上川陽子氏

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 池田勇人による創設以来、5名もの首相が輩出した旧宏池会。先ごろ看板を下ろしたその名門派閥、旧岸田派から、林芳正官房長官(63)と上川陽子外相(71)の二人が総裁選に出馬する。政界の頂を目指す両者は、日ごろ健康管理にも抜かりがない、はずなのだが……。

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 林氏は今月3日、出馬表明の会見で、色紙に墨書した「仁」の一文字を掲げながら決意を語った。

「慈しみ、思いやりという意味だ。国民の皆さんが安心できる、人に優しい政治を行っていきたい」

 お公家集団と言われた宏池会出身ならではの、教養溢れる訴えだが、

「世論調査で林氏の支持率は1%程度。党員票の伸びは見込めず、決選投票に残るのはほぼ不可能」(政治部記者)

異例の事態

 それでも出馬に踏み切った理由がある。

上川陽子氏

「旧来の自民党の論理では、退陣表明した当の首相の出身派閥からの出馬はご法度のはず。しかし、岸田首相が退陣表明時に“われこそはと思う方は積極的に手を挙げてほしい”と述べ、これを受けて上川氏が動き始めた。黙っていては旧岸田派内の勢力を奪われてしまうと危機感を抱いたのでは」(同)

 こうして2人の候補者が並び立つ異例の事態に。

 もっとも上川氏の側は、20名の推薦人を集めるのに最後まで苦労した。上川陣営で推薦人集めに奔走した松島みどり元法相が言う。

「“女性の政治家が出てくる方がいい。応援するよ”という声は多かったのですが、いざ、推薦人の署名をお願いするとなると本当に難しかった。しかも時間が経過するほどに推薦人を頼める議員の数は減っていくわけですから」

特技はリバウンド

 そこで、頼みとしたのが「女性」だった。

「上川陣営は広く女性議員に声をかけ、麻生派の山東昭子前参院議長の支援のもと今井絵理子参院議員らを取り込み、推薦人には女性議員が並ぶ格好となりました」(先の政治部記者)

 そんな中、密かに注目を集めるのが二人の「健康管理」のあり方だ。

「上川氏は毎朝のラジオ体操を日課とし、スクワットも趣味。100回できるようになったとも過去に報じられています」(同)

 生涯現役を貫いた女優の故・森光子も生前、スクワットを毎日、朝晩計150回行ったとされる。上川氏の健康維持の要諦は「下半身」にあるようだ。

 他方、林氏は出馬会見後に放映されたテレビ番組で〈趣味ダイエット、特技リバウンド〉と自虐的に語るほど体重の増減が激しい。

「林氏は農水相時代に各地の農産物を試食して体重が増加。慌てて炭水化物抜きダイエットを敢行した。一時期は10キロ以上痩せたものの、すぐにリバウンド。あまり体重を気にかけない性質なのか、外相時代、飛行時間が長い時はチャーター機で酒も存分に飲んでいたそう」(自民党関係者)

 健康管理への姿勢が対照的な両者は、全身全霊を傾けた戦いに、いよいよこれから突入する。

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「週刊新潮」2024年9月19日号 掲載