クルマの屋根にある「謎の角」ってどんな機能? 無くても平気? 「サメひれ」みたいな物体の“意外な役割”とは?

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クルマについている「謎の角」の正体とは?

 クルマの屋根の後方に「角」のようなものが付いているのを見かけたことがあるかもしれません。
 
 最近では、高級車から軽自動車まで様々なクルマでこれが見られます。
 
 この謎の角は一体何の役割を果たしているのでしょうか。

クルマのルーフに備わる「角」のようなパーツの正体は?

 実は、この謎の角は「シャークアンテナ」または「シャークフィンアンテナ」と呼ばれ、AM・FMラジオをはじめ、さまざまな情報を受信するためのアンテナです。

【画像】「えっ…!」これが「謎の角」の正体です(25枚)

 国産車では、2005年にレクサスの「IS」で初めて採用されましたが、最近では高級車だけでなくコンパクトカーや軽自動車でも広く使われるようになっています。

 かつてクルマのアンテナといえば、運転席側のAピラー部分に取り付けられた「ロッドアンテナ」が一般的でした。

 このロッドアンテナは伸縮可能で、使用しない時や高さ制限のある駐車場を利用する時には収納できるものでした。

 しかし、走行中の風圧や障害物との接触で曲がりやすいというデメリットもありました。

 2000年代に入ると、「コンパクトポールアンテナ」が主流になりました。

 このアンテナは、20cm-30cmほどの樹脂製のカバーの中にコイル状の金属製アンテナが入っているもので、駐車場や洗車機を利用するときに高さを気にする必要が少ないという利点があります。

 さらに最近では、シャークアンテナやシャークフィンアンテナが主流となり、その形状はサメの背びれのようなデザインをしています。

 デザイン性が高く、ポールアンテナと比べて車高を気にする必要がないというメリットもあります。

 スバルによると、シャークアンテナは風切り音がなく、取り外しや畳む必要もないため、多くのクルマで採用が増えているとのことです。

 現代のクルマのアンテナは、ラジオ以外にもGPSやテレマティクス、コネクティングシステムなど、さまざまな情報を受信する役割があります。

 シャークアンテナはコンパクトな見た目ながら、複数の通信システムに対応した複雑な仕組みを持っています。

 このように、デザイン性と多機能性を兼ね備えたシャークアンテナは、コンパクトカーや軽自動車でも広く採用されるようになっており、社外品を使ってカスタマイズする人も増えています。

 例えば、日産の「アリア」では、先進運転機能「プロパイロット2.0」を搭載したモデルにおいて、ラジオ受信用とGPS信号受信用のシャークアンテナがそれぞれ装備されており、その役割はますます重要になっています。