吉井楽天サヨナラ初勝利!就任3戦目で劇的!浅村弾で追いつき延長12回2死から黒川が決めた
◇パ・リーグ 楽天8―7西武(2026年6月22日 東京D)
楽天は22日、吉井理人新監督(61)が就任3試合目の西武戦で初白星を飾った。3度リードされながらも追いつき、延長12回の2死無走者から今季2度目のサヨナラ勝利。年に1度東京ドームで主催する「楽天スーパーナイター」で三木谷浩史オーナー(61)も観戦する中、連敗を5で止めた。4時間38分のチーム今季最長試合を制し、新指揮官にとって忘れられない一戦になった。
初白星を執念でもぎ取った。それでも吉井監督は控えめに喜んだ。「粘り強く戦ってくれました。私はただ邪魔しないようにしているだけなんで…」。延長12回2死無走者から、四球の走者を盗塁で二塁に進める。「決めないとこの先の野球人生はない」と覚悟を決めた黒川が左越えに劇的なサヨナラ打で飾った。
就任3試合目。17日に会見を行い、19日に選手と初対面したばかりだった。「スタッフはまだ全然覚えられていない」と慣れない環境の中、塩川ヘッドコーチに寄り添われながら戦いに臨んでいる。
若い頃は血気盛んだった。89年に近鉄でリーグ優勝した際には起用法に不満があり、胴上げに不参加。同僚とケンカになり、風呂場で背負い投げしたこともある。だが、98年から5年間メジャーでプレーし「物事に怒るのは損。瞬間的に来ることはあっても静められるようになった」と成熟した。人生観が変わり、指導者としてダルビッシュ(パドレス)や大谷、佐々木(ともにドジャース)を育て、理論派というのが世間の抱くイメージだ。
自身が選手として仕えた3人の指揮官の姿が今でも思い浮かぶ。「ボビー(・バレンタイン)は、おっちょこちょいで、それがベンチの雰囲気を良くしていた。野村(克也)監督は失敗しても同じ選手を何度でも使うのでモチベーションが上がる。仰木(彬)監督は声かけが上手だった」と学んだ。自身はコーチ時代には、どんな監督にも真っ向から意見をぶつけた。監督となってからは「意見する人がいないと組織は固まった方向に行きがち。決めるのは自分。決まるまではジャンジャン言ってほしい」というのが持論だ。
最下位に沈む中、今季ホーム最多の4万1113人の前で首位西武に意地を見せた。「本当みんな頑張った。一歩ずつ前に進んでいる」。外部招聘(しょうへい)によるシーズン途中の就任。低迷する楽天を立て直す第一歩を踏み出した。(花里 雄太)
