裁判で明らかになった霊媒師の鬼畜手口 失恋直後の女性に「生霊がついている」と話し性行為

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〈除霊には性行為が必要〉

除霊と称して女性にわいせつな行為をしたとして不同意性交等の罪に問われている自称霊媒師の佐藤晋悦被告(28=逮捕時)の公判が5月22日、東京地裁で開かれた。

起訴状などによると佐藤被告は、SNSのダイレクトメッセージで女性に、

〈生霊が見える。除霊しなければ命に危険が及ぶ〉

〈除霊には性行為が必要〉

などと不安をあおり、性行為に及んだとされる。

「これまでにAさん、Bさん、Cさん3人の女性が被害を訴えており、この日はCさんの追起訴の公判が行われました。佐藤被告はCさんとは別の女性(A、もしくはBの女性)に対して同様のダイレクトメッセージを送信。

昨年3月に女性が住む東京新宿区のマンションで『体を使ったお祓いをしないと霊を祓えない』などと言って性的暴行を加えました。逮捕時には容疑を否認しています。Cさんは佐藤被告の逮捕を報道で知り、警察相談。佐藤被告は再逮捕となりました。3人の女性のうち、一番最初に被害に遭ったのがCさんです」(全国紙司法担当記者)

この日、佐藤被告は白のトレーナーに白のズボンで出廷。逮捕時は茶髪だったが、坊主頭が伸びたような髪型。特徴的な切れ長の目で法廷内を見回していた。その目には感情の色はうかがえない。

Cさんへの起訴内容について問われた佐藤被告は、

「Cさんと会う前から(性交渉の)合意に至っていた」

などと起訴内容を一部否認。検察は冒頭陳述で佐藤被告の犯行手口を読み上げた。

関東在住のCさんはSNSに自身の全身が写った写真を投稿すると佐藤被告から、

〈生霊が見える。除霊しなければ命に危険が及ぶ〉

とのDMを受け取った。Cさんは当時、失恋したばかりで精神的に不安定だった。体調が悪く、会社も休みがちだったことから生霊が原因だと思い込むようになったという。さらに佐藤被告から、

〈除霊の一環として性行為をする必要がある〉

と言われ、佐藤被告と会う約束を取り付けた。

借金をして20万円のブレスレットも購入

2人は、岩手県在住の佐藤被告と、Cさんが住む関東地区の中間地点である仙台で落ち合うことになった。Cさんはその日のうちに帰れないと考え、ホテルを予約。ホテル部屋に到着するなり佐藤被告から背後から抱きつかれ、ベッドに押し倒された。1度目の性行為を終えると佐藤被告は、

「複数の霊が付いている」

と言い、計3度の性行為を行っている。元彼とヨリを戻したいと思っていたCさんは、

〈(佐藤被告から)『1体の霊が強い執着を持っている』と言われ、その生霊の特徴が元彼の特徴に似ていた〉(検察が読み上げたCさんの証言より)

ことから、佐藤被告を信頼。さらにCさんは体が軽くなったと感じ、除霊のおかげだと思い、佐藤被告に恩義を感じるようになっていったという。

佐藤被告はお守りと称して20万円のブレスレットの購入を勧め、Cさんはおカネを持ち合わせていなかったため、消費者金融で借りて支払っている。後日、佐藤被告は、Cさんに「(編集部註:佐藤被告は)詐欺で売ったりしていません」と記された誓約書にサインまで書かせていた。

Cさんは佐藤被告を命の危険から守ってくれた霊媒師と信じ切っていたという。しかし佐藤被告の逮捕を報道で知り、警察相談し再逮捕となった。

裁判の争点は、「不同意性交罪」が成立するのかということになる。

’23年5月、NPO法人代表の男が、支援していた20代の女性に対し、

「悪霊がついているから清めなければいけない」

などと言って、性的暴行を加えたなどとして逮捕され、準強姦性交等罪で起訴された事件では、男は「女性からの誘いに応じて同意を得て性交した」などと話し、無罪を主張。それに対し、東京地裁は昨年8月、「ほぼ面識のない被告人を自ら性交に誘うのは想定しがたい」などとして、被告人の供述を退け、拘禁刑8年(求刑9年)を言い渡している。

「ただ、過去の判例を見る限り、虚偽(除霊などと言って)で相手の同意を得て性行為に及んだとしても、ただちに不同意性交罪で有罪になるわけではありません。脅しや精神的支配がなかったか、宗教や除霊などを口実に、誤信を利用してないか、被害者が拒否や中止を伝えられる状況だったかなど、被害者との関係性も合わせて検討がなされます」(前出・記者)

Cさん並びに、Aさん、Bさんの裁判で佐藤被告はどのような主張を繰り広げるのだろうか。注目される──。