女子サッカーカナダ代表【写真:ロイター】

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ドローン偵察問題で元選手が激白

 パリ五輪女子サッカーで連覇を狙うカナダ代表による、ドローンを駆使した相手チームへの“スパイ活動”の波紋がさらに広がっている。対戦相手のニュージーランド(NZ)代表チームが現地警察に訴え、拘束された実行役が執行猶予付きの有罪判決を下された。カナダ協会がベブ・プリーストマン監督の大会残り試合の出場停止処分を決定。元選手は「吐き気がする」と一連の騒動を酷評。カナダのスポーツメディアが伝えている。

 カナダメディア「TSN」は「『カナダのサッカー代表チームは男女とも何年にもわたりドローンスパイを頼りにしていた』情報筋が語る」とショッキングな見出しで記事を掲載。その中で、元代表選手のエイミー・ウォルシュさんは「これは酷く、最悪のシナリオです」としたうえで「お腹の辺りがムカムカし、吐き気がします。高みを目指そうとする時、人々は冷酷になり勝負のアドバンテージを得るべくできることは何でもしようとします。ただ、これは明らかに一線を越えています」と糾弾した。

 さらに「選手たちはスタッフの不正から恩恵を受けています。選手たちの間にはコーチ陣が正しいことをしているという盲目的な信頼が確かにありますが、これは究極の裏切りでしょう」と選手目線での見解を示した。記事では関係者の証言として、過去にも同様の不正が行われていたという情報が記され、優勝した2021年東京五輪でも日本代表に対し、2度行ったと記されている。前代未聞の“スパイ行為”の波紋は広がるばかりだ。

(THE ANSWER編集部)