村上立真さん、唯さん

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 神戸市議の村上立真(たつま)さん(31)が7月13日、唯さん(26)と華燭の典を挙げた。入籍から2年半が過ぎていたが、二人を祝おうと150人が出席。ある国の大統領からもお祝いのメッセージが。

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きっかけは兄の結婚式

 唯さんは、立真さんとは家族ぐるみの付き合いで、幼少時から彼のことを知っていた。同じ村上姓のうえ、5学年上の兄と立真さんは知った仲。二人は同い年であり、チームこそ違ったものの地域の少年野球リーグでともに活躍し、中学時代は塾が一緒。高校は同じ学校の野球部員だった。

 そんな唯さんの兄が2018年に結婚。立真さんは友人らとサプライズムービーを作ることになった。

村上立真さん、唯さん

「本人に内緒で情報を仕入れるため、当時大学生になっていた唯に接触したんです」(立真さん)

 野球部の同級生には関西テレビに就職した仲間もいて、凝った映像を作ってサプライズは大成功。結婚式の2次会で立真さんは唯さんに、19年4月の神戸市議選に出ることを伝え、選挙の手伝いを依頼した。

「選挙に出るような人は周りにいなかったので興味もありました」(唯さん)

 立真さんは見事、26歳の若さで初当選を果たし、唯さんも立真さんの同級生や支持者らと一緒に喜んだ。

家族からの“猛プッシュ”

 兄の結婚式準備の段階から選挙まで、濃密な時間を過ごした二人。周囲も両者の仲の進展に“期待”し、双方の母親同士も「付き合うんかな?」「付き合(お)うたらエエのに」とヒソヒソ。唯さんの祖母にいたっては「立真ちゃん、唯のこともらってよ。あかんか?」と猛プッシュに及ぶ。ただ、唯さんの兄だけはどことなく寂しそうだったとか。

 選挙後、二人で大阪・万博公園の「NIFREL」に出かけた帰り、唯さんは「これからどうするの」と関係を問うた。立真さんは「じゃあ付き合いますか」。これに「じゃあって何!?」と唯さんがツッコミを炸裂させて交際が始まる。

「俺は唯ちゃんと結婚すると思うてるで」

 唯さんの就職直後、世はコロナ禍に。職場と家の往復以外は何もできない唯さんがポツリ。「早く結婚したいなぁ」。それを聞いた立真さんは「俺は唯ちゃんと結婚すると思うてるで」。「そんなら早い方がええやん」と、周辺の期待に応えるように、式を挙げずに21年11月に入籍を果たす。

 だが、唯さんはあろうことかマリッジブルーに陥る。「もう実家のお風呂に入れないのかと思ったら寂しくなって」。とはいえ、実家はみそ汁も冷めない近さにある。「いつでも帰ってきたらエエやん」と母親にフォローされ、唯さんの憂色も治まった。

「あんたに票入れると思うな」

 昨年4月、立真さんは再選した。神戸市とパラオとの交流に取り組み、ウィップス大統領との面会も決定したことを機に、11月の新婚旅行先をパラオに決めた。しかし、大統領との面会日程が1週前にずれ、立真さんは視察と新婚旅行の両方でパラオまで計2往復。立真さんの高校の大先輩で、二人がともに懇意にする歴史学者の田辺眞人さん夫妻と一緒にシュノーケリングや夜中の海を楽しんだ。

「結婚披露宴は絶対に神戸で。神戸らしいロケーションの海のそばで」と決めていた二人。件の関テレの同級生が、二人が愛してやまぬオリックス・バファローズの人気選手からのコメントムービーを撮ってくれたほか、ウィップス大統領もサプライズムービーでコメントを寄せた。

「神戸空港の国際化でパラオへのチャーター便を実現させて、また行きたい」というのが共通の夢。今後、立真さんがさらに成長するには、妻の叱咤激励も必要となろう。実際、2期目の選挙前、些細なことでけんかした際に唯さんは、「あんたな、結婚したからゆうてあんたに票入れると思うな? 私も有権者やぞ!」とたんかを切った。

 いや、こんな支えがあればきっと、政治家としての背骨はシャンとしそうだ。

「週刊新潮」2024年9月19日号 掲載