頼もしい男が復調だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」10月3日の第1試合はKADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)が今期初トップを獲得。3軒リーチが3回も発生した超インファイトを親跳満で制し、試合後は爽やかな笑顔を見せた。

【映像】同卓者も悲鳴…“裏3親跳満”炸裂の瞬間

 ここまで2戦、3着・ラスと逆連対続きの内川。このままズルズルと昨年同様のシーズンを送るわけにはいかない。この試合は東家からTEAM雷電・本田朋広(連盟)、BEAST X・猿川真寿(連盟)、内川、セガサミーフェニックス・浅井堂岐(協会)の並びで開始した。内川は親番の東3局、1・4筒待ちの先制リーチ。ドラは4筒だ。これに本田が追っかけリーチ、さらに猿川も参戦し3軒リーチに発展した。結果は猿川がツモ切ったドラに内川がロン。リーチ・タンヤオ・平和・ドラ・裏ドラの1万2000点で大きく抜け出した。

 ここから二の矢が放てるかが、トップ取りに向けて一つの壁。同1本場、内川はドラ六万を雀頭にした6・9筒待ちのリーチで、周囲へプレッシャーをかける。浅井から打たれた9筒にロンをかけると、リーチ・ドラ2に暗刻の8索が裏ドラとなり1万8000点(+300点)のアガリとなった。テンパイの入り目が8索、その暗刻に裏ドラがモロ乗りという願ってもない結末。その衝撃は試合後、浅井が「裏3だけは勘弁して」と悲鳴にも似た声で思わず嘆くほどだった。

 その後も各選手のぶつかり合いが続き、この試合で乱れ飛んだリーチ棒は実に18本。その中でも内川は終始落ち着いた戦い振りで、南4局は仕掛けて自らのアガリでゲームセット。今期初トップは+85.2の快勝となった。

 オフシーズン中、内川はチームメイトの堀慎吾(協会)からの厳しい指摘も受け、自らを鍛え直した。こうした経緯はファンも知るところ。貴公子のうれしい復活勝利にファンからは「パーフェクトゲームや」「内川さんナイス!」「でかトップおめ!」「内川よくやった!!!」と次々に祝福のコメントが寄せられた。

 試合後は「(トップは)何カ月ぶりでしょうね…?」とリポーターに逆インタビュー。レギュラーシーズンでのトップは昨年12月18日のデイリーダブル以来だ。「10カ月とか!?まあ、遠かったですね」と感慨深い様子も。試合内容については「今シーズンになってからは、かなり『攻めよう』という気持ちが強くなっている。3軒リーチ勝てたのは大きかったですね」とまず東3局の親満貫を振り返った。また印象に残った局には東1局を挙げ、ロン牌を掴んだ後にしっかりオリれたことがその後に繋がったとして「今日はとても楽しかったです!」と照れ笑いを浮かべた。かつてベテランの沢崎誠(連盟)がチームをまとめていたように、チームで最も年上の選手となった内川もこれから存在感を示していくはずだ。

【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)6万5200点/+85.2
2着 TEAM雷電・本田朋広(連盟)2万6200点/+6.2
3着 BEAST X・猿川真寿(連盟)8000点/▲32.0
4着 セガサミーフェニックス・浅井堂岐(協会)600点/▲59.4

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)