中国経済、輸出依存型から消費者主導型へ転換を=IMF専務理事

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David Lawder

[ワシントン 17日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は17日、中国は経済のけん引役として輸出に依存するには規模が大きすぎるとし、消費者主導型の経済に転換しなければ恐ろしいほど経済成長が鈍化すると警告した。

その上で、現在の方向性を維持するのであれば、中期的に経済成長率が4%未満に落ち込む可能性があると指摘。そうなれば「中国にとって非常に困難となり、社会的に見ても非常に困難となる」水準だと述べた。

米首都ワシントンで開催されるIMFと世界銀行の年次総会に先立ち、ロイターのインタビューに応じた。

中国からの輸出拡大で貿易摩擦が激化している中で、IMFの調査によると、消費者に支出を増やす信頼感を与えるように改革すれば、中国は著しく高いペースで経済成長ができる可能性があると言及した。

ゲオルギエワ氏は「中国は分かれ道にいる。輸出主導型の現在のモデルを続ければ大変なことになる。なぜなら中国経済が成長し、世界貿易で中国の輸出が小さな要素ではなくなったからだ」と指摘。「この大きな経済圏で輸出主導型のモデルをけん引役として維持するような奇跡に依存することはできない」と訴えた。

中国が最近発表した財政刺激策について同氏は、数年間にわたる不動産危機で打ち砕かれた消費者信頼感の回復を目指すのに「正しい方向だ」と評価した。