妻は毎朝「臭いが気になる」と言って浄水器から30秒ほど水を出しっぱなしにしています。水道代が気になるのですが、そんなに水を出す必要があるのでしょうか?

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時間をおいて浄水器を使用する場合、臭いや水の安全度が気になり数秒流しっぱなしにすることがあります。実際に、各メーカーでも使用前の流水は推奨されており、きれいな水を使用するために有効な方法です。 仮に毎日30秒間水を出しっぱなしにした場合、水道代にはどれくらい影響するのでしょうか。 そこで今回は、毎日30秒流水した場合の1ヶ月の水道代や、浄水器を使用する前の推奨流水時間について解説します。

毎日30秒水を出しっぱなしにした場合の月の水道代は? 浄水器は追加のコストもかかる

水を30秒間出し続けた場合、1回当たり約6リットルの水を消費します。1リットル当たりの水道代を0.24円とした場合、水道代は1日1.44円、1ヶ月(30日)では43.2円です。
1リットル当たりの水道代は各自治体によって異なりますが、約0.1~0.2円が一般的です。そのため、毎日30秒間出しっぱなしにするだけであれば、ダイレクトに水道代に影響することはないでしょう。
ただし、浄水器はカートリッジの交換などが必要であるため、ランニングコストも発生します。浄水器の種類によって異なりますが、各メーカー12ヶ月以内の交換を推奨しています。種類ごとの交換目安は表1の通りです。
表1

浄水器タイプ カートリッジ交換時期 カートリッジ費用 蛇口直結型 1年(4000リットル) 7700円 据え置き型 2年(1万2000リットル) 1万5505円 ビルトイン型 1年(1万2000リットル) 1万7270円 ポット型 1ヶ月 825円 バス・シャワー型 2ヶ月 1364円

※各メーカーを基に筆者作成
蛇口から直接水をろ過する場合は、蛇口直結型・据え置き型・ビルトイン型が該当します。これらのランニングコストまで含めると、年間で約8220~1万7790円かかるのです。

浄水器を使用する前に水を出すことは大切|推奨時間は?

浄水器は、使用前に水を出すことが推奨されています。理由は主に2つです。
 

・浄水器に通した水は時間がたつと消毒効果が減少し、細菌が繁殖しやすい
・使うタイミングが長時間空いた場合、臭いがしたり、飲んだ場合は体調を壊したりする可能性がある

浄水すると、消毒のために含まれていた塩素がなくなるため、菌の繁殖や異臭につながる可能性があります。
そのため、毎日使い始めるタイミングでは、水を10秒間流すことが推奨されています。10秒水を出しっぱなしにすると、フィルター内にたまっていた水が流れ落ちるため、新鮮な水の使用が可能です。ちなみに、流水時間が10秒の場合、1ヶ月当たりの水道代は14.4円です。
また、2日以上使用期間が空いた場合は、水を1分間流し続けてからの使用、半月以上使用がない場合はカートリッジの交換を各メーカーが推奨しています。
使用頻度によって事前に水を出す時間は異なりますが、毎日使用する場合は30秒も出さなくていいかもしれません。

毎日浄水器を使用する場合は、流水時間は10秒で問題ない

時間を空けて浄水器を使用する場合は、使用前に水を出してフィルター内にたまっている不衛生な水を流すことが推奨されています。実際に、臭いがしたり体調不良を引き起こしたりする可能性もあるため、水を出しっぱなしにすることは大切です。
ただし、毎日浄水器を使用する場合は、10秒程度流水すればきれいな水を使用できるようです。そのため、必ずしも30秒出す必要はないでしょう。
時間を短縮できれば、年間で約350円お得になるだけではなく、水を使うために待っている時間も減少します。特に忙しい朝に流水時間を短縮できれば、すぐに準備などを進められるため、効率化も期待できるでしょう。
また、もし推奨時間以上流水していても臭いが気になる場合は、カートリッジの交換時期である可能性も考えられます。推奨の流水時間とカートリッジの交換時期を確認し、浄水器の水を安全に使用してください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー