永田裕志(右)が地元開催の自身40周年記念大会を語る

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永田裕志のレスリング生活40周年記念興行『Wrestling Life 40周年 永田裕志 Produce Blue Justice XIV ~青義秋苑~』が10月6日(日)、東金アリーナ(千葉県)にて開催される。

『Wrestling Life 40周年 永田裕志 Produce Blue Justice XIV ~青義秋苑~』が10月6日(日)、東金アリーナ(千葉県)にて開催される (c)新日本プロレス

新日本プロレス“ミスターIWGP”永田裕志が、出身地である千葉県東金市で興行を始めたのが2016年。徐々に興行の知名度があがり、地元民にとって毎年恒例の大会へと成長を続けている。

今年も10月6日(日)16時から東金アリーナにて開催されることが決定したが、この興行が永田裕志のレスリング生活40周年記念興行となった。本興行に向けて改めて永田裕志が東金大会の楽しみ方と、実は東京駅から1時間でつく裏技を教えてくれた。

永田裕志 (c)新日本プロレス

■九十九里浜に行って潮干狩りしてプロレスを観戦するというやり方もあります

――改めて東金の地にどのような思いがあってこの大会を開かれていらっしゃるのでしょうか?

永田「千葉県東金市で最初に開催したのが2007年9月なんですよね。それからもう17年ぐらい経つのかな? 最初は本当に2年に1回とか3年に1回のペースでやらせてもらったものが、自分の故郷に少しずつプロレスが根付いて。毎年見たいというお客様の気持ちを汲むというかそういう感じで2016年からほぼ毎年、2020年からコロナはありましたけど、やるようになってきました。本当に地元の人たちが楽しみにしてくださって、自分の故郷で永田裕志の健在ぶりというものを見ていただけることにプロモーターとして心から喜びを感じる仕事であります」

――東金という場所の魅力を教えていただけますか?

永田「一見千葉県東金市って東京からかなり遠いというイメージがありますが、でも車に乗っちゃえば一時間半かかんない。それこそ東京駅の八重洲口から高速バスに乗れば一時間でつきますからね、東金駅前まで」

――東京駅からバスが出てるんですか?

永田「電車だと接続の問題でもっと時間かかるんですけど、バスだとほんとに1時間ちょっとでつくんですよ。驚かれたということはやっぱりご存知なかったですよね」

――失礼ながら電車で行っていたので遠いイメージがありました。

永田「電車だと接続の問題があって東金線がなかなかあれなもんで、大網駅までは早くついてもそっから東金駅までってなかなか難しいんですね。高速バスに変えますと全然早いです。一時間ちょっとで着くんですよ」

――プロレスファンからも行きたいけど遠いから行けないという声もありました。

永田「一度視点を変えてバスで来てみてください。東金駅のサンピア(ショッピングセンター)側のロータリーからシャトルバスを毎年出させてもらっていて、今年もやるようにしますので。東金アリーナまで遠いですからね。歩くと40分かかりますから(苦笑)。それでも九十九里バスで南新田バス停までくれば、徒歩6分ぐらいのところまで来れる停留所はあるんですけど、それとは別に東金アリーナに行くダイレクトなバスをチャーターしてますんで」

――今まで距離の問題を懸念していらした方々も安心して来れますね。

永田「全然大丈夫です。それこそ東京駅八重洲口の出発口から1時間でつきますから。試合開始が16時開始でだいたい終わるのは18時半ぐらいなので、わりとスムーズに都内から来られた方も帰ることできるので、早く東金市に来て、九十九里浜の方に行って潮干狩りしてプロレスを観戦するってやり方もありますね」

――観光でいうと潮干狩りが有名なんですね。

永田「そうですね。だから早めに来て九十九里行って潮干狩りやってから、それで食事をして、プロレス見て帰るっていう手もありますね。BBQみたいなコースもありますし」

■僕の母校の日体大は6人もオリンピック出て5人金メダル

――以前は東金大会前に銅像になられたりしてましたが。

永田「あれはね、『中西ランド』っていう番組の企画で大会PRやらせてもらったんですよ。2回ぐらいやったかな。2016年ぐらいに。第三世代でやろうと思ったら、天山さんが一日拘束されるから嫌だって行って来なかった(苦笑)。田口選手が変わりに出てね。ああいうの撮ればいいんだよな、俺のYoutubeで。でも今はあんまりそういうの考えてないですね。大会をいかに素晴らしいものにするかってアイディアに絞って、あとはたくさんのお客様に見ていただきたいので、どんどん地元に入って営業やPR活動していくこと、今はそれしか考えてないですね」

――今回サブタイトルにもなっていますが、レスリング生活40周年ということで。

永田「そうなんです。アマチュアのレスリングをスタートしたのが1984年かな。そっからもう40年経ちますからね。レスリングは8年しかやってないですけど、その後プロレスに転向してプロのレスリングを今年32年、あわせて40年。そういう記念というのを勝手にテーマにつけてますけどね」

――レスリングの技術もだいぶ40年前とは変わってきて、オリンピックも最近ありましたがレスリング自体の変化に関してはどう感じていますか?

永田「活躍がすごかったですね、今年のパリオリンピックはね。それこそ僕の母校の日体大は6人も出て、5人金メダルですからね。もう一人も世界で全然通用する子です。レスリングの技術やレベルが進歩してることは良いことですね。世界で日本人が活躍できて、しっかり金メダル取れる。

おそらく、ちびっこレスリングの普及が2000年初頭、当時の福田富昭レスリング協会会長が当時の小泉純一郎首相にお願いして、ナショナルトレーニングセンターを作ってもらい、ちびっこの下地を作りながら2004年には女子レスリングが採用されてメダルとったじゃないですか? 金2つ、銀1つ、銅1つ。それで始めた子たちって皆ちびっこやってるでしょ。オリンピックで活躍するとちびっこレスリングチームでみんなアイドルですから。

それを続けて、ちびっこ始めた子がようやく大きくなって。徐々に成果が出てきたのが今回のオリンピックじゃないかなって気もするんですね。もちろん、その後の各所属への強化の成果もあり、ちっちゃい頃からやっててどんどん夢を持ってやってた結果が今回のオリンピックの結果だったんじゃないかなと」

――永田選手としても満足される結果だったと。

永田「いや素晴らしい。毎晩興奮してましたよ(笑)。G1期間でしたけど、僕はG1出てないから夜遅くまで見てましたからね。寝ちゃった時も、目が覚めたらすぐに結果が出てるじゃないですか。Yahooニュースとかでね。素晴らしいですよ! ほんとに」

――その中でプロレスの才能とか感じる方っていらっしゃいましたか?

永田「才能ある選手はいっぱいですね。やっぱり体格、ヘビー級関係ってあんまりメダル獲るのは難しいですからね。それでも今回日下尚選手、77キロ級で金メダルですからね。まあプロレスに入れない体の大きさじゃないので、プロレス界でも通用する体つきですけど。でもね、金メダリストはどんどんレスリングを普及したいってところに焦点持って活動していますからね。多分、日下選手も次のオリンピック狙うでしょうし」

――そういったメダリストの方々に東金大会に来ていただけたら嬉しいですね。

永田「彼らもメダル獲ったということを世にアピールしたいという情熱はあると思うので、そういう場を手助けできればとは思うんですけどね。僕もプロになってもレスリングを広めるためにいろいろやっていますしね。うちの弟は警視庁行ってメダル獲ったけど、警視庁にいる状況ではメダルのPRは難しかったので、辞めて新日本プロレスに入って自分のジム作ってやってますから」

■IWGPのベルトっていつだって頭にある。それがあるから今でもこの歳でも体を徹底的にいじめることができる

――レスリングの後進育成も永田選手はやっていきたい気持ちがあると。

永田「そうですね。日本の重量級のレスラーをスカウトしてうちのレスリングチーム入れて、全日本優勝させて世界選手権、オリンピック行かして、それからプロレスラーにするっていうね。チーム・ニュー・ジャパン、昔の闘魂クラブですよね。これはあるんですけど、全日本とって世界選手権に行っても、なかなかメダル圏内に行かないですね。オリンピックに出られない。永遠のテーマになるかもしれないですけどね。そういう選手をどんどん作っていきたい」

――現役中にはオリンピック選手を出したい。

永田「そうですね。新日本プロレス闘魂クラブ時代から、オリンピック行ったのは中西学さんと永田克彦だけですからね。克彦もアテネオリンピックは出ましたけどね、階級変わっちゃってメダルとれなくてすぐ負けちゃいましたが」

――東金大会に克彦さんのご来場は。

永田「どうだろう? 故郷に帰ってきてプロレス見に来てくれるかもしれませんが。一応あいつのジムにもポスターとチラシ持っていって貼ってくれと言います(笑)。そうするとレスリング興味ある子たちがチケット買って会場見に来てくれるんで。

僕ら子どものころ、サッカーだとセルジオ越後、野球だと別所毅彦さんていう310勝した投手、須藤豊さんっていうコーチがいて、そういう人たちに野球教室やサッカー教室で教わったことで、プロに対する意識を僕は持ったんですよ。それによって、サッカーでも野球でもなくプロレスなんですけど、そういう道に行けたので。地元でいろいろなレスリングの子たちと僕はプロレスラーの立場で触れることで、もちろんプロレス界に来て欲しいっていうのはあるし、プロレスじゃなくても他のプロの世界に行く子たちを後押しできるなって思います。そういう夢を与えられれば」

――今の新日本プロレスは若手達が中心になって行われている状況ですけど、ご自身の大会だからこそできるような見せたいものっていうものがあるでしょうか?

永田「今年になって新日本プロレスで試合はもう20試合もやってないですからね(苦笑)。だからその中で、やっぱり今の永田裕志を披露する大きなチャンスですからね、はい。まあ新日本プロレスで闘ってもやっぱり下のほうで6人タッグとか8人タッグとかで試合が組まれるぐらいなんで、今回はおそらくメインになると思うんで僕の試合(苦笑)。そこでしっかりと、自分を、今の永田裕志をしっかりと大衆に見せつけて、永田裕志健在ぶりを見せてやりますよ」

――その先にはまたベルト戦を。

「IWGPのベルトは、いつだって頭にある。それがあるから今でもこの歳でも体を徹底的にいじめることができますし。IWGPを2回とってからずっとあのベルトに振られっぱなしですけど、ただその他の団体のベルトとかそういうものには結構振り向いてもらえるというそういう現状があるんでね(笑)。でもIWGPを目指すからそういうのが来るわけで。いつかはIWGPを振り向かせなきゃいけないっていうテーマがありますね」

――試合をしてなくても今のコンディションはまったく問題がないですか。

永田「去年の年末からアキレス腱を痛めて結構きつかったですね。1月、2月とアメリカに行ったんですけど、アメリカの前に痛めて瀕死の状態で試合組まれて行っちゃった(苦笑)。その怪我も癒えましたし、それによって悪いとこを強化して、より強い永田裕志が出てきますし。いやここ数年はね、両ひざ、アキレス腱、怪我に苦しめられました。この前の拳王とやった『NOAH』武道館では、2日前に肉離れ起こして、本当満身創痍だったですね。今はもう大丈夫です。なので今年見れなかった永田裕志の強さ見せれると思います」

――東金大会が1番強い永田裕志が見れると。

永田「そうですね。もちろん9・26ストロングスタイルプロレス後楽園ホール大会でも若い選手を相手にしっかりとそういうものを見せながら、永田裕志を見せていきます。1番強い永田裕志を東金大会で披露します」

――ありがとうございました。最後に改めて東金大会に向けての意気込みをお願いします。

永田「永田裕志プロデュース興行、永田裕志の健在ぶりを見せることも今に始まったことじゃなく、毎年毎年、どんどん永田裕志が鍛えられて披露してます。それとは別にうちの若い選手がどんどん出てます。新日本プロレスが新陳代謝でキャリアのある選手を押しのけて若い選手が出てくる。そういう新しい新日本プロレスを見ていただきたいと思います。遠いようで近い千葉県東金市、東金アリーナまでぜひお越しください。そして今の素晴らしい、なかなか世には伝わっていないですけど、本当に素晴らしい新日本プロレスの選手の闘いぶりを見ていただきたいと思います。皆様よろしくお願いします」

■『Wrestling Life 40周年 永田裕志 Produce Blue Justice XIV ~青義秋苑~』対戦カード

(c)新日本プロレス

▼メインイベント スペシャルタッグマッチ
30分1本勝負

永田裕志&秋山準
vs
潮崎豪&小峠篤司

(c)新日本プロレス

▼セミファイナル 6人タッグマッチ
30分1本勝負

内藤哲也&鷹木信悟&BUSHI
vs
ザック・セイバーJr.&大岩陵平&藤田晃生

(c)新日本プロレス

▼第6試合 10人タッグマッチ
30分1本勝負

後藤洋央紀&YOSHI-HASHI&本間朋晃&KUSHIDA&ケビン・ナイト
vs
デビッド・フィンレー&ゲイブ・キッド&外道&クラーク・コナーズ&ドリラ・モロニ―

(c)新日本プロレス

▼第5試合 6人タッグマッチ
30分1本勝負

棚橋弘至&石井智宏&海野翔太
vs
EVIL&高橋裕二郎&ディック東郷

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▼第4試合 タッグマッチ
30分1本勝負

辻陽太&高橋ヒロム
vs
ジェフ・コブ&ジェイコブ・オースティン・ヤング

(c)新日本プロレス

▼第3試合 タッグマッチ
20分1本勝負

DOUKI&TAKAみちのく
vs
SHO&金丸義信

(c)新日本プロレス

▼第2試合 6人タッグマッチ
20分1本勝負

マイキー・ニコルス&シェイン・ヘイスト&ハートリー・ジャクソン
vs
バッドラック・ファレ&ケイブマン・アグー&石森太二

(c)新日本プロレス

▼第1試合 6人タッグマッチ
20分1本勝負

矢野通&嘉藤匠馬&安田優虎
vs
ボルチン・オレッグ&村島克哉&永井大貴