Image: Shutterstock

怪我するはずないのになぜ?案件。

ガジェットは私たちの生活を楽にしたり、喜びをくれたりするものですが、一方で毎年何千件ものケガの原因にもなっています。

VRヘッドセットを着用した男性がコントローラーで6歳の息子を叩き、眉のあたりが切れて病院に搬送。飛行機では21歳の人が、頭上の収納スペースから落ちてきたラップトップで頭を強打。39歳の人はイヤホンのゴム製先端部分が耳に詰まり、ドライバーで取り除こうとするが失敗…などなど、ガジェットで怪我をしたニュースがこれまでたくさんありました。

米Gizmodoは、アメリカ消費者製品安全委員会の全国電子傷害監視システム(NEISS)のデータを使用して、2023年に携帯電話、ドローン、ヘッドセット、ヘッドホン、ホバーボード、タブレット、バイブレーター、ビデオゲーム、そしてVRヘッドセットなど、ガジェットが原因でケガをして救急室を受診したデータを調べてみました。

NEISSは、サンプルデータを使用して消費者製品が引き起こした入院数の全国推定を算出していますが、私たちはより具体的な製品カテゴリーの分析をしてみました。自分たちのお気に入りのテクノロジーでどんな危険があるのか、見ていきましょう。

ビデオゲーム

私たち米Gizmodoの分析はあまり科学的とは言えませんが、通常のビデオゲームをプレイする人は画面の中の物体を殴ったりします。しかし仮想現実(VR)ゲームをプレイする人は、誤って周りにいる人を殴ってしまうことがあります。

NEISSのデータでは、VRゲーマーが故意ではなく母親や子供を殴ったケースや、12歳の少年は誤って自分のペニスを殴ってしまったなどのケースが記録されています。VRでケガをして救急治療室へ訪れた人たちの64%以上は意図しない殴打が原因でした。

これとは対照的に、わざと怒りを発散させようと激しく殴る行為によるケガは、VRによるものとはラベリングされてはいませんが、ビデオゲームに関連するケガの5%を占めています。この場合、窓、鏡、ガラステーブルなど、殴るべきではないものを選んで殴っているケースが多かったです。

VR以外のビデオゲームでの救急治療室行きの1/4は、発作や意識喪失。13%は長時間のゲームプレイや反復動作が原因と患者自身が訴えている手根管症候群、首の痛み、視力障害などでした。ここでおもしろいことは、こういった深刻な症状は、VRでケガをした場合ではなく、プレイヤーが物を殴ったり、物にぶつかったり、転倒したり、ヘッドセットの装着による傷を負ったりしたことがすべて原因でした。

ホバーボードとドローン

NEISSの報告で最も救急治療室行きが多かったのがホバーボード。

想像し得るあらゆる家具にぶつかり、特に手首や頭部など、これまたあらゆる部位を負傷しています。一応、ホバーボードのいいニュースとしては、2023年のデータにはホバーボードが突然発火したケースはなかったことですかね。意外なことに、ドローンは最も救急治療室行きが少なく、事故報告はたった9件でした。

ヘッドホン

オーバーイヤーヘッドホンは、イヤホンよりも負傷する可能性がかなり低いことがわかっています。ヘッドホンでケガをして救急治療室へ行った人の70%以上は、プラスチックやゴム製のイヤーチップが耳に詰まったことが原因でした。イヤホンをつけたまま寝たり、詰まったイヤーチップを取り除こうと、何か他の物を入れることで病院に行くハメになっていることが多いようです。

コード付きイヤホンもリスクがあるようです。44歳のある患者が、沸騰したお湯が入った鍋を運んでいる最中にヘッドフォンが物に引っかかり、手に火傷を負ったという事例もありました。

バイブレーター

バイブレーターが体内に詰まるのは、実は珍しいことではありません。しかし、NEISSのデータによると、バイブレーターが体内に詰まる頻度は、イヤホンのチップが体内に詰まる頻度よりも少ないようです。

携帯電話

携帯電話で一番危険な動作は、携帯電話を持つこと、そして落とすことみたいです。

データベースによると、携帯電話関連で救急治療室行きになった人たちの13%以上が、自分の顔、足の指、または子供に電話を落としたことが原因でした。約12%は携帯電話を見ながら歩いていて、バイクから落ちたり、穴に足が落ちてしまったりで、そのうちの1件は、携帯を見ながら歩いていて、ニューヨークの世界貿易センタービルの金属製記念プレートにぶつかったことが原因でした。

あとは壊れた画面をスワイプしてケガをした人が7%を占めています。また、携帯電話を取ろうとしてベッドや椅子から落ちてケガをした人もが5%いました。

携帯電話メーカーの責任というケースもありました。5%はデバイスからの電気ショックや、デバイスが突然燃えて火傷を負ったりしたことが原因でした。

そして、信じられない偶然も。48歳のある女性が、雷雨の中、自宅の床に座って携帯電話を持っていたところ、雷が電話を直撃し、手から吹き飛ばされたというケース。女性は体全体がしびれたそうですが、幸運にも火傷もしなかったそうです。

ラップトップとタブレット

タブレットとラップトップでは、ラップトップの方が36%も多く救急治療室行きになっています。

ラップトップの重量がこの差の原因のようです。ラップトップによるケガの34%以上は、コンピューターが誰かの頭や足に落ちたことが原因で、これはタブレットの2倍に相当します。またラップトップによるケガの5%は、飛行機やバスの頭上の収納スペースから落下したことが原因でした。

しかし、軽いものが必ずしも安全であるとは限らないようです。軽いものは投げやすくなりますからね。兄弟や姉妹がデバイスをお互いに投げつけてケガをしたケースも数多く含まれています。

BAND-AID(バンドエイド) キズパワーパッド スポットタイプ 10枚×2個
1,140円
Amazonで見る
PR