「出港式は執り行わない」スルメイカ不漁で酒田港の船団出漁見合わせ ブランド存続へ正念場
例年、夏の日本海でスルメイカ漁を行ってきた中型イカ釣り船団が、ことしは酒田港からの出漁を見合わせ、出港式の中止が決まりました。「いかのまち酒田」というブランドを守り続けることが出来るか正念場を迎えています。
酒田市・矢口明子市長「残念ながら今年度は中型イカ釣り船が酒田港から出港しなかったため、出港式は執り行わないことになりました」
毎年、酒田港から日本海へ出港していた中型イカ釣り船団は、主力のスルメイカが記録的な不漁となり、おととし7隻だった船団が去年はわずか3隻に減少。ついに今年は、すべての船がアカイカなど別の種類のイカを狙って太平洋で操業しています。このため毎年6月中旬に行われていた中型イカ釣り船団を送り出す出港式は中止されました。
県漁協は去年の夏のように青森県八戸市沖の太平洋でスルメイカが豊漁になれば、県関係の船が船上で急速冷凍させたイカを酒田港で水揚げしてくれるのではないかと期待しています。
しかし、八戸沖から酒田港まで船を走らせる燃料代はおよそ150万円。中東情勢のあおりを受け50万円ほど高くなり、余分な経費をかけてイカを運んでもらえるかは「船会社の判断による」と表情を曇らせます。
ところが、小型イカ釣り船は現在、酒田港には8隻しかなく昨年度のスルメイカ漁は100キロにも満たない記録的な不漁でした。ことしは酒田沖にイカの漁場が生まれるか関係者の胸には期待と不安が交錯します。
酒田市・矢口明子市長「市としてはイカの水揚げ増加に向けて県漁協など関係機関と密に連携を図り中型・小型イカ釣り漁業への支援を継続し『いかのまち酒田』の推進に取り組む」
去年11月、市内の食品加工業者によるイカ製品の原産地不適正表示問題で、酒田市民だけでなくふるさと納税で支援した全国のファンの信用も裏切る形になった「いかのまち酒田」。イカの漁獲量と市民の信用を回復できるか正念場を迎えています。
酒田港では、おととしからイカ釣り船を応援しようと船の明かりで夜の岸壁を照らし、グルメなどを楽しむイベント「漁火まつり」が開かれています。市によりますとことしは夏ごろに太平洋で操業する中型イカ釣り船に代わり、小型イカ釣り船の協力で「漁火まつり」開催の準備が進められています。
