復活を目指すラーグルフ(撮影・園田高夫)

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 「アルゼンチン共和国杯・G2」(3日、東京)

 22年皐月賞以来、11戦ぶりにラーグルフの背中に戻ってきた丸田恭介騎手(38)=美浦・フリー。師匠・宗像師の管理馬で、デビューからともにクラシックを目指したとあって思い入れは相当なものだ。そんな相棒は目下5戦連続で完敗続き。久々の手綱で復活へと導けるか−。

 22年皐月賞8着以来、約2年半ぶり。ラーグルフの背中に丸田が帰ってくる。師匠である宗像師の管理馬で、デビュー前からクラシック1冠目までともに歩んだ相棒。11戦ぶりのコンビに気合がみなぎっている。

 「そりゃあ、うれしいですね。ホープフルSで惜しい競馬(0秒4差3着)をして、その後はうまくいかなかったのに、また依頼してもらえた。オーナーにも先生にも感謝しています」。手が離れている間に重賞勝ち馬にまで成長したが、直近5戦は11、8、8、9、7着と苦しい結果が続いている。それだけに今度は自分の手で復活へと導きたい。

 10月30日の追い切りは久々に自らまたがり、美浦Wの3頭併せで最先着。「だいぶ前との比較になってしまいますが、しっかりして大人になりましたね。3歳春までは背腰が緩くて、持っているものだけで走っていた」と成長を感じ取る。「あの頃は弱いところをどうカバーできるか。そう思って乗っていましたから」。弱い部分がなくなった今のラーグルフなら、若駒の時に思い描いた完成形をイメージして乗れる。

 課題はこの馬にとって初めてとなる2500メートルの距離。「ここ3戦は(三浦)皇成に乗ってもらっていましたが、聞いたら『最近は(ハミを)かむ』と言っていました。距離が延びるし、上手にコントロールできたらと思います。左回りには良績がありますし、長い直線も悪くないので」。久々の手綱とはいえ、特徴はしっかりとインプット済み。あとは、自分がうまくエスコートするだけだ。