイスバーグが、最初に提示した船の金額が3億ベリーです。
 

セリフを一部抜粋

アイスバーグ「有り金3億ベリー出せば最新の船を作ってやれる」

実際は盗まれた2億ベリーを原資にフランキーが宝樹アダムを手に入れて船を作るため、船の原価は2億ベリーともいえますが、人件費も考えたら3億ベリーはすると考えられます。
サウザンドサニー号の大きさは、「VIVRE CARD~ONE PIECE図鑑~」によると全長13メートル、全高11メートルです。
現代における40フィート以上のクルーザーは1億を超えるものも珍しくなく、サウザンド・サニー号の装備や機能を考慮すると、3億ベリーは妥当なラインといえそうです。

作中通貨「ベリー」が持つお金のリスク

ここからは、ワンピースの作中通貨(ベリー)をマクロ経済学の観点から見ていきます。
 

世界全体の通貨がベリーで統一されている(空島・スカイピアを除く)

現実世界の通貨はドルや円、ユーロなど100以上の種類がありますが、ワンピースの世界で流通している通貨はベリー(空島・スカイピアを除く)だけです。
世界の通貨が1つであれば、為替変動リスクがなくなり通貨の価値が目減りすることはありません。ただし、各国が金利操作などの金融政策が行えなくなり、経済不況が世界的に連鎖するリスクがあります。
また、ベリーは世界政府が発行・管理しているため、政府が倒されたら通貨としての価値が失われる可能性もあります。
 

仮想通貨や電子マネーが存在しない

ワンピースは海賊の全盛期のため、盗みが日常的に行われている治安の悪い世界です。そこで、通貨の取り扱いが現金に限られると、簡単に盗難されるリスクがあります。
 

懸賞金のインフレによる通貨価値の低下

懸賞金制度の運用を世界政府(海軍本部)がしていることから、懸賞金の予算は税金(天上金など)が妥当です。初期の懸賞金は数百万~数千万ベリーでしたが、最終章では億超えが当たり前になるほど高騰しています。
億単位の懸賞金を支払うためには、当然多くの税金が必要です。予算を確保するために世界政府がベリー通貨を大量に発行した場合、通貨価値の低下を招く恐れがあります。

「1ベリー=1円」は信ぴょう性が高い考察の一つ

アニメのワンシーンから 「ONE PIECE(ワンピース) 」作中通貨である「ベリー」の価値を検証した結果、「1ベリー=1円」の見解は、現代の物価と照らし合わせても非常に妥当性が高く、信ぴょう性を裏付ける結果となりました。
物語もいよいよ終盤です。今後、仮に世界政府が崩壊した場合、作中の経済はどう変化するのか、お金の観点から今後の展開を予想してみるのも面白いかもしれませんね。
 

出典

株式会社毎日新聞社 購読料改定のお願い(2023.05.11)
B-R サーティワンアイスクリーム株式会社 毎週木金土日はよくばりフェス!
美観堂 日本刀の値段を決める基準とは?基本ポイントと3つの基準について
東京無線タクシー 東京無線タクシーの営業区域と運賃および料金
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー