レバノン南部サイダ(シドン)で、イスラエル軍の攻撃を受け炎上している車に放水する人々(2024年8月21日撮影)。(c)Mahmoud ZAYYAT / AFP

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【AFP=時事】イスラエル軍は21日、レバノン領内を攻撃し、パレスチナ自治政府(PA)の主流派ファタハ(Fatah)の幹部を殺害した。ファタハ側は、イスラエルが「中東で全面戦争」を引き起こそうとしていると非難した。

 ファタハは、レバノン南部サイダ(Saida、シドン)でハリル・マクダ(Khalil Maqdah)氏が殺害されたとしている。同国における軍事部門の「幹部の一人」だという。

 イスラエルはマクダ氏について、イスラエル占領下のパレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)への「攻撃や武器密輸を指揮」していたほか、イラン軍と協力していたと主張している。

 同自治区ガザ地区(Gaza Strip)で今回の紛争が始まって以来、イスラエルがファタハ幹部を標的にしたのは初めて。ファタハの最高意思決定機関である中央委員会のメンバー、タウフィク・ティラウィ(Tawfiq Tirawy)氏はAFPに対し、マクダ氏の殺害は「暗殺」だと主張。「イスラエル中東で全面戦争を引き起こそうとしていることの新たな証拠だ」と非難した。

翻訳編集】AFPBB News

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