持続可能な社会をつくるための「SDGs」。じつは私たちの暮らしのなかで取り組めることがたくさんあります。連日続く猛暑。地球温暖化を少しでも食い止めるために身近な工夫から始めてみませんか? SDGsに詳しいフジテレビの木幡美子さんが気軽にできる「エコ」な暮らし方のアイデアを紹介します。

連日の猛暑の今こそ「エコ」な暮らしの始めどき!

連日のうだるような暑さ。地球の気温は今年も過去最高を更新しています。このままいくと温暖化がさらに加速してしまい、もとに戻れなくなると言われています。気候変動の影響を最も強くうけるのは子どもたち。いま6歳の子どもがあと80年生きるとして、さぁ、そのときどんな地球になっているのでしょうか。

学校の先生に聞くと、このところの猛暑で部活が中止になったり学校のプールがなくなったりと、外での活動を控える傾向になってきているそうです。

夏休みだというのに日中の公園もガラガラ。子どもたちの「体験」が減ってしまうのはとても心配です。大人たちの責任として、温暖化を食い止めるため、みんなでアクションを起こすには、今がラストチャンスなのかもしれません。

わかってはいても解決法がわからない、ついつい忘れてしまう。そこで今回はこんなご提案! 自分の中で「MYエコ・ウィーク」を設けてみるのはいかがでしょうか? 「365日エコなことを考えるのは大変。だけど、毎月1週間だけやってみる」ならできそうですよね。

どんなウイークになるか、モデルケースを考えてみました。

【月曜日Monday】お肉を控えてみる 

ポールマッカートニーが提唱するミートフリーマンデーという運動があります。週に1回野菜中心の食事にして、お肉を食べないというものですが、そのサイトを見ると驚くべきことが書かれていました。

・ビーフバーガー1個をつくるのに、バスタブ30杯分の水が必要
・サッカー場100個分の広さの熱帯雨林が、牛の放牧スペースを確保するために毎時間伐採されている
・地球上の土地のほぼ3分の1が畜産に使われている

私もお肉は好きですが、これだけ環境に負荷をかけていると思うと、「MYエコ・ウィーク」は野菜やプラントベースの食事にして、お肉を控えてみるのもよいのではないでしょうか?

【火曜日Tuesday】リサイクル情報をキャッチして参加してみる

スーパーやショッピングセンターを見渡すといろいろなものを回収して、リサイクルする取り組みが広がっています。

有名なのは、ユニクロの服の回収。これは私もかなり利用しています。

同じくアパレルメーカーのユナイテッドアローズでは、衣料品を持って行くとお店で使えるクーポンをくれるサービスをやっていました(8月30日まで)。

そのほかにもワコールのブラ(下着)の回収や、ニトリのタオル回収(9月1日まで)そのほか化粧品容器の回収、インクカートリッジの回収、ハンガーの回収、ヘアピンの回収などなど…結構たくさんありますのでご自宅のそばで探してみて、これらを活用することで家の中もすっきり、きれいに。

※ 店舗内の写真は許諾を取って撮影しています

【水曜日Wednesday】近場へは歩いたり自転車で!

近いところへの移動はなるべく公共交通機関を利用したり、暑さ対策をした上でゆっくり歩いてみるのも気候変動対策になります。よい運動にもなるし、季節の花など外の景色を楽しみながら歩けばリフレッシュにもなります。

私は車の運転ができないので、自転車を愛用。世界ではガソリン車を廃止する動きが加速しています。車はとても便利で快適ですが、日本の全CO2排出量の18.5%が交通からで、その約45%が自家乗用車からでていることも、知っていただければと思います。

【木曜日Thursday】冷蔵庫の中をチェック!

ついついものがたまりがちな冷蔵庫。気がつくと奥の方で忘れられていたり、賞味期限が近いものが見つかったりすることありますよね。

そんな食材をかき集めて在庫一掃メニューをつくってみるのはどうでしょうか? たくさんできたら冷凍に。食品ロスの解決につながりますし、冷蔵庫がスッキリして冷却効果もアップ!

【金曜日Friday】過剰包装を断ってゴミを削減!

買い物の際、丁寧に包んでくれるのはありがたいのですが、何重にもわたる包装は本当に必要でしょうか?

私は自宅用の場合はほぼ断ります。プレゼントや差し入れ用にお菓子などを買った場合、「お渡し用の袋」を入れてくれそうになりますが、それも断っています。

すぐにゴミになるものはもらわないのがポイント。スーパーのレジ袋も見ているとまだ買っている人、多いですよね。つい1枚だけ…と思ってしまうかもしれませんが、エコ・ウイークはエコバッグ持参などでゴミを減らすことを心がけましょう!

【土曜Saturday】ペットボトルを買わない・持たない

水筒などを活用し、なるべくペットボトルを買わない・持たないようにしてみる。
日本はプラスチックの生産量で世界第3位(参照:Plastics Europe (2017))、1人当たりの容器包装プラスチックゴミの発生量は世界第2位(参照:UNEP(2018))です。

また、世界では毎年800万トンのプラゴミが海に流出していると言われています。これは主に町からでるゴミなのです。風に飛ばされ、川に流れ、それが海へと行きつく。

つい慣習的に買ってしまうペットボトルですが、外出時にマイボトルで乗りきれるか挑戦してみては? 朝入れた飲み物がすぐなくなってしまうって? そんなお悩みには、「mymizu」というアプリが便利です。

外出の際に水筒を持って出ても、暑くてすぐに飲みきってしまうので、今、自分がいる場所からいちばん近い給水スポットを教えてくれるのです。この取り組みに協力しているカフェなどもあります。また、アプリでは削減できたペットボトルの数やCO2の削減量も教えてくれるので、やる気もアップ。ぜひご活用ください。

【日曜Sunday】友人に伝える・SNSで発信してみる

国連広報センターでは気温上昇をとめるために一人ひとりができる「10の行動」を紹介しています。今回ご紹介したアクションも含まれています。そして、その10番目が「声を上げる」です。

みなさんが行っている省エネや無駄をなくすアクションを「#何もしないともっと暑くなる」「#1.5℃の約束」のハッシュタグをつけて発信してみませんか? (9月30日まで)
これもとても重要なことです! また、だれかの発信をリポストして拡散するのでもOK。

こんな風に月に1週間だけ、地球のことを考えて行動するウイークにしてみて、もし、続けられそうであれば、そのまま続けてみてはいかがでしょうか?