「順番を見たら7番目で…」運命のPK戦、指揮官の決断に応えた山岸祐也「“持っているな”と」

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 名古屋グランパスがアルビレックス新潟との120分+PKの死闘を制し、3年ぶり2回目のルヴァンカップ制覇を果たした。

 名古屋は3度リードを奪うも、新潟が執念で追いつく怒涛の展開に。延長戦を3対3で終え迎えたPK戦、新潟は2人目の長倉幹樹が失敗。対する名古屋は稲垣祥、ランゲラック、山中亮輔、キャスパー・ユンカー全員が成功させ、山岸祐也が運命を握る5人目のキッカーを務めた。「緊張しましたよ、さすがに」と山岸。GKの逆をついてゴールネットを揺らし、名古屋に歓喜の瞬間をもたらした。

 長谷川健太監督は勝敗を分けたポイントについて「山岸がPKを決めたことだと思います」とコメント。「本来は河面(旺成)が5番目でしたが、コンディションが万全ではない中で最後まで頑張ってくれたので、最後に繰り上げで(順番を)変えたんですよ。『山岸、大丈夫か』と聞いたら、一瞬間があって『いけます』ということだった」と明かした。山岸も「順番を見たら7番目で『蹴らせてもらえないのか』と思っていたら、円陣を組む時に『いけるか』と聞かれました。去年PKを外した場所で“決めたら勝ち”というところで回ってきたというのは、“持っているな”と。そこでしっかり決められたこと、信頼して使ってくれた健太さんの期待に応えることができて良かったです」と振り返った。
 
 山岸は昨年アビスパ福岡の一員としてルヴァンカップを制覇しており、これで“個人2連覇”を達成した。「サッカーって最高だな、と。この雰囲気の中でプレーし、優勝してみんなで喜べました。ベンチ外になった選手たちも含めて、みんなが笑顔で喜ぶことができました。その景色というのは何度味わってもいい。『また優勝したい』と強く思いました。今日は最高の1日になったと思います」とその表情は晴れやかだった。


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