2024年のマーケティングおよびメディア業界は、テクノロジーや市場環境の急速な変化を受け、これまでの慣習や枠組みに頼らない柔軟なアプローチが求められるようになった。7月に発表されたChromeにおけるサードパーティCookie廃止の撤回をはじめ、AI活用が実践フェーズに突入したことでデータドリブンな戦略がさらに重要視されるなど、手法が大きな転換期を迎えたことは明らかだ。こうしたなか、Digiday Japan恒例の年末年始企画「IN/OUT 2025」では、当メディアとゆかりの深いブランド・パブリッシャーのエグゼクティブにアンケートを実施。2024年をどのように総括し、2025年に向けてどのような挑戦と成長のビジョンを描いているのか、その想いに迫った。株式会社タネトシカケで、代表取締役を務める郄口裕之氏の回答は以下のとおりだ。

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――2024年のもっとも大きなトピック・成果は何ですか。

以前より個人事業主として各社のサポートをしていましたが、2024年3月に法人化してより幅広い産業や業界のお手伝いをさせていただくことになりました。そこで見えた大きな発見として、まったく違う方向を向き、まったく違う業容を展開している企業が更なる成長を描いたとき、それぞれが取り組みを実施されているクライアントに対し、双方のモノやサービスを組み合わせて提供することでより一層深い取り組みになり、クロスセルやアップセルの可能性が生まれるということに気づいたケースがいくつもあったということ。そしてそれを実際に双方に話し、提案し、繋げることでA社のクライアントへB社のモノやサービスを付加価値として提案、提供する動き(往々にしてその逆も成立)が複数創れたということは非常に大きなトピックだと感じています。従前より自身のマーケティングを行う上での思考ポリシーとして、企業の存続に必要な利益創出や価値の最大化を実現するには市場・顧客を創造することが肝要、そしてそれは新たなニーズの発見×新しいウォンツの創造と提供こそがもっとも優先されると志向してきましたが、そのためには関与していない逆の領域のような産業や業界にこそヒントがあると常に意識してきました。2024年は法人化して、実際に多様な産業・業界のサポートをさせていただく機会を得られたことでそれを実際に見て、関与し、リアルに繋ぐことでそういった動きが図れたことは大きな成果であると感じています。

――2025年に向けて見えてきた課題は何ですか。

前述したように多様な産業・業界での色々な発見と結合をコーディネートすることで新しい価値創造を促進できることを実感しました。この件数をどれだけ増やせるか、そのための思考や活動が自身や自社の成長と他者への貢献に繋がります。そのためには限りある時間のなかでより一層、多方面を意識し、情報を積極的に取得し、理解を深めることが重要だと考えています。そして、業務としてサポートする件以外でも、いかにそういったアンテナを立て、実際に人に会い、見るという活動を効率的に行うかが課題と感じています。

――2025年にチャレンジしたいことを教えてください。

大きくは2つあり、ひとつは既述のようなケースによる新しい価値や市場の創造を複数生み出すこと。さらにはそのいい循環を創りながら、双方にとってより意味のある付加価値を乗せた商品、サービスの開発によるラインナップの拡充までできればと考えています。そしてもうひとつは関与の仕方、形態による効果の差異を検証してみたいです。組織へのジョイン、外部からのアドバイス、社外役員など、同じ目的を持って事に当たるにしても、どのパターンやスタイルがもっとも効果効率的なのかを、自身のそれぞれでの取り組みを通じてどんな結論に行きつくのかを炙り出してみたいと思います。

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