©藤本タツキ/集英社 ©2024『ルックバック』製作委員会

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 藤本タツキ原作、押山清高監督のアニメ映画『ルックバック』が、11月8日よりPrime Videoにて世界独占配信されることが決定した。

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 本作は、『チェンソーマン』や『ファイアパンチ』などで知られる漫画家の藤本タツキが、2021年に「少年ジャンプ+」で発表した読み切り漫画『ルックバック』を劇場アニメ化したもの。学年新聞で4コマ漫画を連載し、クラスメートから絶賛を受けている小学4年生の藤野が、ある日突然先生から、不登校の同級生である京本の4コマ漫画を掲載したいと告げられることで始まる、「クリエイターへの賛歌」をテーマにした物語だ。

 2024年6月28日より劇場公開されると、当初全国約120館という中規模スタートもかかわらず2週連続興行収入第1位を記録、興行収入は20億円(10月7日時点)を突破した。監督・脚本・キャラクターデザインを手がけたのは、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』や『借りぐらしのアリエッティ』、『風立ちぬ』などに携わってきた押山。主人公の藤野役を演じたのは、ドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)などの河合優実。もう一人の主人公である京本役は、映画『あつい胸騒ぎ』などの吉田美月喜が演じた。

 Amazon MGMスタジオが、日本のアニメ製作委員会に参加した初めての作品となった本作。また、日本で劇場公開されたアニメ映画の世界独占配信は、Prime Videoで2021年8月に世界独占配信された『シン・エヴァンゲリオン劇場版』以来となる。

 Prime Videoでの世界配信に向けて、押山が描き下ろしたキービジュアルも公開。藤野の部屋のベッドで寝ころびながら、藤野の自信作の原稿を最初の読者として京本が読んで驚嘆している様子が描かれている。

 Amazon MGMスタジオインターナショナル・オリジナル責任者ジェームズ・ファレルと、押山、藤本からはコメントも到着している。

コメントジェームズ・ファレルこの度はアニメ映画『ルックバック』をPrime Videoから世界に届けることができ、大変光栄です。Amazon MGMスタジオでは、アメリカに続き日本におけるアニメーション企画製作部門を2022年末に立ち上げ、世界が注目する日本のアニメ産業との、革新的でありながら継続的な関係構築を模索してきました。「クリエイターへの賛歌」をテーマの一つに掲げるアニメ映画『ルックバック』製作委員会への参画をもって、その記念すべきスタートを切ることができたことは、各国の優秀なクリエイター達の作品を世界のお客様へ届けるための「Home for Talent(才能がある人が集まる場所)」をビジョンとして掲げるAmazon MGMスタジオとして、非常に意義深く、喜びを感じています。今後、Amazon MGMスタジオと日本が誇るクリエイターやビジネスパートナーの皆様が互いに刺激しあい、創意工夫する過程を楽しみながら、心に響くアニメ作品を世界に送り届けることを目指します。

押山清高(監督)映画『ルックバック』は、藤本タツキさんの原作マンガが持つ力強い物語に、私自身の視点を加えて映画として描いた作品です。58分という短い映画ですが、多くの方が劇場に何度も足を運んでくださり本当に驚いています。今回の世界配信により、劇場に来られなかった方やさらに多くの方に映画を届けられることを嬉しく思います。配信で繰り返しご覧いただけることで、様々な視点からじっくりと映画を鑑賞していただけるのではないかと思います。ぜひ、映画の細部に忍ばせた様々なイースター・エッグも探してみてください。アニメーション映画が持つ絵の力を通じて、その魅力が少しでも伝わることを願っています。

藤本タツキ(原作)映画『ルックバック』は企画時、原作をそのまま映像化すると短編になってしまい、オリジナル要素を30分~40分入れないと商業的作品として成立しないと言われていました。公開できる劇場がかなり狭まるし、アメリカではそもそも60分弱の映画だと映画館で上映できないかららしいです。それを現在の形のまま、このクオリティで公開できたのは押山清高監督の判断のおかげです。僕が漫画版で拙くてできなかった、伝わりづらかった表現が映画ではわかりやすく、より生き生きとなっていたのには本当に驚きました。あと、haruka nakamuraさんの劇伴も、もうこれしか考えられないくらい合っています。お二人のおかげです。ありがとうございました! 劇場に足を運んでくれた人達もありがとうございました! Prime Videoで見る人も凄いアニメーションなので、できるだけ大きい画面で見て欲しいです! よろしくお願いいたします!(文=リアルサウンド編集部)