「助けを求める声」に24時間奮闘 通信指令センターに密着【徳島】
猛暑が続く2025年の夏。
阿波踊りをはじめ、大勢の人で賑わうイベントも目白押しです。
その裏側で、24時間体制で人命救助のために奮闘する、徳島市消防局の「消防通信指令センター」にカメラが密着しました。
■お祭りムードの夜に…
徳島市の阿波踊りが最高潮を迎え、町全体がお祭りムードに酔いしれたこの夜。
(消防通信指令センター)
「消防119です、火事ですか?救急ですか?」
■絶え間なく入る「助けを求める声」
人命救助のために、現地に向かう消防救急隊。
その出動指令を出しているのが「通信指令センター」。
24時間体制で通報を受け、消防車や救急車の出動を指示する。
(消防通信指令センター)
「急病で、踊り子の方ですかね、わかりました。今の症状を教えてください」
絶え間なく入る、助けを求める声。
逼迫状態の現場にカメラが密着した。
■夏場は「救急要請」増加
年間を通じ、最も多い数の救急要請が指令室に届くこの時期。
記録的猛暑の影響か、一番多いのはやはりこの要請だ。
(消防通信指令センター)
「救急車必要なのは何歳の男性?女性?」
「21歳の方、どうされました?熱中症気味」
「踊り子の方ですかね?わかりました、今の症状教えて下さい」
必要なのは聞き取る力。
通報者の話を冷静に聞きとり、状況を瞬時に把握し、救急車を向かわせる。
神経を使う業務だ。
■踊り子が意識もうろう状態
(消防通信指令センター)
「24歳の男性、熱中症のような症状、阿波踊り踊り子の方」
「頭痛症状を訴え、現在意識はあるが、もうろう状態、嘔吐はない模様です」
(通信指令課・向井大祐 消防士長)
「人それぞれ訴えが違うので、慌ててる方がいらっしゃるので」
「その方を落ち着かせて、正確な住所とか症状を聞くのは難しい 」
(通信指令課・森一一 消防士長)
「自分自身が落ち着いた上で、相手の方にも落ち着いてもらって」
「正確な場所をいち早く聞き出し、消防自動車を一刻も早く出動させることを心掛けている」
もちろん、119番通報は熱中症だけではない。
特に祭りの夜は、転倒や急性アルコール中毒など、センターの電話が鳴りやまない。
そして、こんな緊迫した場面も・・・。
■「息してない」心臓マッサージを指示
(消防通信指令センター)
「息してないですか?」
「息してないのであれば、心臓マッサージをしてほしい」
車の助手席に乗っていた男性が、体調を崩し心肺停止状態に。
緊急を要すると判断し、同乗者に救急隊が駆けつけるまでの間、心臓マッサージの指示を送る。
(消防通信指令センター)
「その場所でやらないと仕方ないので、胸の横に来てもらって、胸の真ん中を肘しっかり伸ばせますか」
「肘をしっかり伸ばして、真上から5センチ沈むように」
「このリズム聞こえますかね、ピッピッピッ、このリズムに合わせて押す、押す、押す」
「今どうですか?反応ないですか?ないんですね、そのままこのリズムに合わせて押し続けて下さい」
「押し続けながら聞いてほしいのですが、車の色と車種を教えて下さい。
命を繋ぐ心肺蘇生。
指示を送りながら、現場の状況を把握し、救急隊の到着を待つ。
(消防通信指令センター)
「救急隊が到着するまで、この電話繋ぎますからね」
「着きましたかね、救急隊来てから代わるまで押しててくださいよ」
■救急車到着までの「口頭指導」重要
(通信指令課・ 川西大輔 課長補佐)
「命を繋ぐという観点からも、心肺蘇生を的確に行ってもらうために、口頭指導を通信指令センター員が口頭で行い」
「命を繋ぐ心肺蘇生をやってもらうことは、救急隊が到着するまでに、非常に重要なことだと思う」
■年間出動6500件以上
徳島市消防局・東消防署では、年間の救急出動回数は、県内最多の6500件以上にのぼり、平日は3台、休日は2台の救急車で管内を駆け回る。
限られた台数の中で、救命活動を行っている。
■119番通報に課題も…
(通信指令課・ 川西大輔 課長補佐)
「呼吸をしてないとか、大量に出血しているときは、迷わず119番通報をしてほしい」
しかし、こんな課題も。
(通信指令課・ 川西大輔 課長補佐)
「特に最近は救急車の全車出動といって、救急車がすべて出払っているという事態が度々起こる」
「救えたはずの命が救えなくなる可能性がある、そのような事態を避けるために」
「救急車が必要な患者さんのもとにいち早く、救急車が到着できるような」
「そのようなところを目指すために、救急車の適正利用をお願いしたい。」
「指令センター」の救命は、電話が鳴ったそのときから既に始まっている。
冷静に素早く対応し、救急車をいち早く現場へ。
最前線にいる彼らは、通報で受けとったバトンをきょうも繋いでいく。
(森本アナウンサー)
呼吸をしていない、心臓が動いていないなど、緊急の際は迷わず119番通報をとのことですが、一方で不要不急の通報も少なくないのが現状です。
判断が難しい場合は、こんな方法もあります。
(豊成アナウンサー)
「♯7119」を押すと、医師・看護師に繋がり、どのような対処をするべきか助言をもらうことができます。
時間は「月曜日から土曜日」の「午後6時から翌朝8時」まで「日曜、祝日、年末年始は24時間対応」しています。
このほかにも「Q助」というスマホのアプリから入力していくと、症状の緊急度を素早く判定し、必要な対応を教えてくれます。
(森本アナウンサー)
119番通報を本当に必要な人に利用してもらうためにも、ご紹介したサービスを有効に活用して、救急車の適正利用に繋げたいものです。
